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外国人に響く動画とは? 外国人の日本旅行客・見込み顧客にアピールするには

こんにちは、シングメディア編集部です。

外国人の観光客を引き込むために、最近はインバウンド向けの動画制作が行われていることをご存じでしょうか。

外国人誘致として動画を媒体にすることには大きな強みがあり、より良いプロモーションになります。

とは言え、外国人に日本旅行の魅力を伝える動画をどうやって作ればいいのかわからないという方も少なくないでしょう。

そこで今回は、インバウンド向けの動画制作についてその強みや制作のポイント、成功事例などを中心にご紹介します。

インバウンド向けの動画とは?

インバウンド向けの動画とはなにか

インバウンド向けの動画とは、外国人観光客誘致を目的に観光プロモーションを主として行っているもので、YouTubeをはじめとした多くのプラットフォームで公開されているのが特徴です。

インバウンド向けの動画が多く公開されている背景には、訪日インバウンドの来訪人数が年々増加傾向にあり、このインバウンド市場を日本企業が無視できなくなっていることがあります。

インバウンドを取り込むためには、動画を活用することが最も有効だということです。

なおインバウンド向けの動画には、主に2つのタイプがあります。

1つは映像がメインであり、ナレーターやレポーターを多用することなく、観光地の美しさやインパクトなどを押し出していることが特徴の動画です。

地域ごとにその土地ならではの四季折々の風景や伝統芸能、伝統工芸などが紹介されており、美しい映像に魅了される作りとなっています。

2つ目はレポーターをメインとした動画であり、レポーターがその土地を旅しながら魅力を伝えるのが特徴です。

ターゲットとなるペルソナに近いレポーターを起用し、レポーターの素直な感想やリアクションを見せることでターゲットに向けた大きなアピールをすることができる他、ユーザーへの親近感や安心感も与えることができます。

レポーターの言語によっては特定のターゲットにしかアピールできなくなりそうですが、動画に字幕をつけることで、多言語への対応も可能です。

インバウンド向けの動画が有効な理由とは?

インバウンド向けの動画が有効な理由

ではなぜインバウンド向けの動画が外国人観光客にとって魅力的なのでしょうか。

インバウンド向けの動画が有効な理由としてどのようなことが挙げられるのか、一つひとつ詳しくご紹介していきます。

SNSとの親和性が高い

動画コンテンツはSNSとの相性が良くて拡散されやすいという特徴を持っており、1か所に発信するだけで世界中の莫大なユーザーの目に触れることができるという強みがあります。

SNSでの拡散を狙うには、各SNSの特徴やユーザー層、ターゲットなどをリサーチして戦略的に発信していくことが必要です。媒体に合わせた動画を発信することで、よりユーザーに響きやすくなります。

外国人は主にFacebook、Instagram、TwitterなどのSNSを主に使用しているので、効果的に動画を掲載していきましょう。

言語の壁を越えられる

動画は他のコンテンツと比べて言語に依存することが少ないので、国籍に関わることなくさまざまな人に情報を届けることができます。

またテキストや画像だけでは伝わりづらい視覚的な情報を感情的に伝えることができるのも魅力です。

たとえば寺院や神社などといった観光地の雰囲気やマナーを外国人にテキストや画像だけで伝えようとすると難しい点もありますが、動画であれば神社ならではの雰囲気や空気感も直感的に伝えることができますし、拝礼マナーも参拝客の様子を見せることで言葉がなくても伝えられます。

テキストと静止画を使った資料やパンフレットではいくつもの言語バージョンを用意しなければなりませんが、動画であれば言葉がなくても映像だけで多くの情報を伝えることが可能です。

どうしても言語での説明が必要な場合は、ナレーションや字幕だけを変えることで気軽に多言語対応ができます。

観光の疑似体験をすることができる

主に観光地の動画に限った話になりますが、観光地などの動画は現場に実際にいるかのような臨場感を伝えることができ、訪日前に観光地訪問の疑似体験をすることが可能です。

時代の流れと共に、観光業界はモノ消費からコト消費に移り変わりつつあります。コト消費というのは商品やサービスの購入によって得られる体験に価値を感じる消費行動のことです。具体的には演劇や食事、農作などが当てはまります。

こういったものはテキストや画像だけでは臨場感を伝えることができないので、動画を通してその体験を疑似体験してもらうことで、外国人に興味を持ってもらえるようになるのです。

外国人の日本旅行客に強く訴える動画の切り口とは?

