こんにちは、シングメディア編集部です。
駅の構内やデパートなど、さまざまな場所で見かけるようになったデジタルサイネージ。デジタルサイネージは電子看板のことで、ディスプレイなどの映像表示機器と通信技術によって、情報や映像を発信するツールのことです。
リアルタイムでさまざまな情報を発信できることなどから、導入する企業が多くなっています。
そこで今回は、「デジタルサイネージの活用事例やデジタルサイネージを使って上手に販促する方法」を詳しく解説していきます。
デジタルサイネージの種類
デジタルサイネージには、大きく分けて3つの種類が存在します。それぞれの特徴を見ていきましょう。
1つめは「液晶ディスプレイ」。テレビ画面のような液晶パネルを使ったタイプで、高精細な映像を映せるのが特徴です。至近距離で見てもキレイな映像を表示できます。
ただし液晶ディスプレイは太陽光など強い光を反射するケースがあり、使用する環境によっては視認性が低くなってしまうことも。そのため強い光の影響を受けない屋内での使用がおすすめです。
2つめは「マルチディスプレイ」。複数の液晶ディスプレイをつなげた大型のディスプレイによるデジタルサイネージです。
自由に連結できるため、縦に長くしたり横に長くしたりすることはもちろん、さまざまな型にできるのが特徴。タッチパネルを使えば巨大なタッチスクリーンにもなります。
巨大なディスプレイを作れるため遠くからでも見やすく、駅や空港など多くの人が行き来するような広い場所での使用におすすめです。
3つめは「LEDビジョン」。パネルの表面にドット状のLEDランプを並べて作ったLEDモジュールを複数枚組み合わせることで映像を表示するタイプです。
ドットになっている=間隔が開いているため近くで見るのには適していませんが、離れた距離から見ればしっかりと映像が見えます。
視認性が高く、太陽光など強い光に負けないのが特徴となっており、屋外広告やビルの壁面広告などに向いています。アイデアや工夫によって迫力ある印象的な映像を作ることができ、表現の幅が広がるのも特徴です。
デジタルサイネージの導入にはメリットが多い!
デジタルサイネージを導入するメリットとして、不特定多数の人が集まる場所に設置することにより、一度に多くの人に情報を発信できるということが挙げられます。
たとえば毎日たくさんの人が利用する駅の構内やデパート、電車の車両内などに設置すれば、多くの人の目に触れることになり、大きな広告効果に期待ができます。
ただしそういった場所は当然ながら人気のため、多くのデジタルサイネージが設置してあることも考えられるので、周りのデジタルサイネージに埋没してしまわないよう工夫することが必要です。
またデジタルサイネージはポスターとは違って画面の切り替えが可能なため、訴求力が高いのもメリット。ディスプレイ自体の映像も美しく、注目を集めやすいです。
コンテンツの変更は簡単にできるため、運用にかかるコストや工数を削減できるのもメリットと言えます。
活用事例1. インフォメーション
デジタルサイネージの活用事例の一つとして、インフォメーションに関する事例を詳しくご紹介します。
交通機関
交通機関におけるデジタルサイネージの活用事例としては、まずみなさんも一度は目にしたことがあると思いますが、駅構内やホームでのLED表示で、次の電車の時刻や行き先を知らせるというものがあります。
異常時案内用ディスプレイでは、遅延情報などを知らせています。
また電車内には次の到着駅を知らせる車内サイネージもあり、乗客に有益な情報となっています。
ほかにも主要駅では、外国観光客向けに外国語で周辺案内などの必要な情報を提供しており、観光客に役立っています。
社内の情報共有
デジタルサイネージの活用事例として、意外なところで社内の情報共有ツールとしての活用も挙げられます。
社員が必要とする情報をオフィス内のデジタルサイネージで表示すれば、業務の効率化を図ることが可能です。
スピーディーな情報共有により、現場の動きがスムーズになれば、顧客サービスも向上します。
実際に、エンターテイメント施設では天吊りされたデジタルサイネージで入場ゲートの混雑状況を表示。スタッフが一目で混雑状況を把握できるようになり、現場へのサポート判断が素早くできるように改善されたと言います。
ミーティングではデジタルサイネージを使って情報を表示することで、資料を人数分印刷して配る必要がなくなり、効率的です。
施設案内
デジタルサイネージは、病院や学校、図書館などで施設案内としても活用されています。
たとえば何階に何があるか、何階のどこで何時からイベントが開催されているのかなどを表示。わかりやすい施設案内を表示させることで施設についての問い合わせが減り、受付業務の効率化を実現できるのがメリットです。
受付などで利用者からよく聞かれる質問については、デジタルサイネージで表示しておくようにすると、施設側にとっても利用者側にとっても便利。
外国人観光客向けに、多言語で情報を表示できるデジタルサイネージを設置している施設もあります。
また医療機関では、検査案内や注意喚起のために使われていることもあり、こちらも業務効率アップに役立っています。
活用事例2. 広告
デジタルサイネージの活用事例の一つとして、広告も挙げられます。ではどこでどのように活用されているのか、詳しく解説していきましょう。
駅や電車内の広告
駅や電車内でよく見かけるデジタルサイネージ広告。駅構内の柱やバス停には埋め込みタイプのディスプレイがあり、そこではさまざまな業種の企業が広告を出しています。
駅のデジタルサイネージを一括管理すれば、複数の画面で広告を表示し、よりインパクトのある情報発信が可能となります。
