コメディ映画

頭を空っぽにして見直したい『ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い』の二度見ポイント【映画レビュー(ネタバレあり)】

上映日:2009年
製作国:アメリカ
上映時間:100分

監督:トッド・フィリップス
出演者:ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィアナキス、ヘザー・グラハム、ジャスティン・バーサ、ジェフリー・タンバー、マイク・タイソン

あらすじ:

2日後に挙式を控えたダグ(ジャスティン・バーサ)は、バチェラーパーティーと呼ばれる結婚前夜祭をラスベガスで過ごすことにする。彼は親友のフィル(ブラッドリー・クーパー)やステュ(エド・ヘルムズ)らと共に一路ラスべガスへ。だが、翌日ホテルで目を覚ますとひどい二日酔いで、花婿になるはずのダグの姿はどこにもなく……。

『ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い』予告編

『ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い』シングメディア編集部レビュー

独身男同士の友情がうらやましく思えると同時に、「酒は飲んでも飲まれるな」という言葉を強く実感させてくれる、大人気シリーズ『ハングオーバー!』。

その第一作である『ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い』では、新郎が独身最後の夜を同性の友人たちと過ごす“バチェラー・パーティー”が舞台。そこで悪友四人が二日酔いでやらかしまくるという、アメリカンコメディならではのぶっとび感あふれる作品となっています。思い返せば、この作品から彼らの暴走が始まったのですよね……。

そして当時、ゴールデングローブ賞を受賞するなど大きな話題になったこともあり、シリーズを通して鑑賞したことのある方も多いのでは?

そこで今回は、何度見ても大笑いできる『ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い』の二度見ポイントについてご紹介したいと思います。

「ハングオーバー!消えた花婿と史上最悪の二日酔い」の二度見ポイント1:貴重な昼間のラスベガスにも注目

今作の舞台は、世界屈指のギャンブルの街・ラスベガス。中でも四人がラスベガスの夜景をバックに乾杯するシーンは、誰もが印象に残っているシーンなのではないでしょうか。

しかし今作では、昼間のラスベガスの景色も見ものなのです。二度見ではぜひ、普段目にする機会があまりない昼間のラスベガスに注目してみてください。

「ハングオーバー!消えた花婿と史上最悪の二日酔い」の二度見ポイント1

誰もが目を引かれたであろう、ラスベガスの夜景

四人がラスベガスに到着したシーン。そこでは360度見渡す限りのネオンサインに高級ホテルの数々。さらには、有名なベラージオの噴水ショーが豪快に水しぶきをあげる様子も。

そして四人がホテルにチェックインしスイートルームに入ると、そこから見える景色はまさに100万ドルの夜景。

その後、ホテルの屋上に忍び込み四人の友情に乾杯するという名シーンでは、夜のラスベガスを一面して見渡すことができます。

そんなラスベガスの夜景を目にして、鑑賞中に自身もアメリカにいる気分になった方だっているのではないでしょうか。いや~、本当にこのラスベガスの夜を映し出したシーンは派手ですばらしかったです。

……まあ、その次のシーンではすでに朝になっているのですがね。

昼間のラスベガスには夜の面影は一切なし

その後はというと、あの派手なネオンサインも100万ドルの夜景もなく、ただただ昼間のラスベガスを移動する男たち。

特に車のトランクからレスリー・チャウが発見された場面では、周りが一面に広がる荒地であるため「ここは本当にラスベガス?」と思ってしまうほどの変わりよう。

でもよくよく思い返すと、オープニングのシーンでラスベガスの昼間の様子がしっかりと映っていたのですよね。

そしてラスベガスの夜景を鑑賞した後、改めてオープニングを見返してみると、ホテルやビルが立ち並ぶ街並みもネオンサインがついていないだけで、建設中のビル街にしか見えない。

おまけにベラージオの噴水は、のどかな住宅街の公園に置かれたオブジェのようになんとなくほのぼのした印象に見えるのです。

キャストも惹かれた昼と夜のラスベガス

実はフィル役のブラッドリー・クーパーも、過去のインタビューでこのように語っているのです。

ベガスは昼の光で見ると、夜とは全く違うよ。それが本作にひかれたきっかけなんだ。

実際今作をご覧になった方であればご存知の通り、作中内では私たちが思い描いているようなラスベガスの夜景シーンや派手なカジノシーンは、ほとんど登場しません。

ただあまりにも夜のラスベガスの街並みが美しすぎて、そこに目を向けてしまっていた方もいるはず。

そんな方は、二度見の際、ぜひ昼と夜のラスベガスの景色の違いを見比べてみてください。また違った角度から、新しいラスベガスの姿を発見できるかもしれませんよ。

「ハングオーバー!消えた花婿と史上最悪の二日酔い」の二度見ポイント2:字幕版でしか鑑賞していない方は吹き替え版も要チェック

洋画を鑑賞する際悩んでしまうことといえば、字幕版と吹き替え版のどちらで鑑賞するか。

おそらく「その時々の気分で決める」という方もいれば、「洋画は絶対に字幕版で見る」という強いこだわりを持つ方だっているはず。

しかし今作は、字幕版で見た方にこそ、二度見ではぜひ吹き替え版での鑑賞をおすすめしたいのです。

「ハングオーバー!消えた花婿と史上最悪の二日酔い」の二度見ポイント2

会話中の間が絶妙に良い

まずなんといっても、今作の吹き替え版は、それぞれの登場人物の会話中の間が絶妙に良いのです。まるでコントを見ているようで、ことあるごとにクスっと笑えてしまいます。

特にアランとダグのやりとりは絶品!