外国人の日本旅行客に強く訴える動画の切り口とは

外国人の日本旅行客に強く訴える動画を制作するには、まず風景の美しさにフォーカスすることが効果的です。

たとえばどこまでも広がる田園風景、高原や川の風景、農村風景、海に浮かぶ島々、咲き誇る桜の木々、紅葉風景など、日本各地にある美しい景観を思う存分堪能できるような動画にしてみましょう。

美しい風景を撮影する際は、空からドローンで撮影するなども有効です。

また外国人目線で旅の魅力を再発見してもらうのも効果的。外国人が実際に旅をする様子をショートムービーのようにして、外国人目線での日本旅行の魅力を伝えてもらうといいでしょう。

思わず笑えるコミカルな動画で好感度を高めるという方法も効果的です。日本らしさを感じさせながらも、クスッと笑える演出、ストーリーにすることで、外国人の心を掴むことができます。

正統派な動画として、日本独自の文化を紹介するのも効果的です。たとえば各地に伝承されるお祭りや伝統的な農村風景などを紹介することで、日本の文化に興味を持ってもらえます。

外国人の日本旅行客に人気の季節や体験は?

外国人の日本旅行客に人気の季節や体験

『Tokyo Creative株式会社』が自社のYouTubeアカウントで、外国人303名(欧米豪85%、アジアそのほか15%)に対して実施した、「日本旅行したい季節と秋の日本旅行」に関する調査によると、訪日客に一番人気の季節は「秋」という結果になったということです。

桜が見られる春が人気かと思いきや、外国人観光客は紅葉の名所や寺社仏閣をめぐる体験、お祭りなどの伝統的な行事に関心が強いということがわかりました。

また旅行先を選ぶポイントとしては体験を特に重視し、アクセスはそれほど重視しない傾向にあるということも調査結果から判明。

そのため交通の便が悪い場所であっても、その場所ならではの体験ができるのであれば、外国人観光客の来訪を期待できるということになります。

・参考サイト:日本旅行をしたい季節と旅先の決め手ランキング!外国人303人への調査結果発表 | Tokyo Creative株式会社のプレスリリース

外国人の日本旅行客に向けた動画の参考になるYouTubeチャンネル

外国人の日本旅行客に向けた動画の参考になるYouTubeチャンネル

インバウンド動画を制作するときには、外国人の目線で日本の魅力を紹介している動画が参考になります。そこでこの段落では、外国人が日本旅行客に向けて動画を配信しているYouTubeチャンネルをご紹介します。

Paolo from TOKYO

Paolo from TOKYO

「Paolo from TOKYO」は、アメリカ人のパオロさんが運営しているYouTubeチャンネル。日本をテーマにした動画コンテンツが挙げられており、日本の観光スポット、文化や風習などが紹介されているのが特徴です。

日本各地のローカル情報が紹介されており、特定のある人に密着する「1日密着シリーズ」も興味深い内容となっています。

またカメラワークが美しく、映像編集は奥様が担当。英語と日本語、両方の字幕が付いているため、外国人にも日本人にも楽しめる動画となっています。

・参考サイト:Paolo fromTOKYO

Abroad in Japan

Abroad in Japan

「Abroad in Japan」は、イギリス人のクリスさんが運営するYouTubeチャンネル。最初はクリスさんが日本に移り住んだ際に、身内への生存安否を伝えるための動画を投稿するチャンネルでしたが、次第に多くの外国人に視聴されるチャンネルになりました。

日本の文化や風習、観光地、食べ物などについてイギリス人視点で紹介しているのが特徴で、ユーモアのある解説が人気。映像も編集もクオリティが高く、プロレベルなのも特徴です。

・参考サイト:Abroad in Japan

kimdao

kimdao

「kimdao」は、オーストラリア人のkim daoさんが運営するYouTubeチャンネル。旅行や食べ物、美容、ライフスタイルに関する動画を制作しており、そのほとんどが韓国や日本に関する内容となっているのが特徴です。

動画の内容は日本のスーパーでの買い物の仕方や日本と韓国の美容法、美容アイテム紹介、日本と韓国の文化や習慣の違いなど。自身の体験や調べた情報を元に、詳細な情報を発信しているのも人気の理由です。

・参考サイト:kimdao

インバウンド動画の成功事例

インバウンド動画の成功事例

今や日本では訪日外国人を引き込むために、インバウンド向けの動画を制作している企業や自治体などが多く存在します。

その中でもインバウンド向け動画の成功事例も多数です。これからインバウンド向け動画を制作したいと考えている方のために、成功事例をご紹介します。

OKINAWA:A Journey of Discovery

こちらの動画は沖縄県の自治体が外国人観光客を誘致するために作成したPR動画です。

ストーリー形式で10エピソードに分かれており、どのエピソードも徹底的に外国人視点にこだわったコンテンツとなっているのが特徴的。出演者も外国人で、映像制作も外国人に寄せるためにロンドンに拠点を持つ会社が行っています。

沖縄県のありのままの魅力を知ってもらうために魅力を押し付けるのではなく、外国人目線でリアリティーにこだわった構成になっているため、ドキュメンタリーのような作りで最後まで飽きずに楽しめます。

このインバウンド向けの動画は、動画再生回数が200万回以上を記録しており、欧米豪露からの観光客もおよそ1.5倍増加したということです。

Autumn Colors in Tohoku, Japan

こちらは日本の原風景とも呼ばれる美しい景色が広がっている東北のPR動画です。各観光スポットの魅力を伝えることを目的として4Kで制作されており、その圧巻の映像美に思わず見入ってしまいます。

特に秋編では蔵王や八甲田山など各地の紅葉の絶景にプラスして、東北のさまざまな場所で行われている神秘的なお祭りの映像、名産品の制作風景などを海外に発信することで、インバウンドの取り込みを見込んでいるのが特徴です。

インバウンド向けの動画制作のポイントとは?

インバウンド向けの動画制作のポイントとはなにか

インバウンドプロモーションを動画で行う場合、その目的を明確にすることが大切です。目的が明確になっていると、視聴者の見やすさが格段に上がってより共感性の高い内容となり、外国人観光客の誘致にこぎつけることができます。

また動画と一口に言ってもさまざまな種類があり、SNSも媒体によって特徴や仕様などが異なりますから、視聴者にどのように動画コンテンツを届けるのかということを考える必要もあります。

他にも動画を制作する際には内容がブレたり薄くなってしまったりしないよう、情報を盛り込みすぎないことが重要です。尺も長すぎる動画は視聴者に飽きられてしまい、結果的に伝えたいことが伝わりきらない可能性が高くなってしまいます。

視聴者の印象に残るものにするためにも、動画のテーマは1つに絞り、なるべく短い時間でまとまるよう制作しましょう。

インバウンド動画を活用して外国人にアピールしよう

インバウンド動画を活用して外国人にアピールしよう

インバウンド向けの動画の有効性とポイントについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

外国人に日本の魅力を視覚的にも感情的にも伝えることができるインバウンド動画は、活用の仕方を戦略的に考えることでその効果が無限に広がっていきます。

インバウンド向けの動画を活用して外国人観光客に地域の良さや自社商品・サービスの魅力を積極的にアピールし、「日本へ旅行に行きたい!」と思ってもらえるようにしましょう。


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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。