突然ぶっとんだことを言い出しがちなアランですが、そんなアランに対してダグの「……あ?」「……んっ?」という困った際の返答が絶妙なタイミングでかえってくるのです。それがまた一段とシュールでハマってしまいます。

字幕版でも十分に笑える作品ではありますが、吹き替え版ではそれとはまた一味違う笑いが味わえることでしょう。

吹き替え版のキャラの方がかわいい?

今作において、最初から最後まで、誰も手の施しようがないほどものすごく暴れまわっていた四人。ただ吹き替え版で見てみると、声優さんの声質やちょっとしたセリフの違いもあってか、字幕版より四人のキャラがかわいらしく感じられるのです。

たとえば冒頭、フィルがトレイシーに謝りの電話を入れるシーン。

字幕版ではどこか諦めて開き直っている様子を見せていたフィルですが、吹き替え版では正直にあったことを話し、怒られることを覚悟でめちゃくちゃ反省している様子を見せます。ほんの少しの違いなのですが、なぜかこのシーンに関しては、吹き替え版のフィルの方がかわいい奴に思えてしまうのです。

また字幕版では、常にブチ切れ、大声をあげまくっていたステュですが、吹き替え版では「やだ、僕はやらない!」など、子供のようにかわいい発言をすることもしばしば。

そんなキャラの違いに注目してみると、吹き替え版では字幕版よりもほんの少し四人のことがかわいく見えてくるかもしれません。

下ネタが苦手な方でも見やすい

また『ハングオーバー!』シリーズは、大人気作品であると同時に、アメリカンコメディならではのブラックジョークや下ネタが多いため、人によって好みが分かれる作品でもあります。

ただ比較的、字幕版よりも吹き替え版の方がそのようなブラックジョークや下ネタも軽いため、苦手な方でも見やすくなっています。

もし二度見の際、恋人や家族、友人と一緒に見たいけど、相手がこういう系は苦手だから……という場合は、間違いなく吹き替え版で一緒に見ることをおすすめします。

「ハングオーバー!消えた花婿と史上最悪の二日酔い」の二度見ポイント3:二度見で頭を空っぽにして見たい部分

二日酔いで失った記憶をたどり、消えた花婿・ダグを探し出すのが目的である今作。

それもあり、初見では伏線回収や謎解きばかりに気持ちがいきがちに。

しかし二度見では結末が分かり切っているため、最初から頭を空っぽにしてみることができます。そのときは初見で見逃していた部分や、改めてじっくり見直したい部分に注目してみてはどうでしょうか。

「ハングオーバー!消えた花婿と史上最悪の二日酔い」の二度見ポイント3

朝目覚めたシーンで解決しきっていない謎

今作の中でも特に衝撃的だった、朝目覚めたときのシーン。ホテルのスイートルームはめちゃくちゃに荒らされ、なぜか室内にはトラや赤ん坊が。

結果的に赤ん坊の母親も見つかり、トラはまさかのマイク・タイソンの家から盗んできたものであったことが判明したのですが……。

よくよく見ると、解決しきれていない謎がまだまだ残っているのです。

まず最初から最後まで部屋中を散歩していたニワトリ。いや、あいつはどこから誰が連れてきたんだよ! と、いまだに気になって、見直すたびにニワトリに目がいってしまいます。

そして謎に焦げて煙をあげているソファー。この燃え広がりはしないけど、煙は消えずに焼け焦げているという絶妙な燃え具合。何が原因で焦げてしまったのか、本当に謎です。

その他にも、天井に無造作につられた椅子や、高く積み上げられた空き缶など、朝目覚めためちゃくちゃな部屋のシーンでは、細かい部分にまで目を向けたいところです。

見れば見るほど夢中になる、レスリー・チャウ

今作だけにかぎらず、『ハングオーバー!』シリーズの中でも、毎回強い印象を残しているレスリー・チャウ。

結果的にはシリーズを通して人気のキャラとなるのですが、初見時はそのキャラの強さに驚かされました。

ただ、このチャウ。見返せば見返すほど、かわいさに気づくキャラなのです。

特に吹き替え版での話し方が、もう本当に愛おしさを感じてしまいそうになります。「ワタシ、ハメルキダナ」「(ダグを)ツレテコイ!」と話す声優さんの本気度がこちらにまで伝わってきます。

そんな見れば見るほど、なぜか夢中になってしまうチャウ。見直すたびに彼の細かい一挙一動にご注目いただきたいキャラです。

唯一の癒しをくれる赤ん坊のタイラー

そして強烈でお下品なワード満載の今作において、唯一の癒しを与えてくれたジェイドのひとり息子・タイラー。

二度見では、このタイラーの仕草一つひとつに注目していただきたい。もうこれでもかというほど、ものすごく癒されます。

たとえばダグが消えた朝に残りの三人が朝食をとるシーンでは、一緒に神妙な面持ちで話を聞いていたかと思えば、突然、テーブルの上の朝食に手を出そうと身をのりあげている。この何気ない仕草が本当にかわいいのです。

また病院の先生から話を聞いているときは、大人たちが真剣に話している中、ひとりで密かに手遊びをして暇を持て余している。このチラッと映った一瞬の仕草が、もう本当にかわいいのです。

そんな物語のいたるところに映るタイラーの一挙一動は、ちょっとお下品な大人たちが暴走する物語において、言葉にできない癒しを与えてくれます。ここはぜひとも、欠かさずに二度見の際にチェックしていただきたいポイントです。

ストレスがたまったときこそ、二度見したい作品!

いまだに続編を望む声も多いほど、大人気シリーズである『ハングオーバー!』。

その第一作である『ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い』は、ストレスがたまったり何も考えずにぼーっとしたりしたいときにこそ、二度見鑑賞したい作品です。

そして二度見の際は、それぞれのキャラの個性や、一つひとつの小道具。さらにラスベガスの街並みの細かいところにまで注目して見てみてください。

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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。