これまでの電照広告では、広告フィルムの制作や入れ替えに時間がかかっていましたが、デジタルサイネージであれば広告フィルムの制作も入れ替えも必要ないため、すぐに広告掲載が可能。そのため広告の掲載期限間際まで広告を販売することができるようになっているのも特徴です。
また空港では、視認性の高い連絡通路に吊り下げタイプのデジタルサイネージが使われることが多く、目に留まりやすいだけでなく、通行の邪魔にならないことから人気を集めています。
街頭の大型ビジョン広告
ビルなどの壁面に設置された街頭の大型ビジョン広告でも、デジタルサイネージが多く活用されています。
外気や雨にさらされる屋外広告では、耐久性の高いディスプレイが使われることが多く、近年ではデジタルサイネージの活用が急増。
街中の不特定多数の人への情報提供が可能なため、大きな広告効果にも期待ができます。
また巨大サイズで多くの人の注意を惹きつけやすいのも魅力です。街頭の大型ビジョン広告は、特徴的なものだと話題になりやすく、SNSなどで拡散されることもあります。
活用事例3. 販売促進
デジタルサイネージの活用事例の一つとして、販売促進も挙げられます。販売促進目的で設置されたデジタルサイネージの活用事例を詳しく見ていきましょう。
飲食店のメニュー表示
販売促進のためのデジタルサイネージは、飲食店のメニュー表示として活用されています。
ファーストフード店やチェーン展開しているカフェなどでは、デジタルサイネージでメニューを表示することにより、キャンペーンや季節に合わせた更新作業が簡単にできます。
おいしそうなシズル感あふれるメニューを画像で大きく表示させることで目を引きやすくできますし、見た人の「食べてみたい」という食欲を刺激することができ、販売促進につながります。
メニューをデジタルサイネージで表示することで印刷物の廃棄も減り、環境に配慮した店舗運営ができるのもメリットです。
またホテルのレストランなどでも、ロビーや店頭に季節のおすすめメニューやコースなどを表示させることにより、通行人の足を止めて店内に入ってもらいやすくできます。
アパレルショップの新作紹介
販売促進のためのデジタルサイネージは、アパレルショップの新作紹介としても活用されています。
たとえばアパレルショップでは、等身大のデジタルサイネージで新作アイテムなどを使ったコーディネートを紹介している事例が多くあり、好評です。
大画面の魅力的なビジュアルプレゼンテーションが実現し、ブランドの世界観も伝わりやすいですし、目に留まりやすく高画質な画像は非常に魅力的で、販売促進につながります。
デジタルサイネージは季節に合わせた運用も可能なため、シーズンごとに新作が出るアパレルショップでも大いに活躍。ポスターなどと違い、制作や入れ替え、貼り換えの手間もなく、コストも抑えられます。
活用事例4. 空間演出
デジタルサイネージの活用事例の一つとして、空間演出も挙げられます。
建物をリニューアルしたりディスプレイなどで空間の雰囲気を変えたりするのは手間ですが、デジタルサイネージを使えばすぐにこれまでとは違った雰囲気の空間に変えることができます。
近年注目を集めているプロジェクションマッピングを利用すれば、迫力のあるおしゃれな空間を演出することも可能。
室内を海の中にいるような空間や森の中で森林浴をしているような空間にしたり、壁を触ると花火が打ち上がるような映像体験を提供したりと、アミューズメント施設やテーマパークなどでさまざまな世界観を表現するためにも用いられています。
活用事例5. イベント
デジタルサイネージの活用事例の一つとして、イベントも挙げられます。
イベントや展示会などでは、本日のスケジュールやイベント情報などを表示するのによく活用され役立っています。
多言語で表示することにより外国人観光客にも簡単に情報発信することが可能。特に世界中から人が集まるスポーツイベントなどでは、大いに活躍します。
スケジュールやイベント情報などをデジタルサイネージに表示させることにより、受付業務の負担を減らすことにもつながりますし、大きなイベントもスムーズに運営することが可能です。
またデジタルサイネージはウェディングのサインボードやウェルカムボードとしても利用されています。手軽に移動できるサイズのディスプレイであれば会場にも運びやすく、使い勝手の良さも魅力です。
さらにイベント内容に合わせた学習コンテンツをデジタルサイネージに表示させることもでき、参加者により興味を持ってもらう効果にも期待ができます。
【施設別】デジタルサイネージの具体的な活用事例
デジタルサイネージは施設によってさまざまに活用されています。活用する際の参考に、施設別の活用事例をご紹介します。
教育機関
教育機関ではデジタルサイネージをホールやエントランス、学生ラウンジなどに設置し、学内に向けた部活動情報や学校行事情報などを発信しています。
また学内ホールでのイベント中継、大画面のマルチディスプレイでの双方向オンライン授業などにも活用されており、学内での教育コミュニケーションに役立てられています。
工場
工場ではデジタルサイネージの高い視認性を活かし、現場の様子を高画質で確認するために活用されています。
現場に行かなくてもデジタルサイネージを使えば細かい部分までしっかり見ることができるため、現場を適切かつ効率的に監視することが可能。問題やトラブルの発生リスクを未然に防ぐことに役立っています。
ショッピングセンター
ショッピングセンターではデジタルサイネージを館内の入り口や通路、エスカレーター前など人通りの多い場所に設置し、セール情報の発信や買い回り行動の促進、館内回遊率の向上などに活用しています。
大型ディスプレイを設置することで看板やポスターが不要になるため、館内がすっきりするのもポイント。
アパレル系テナントではインパクトのある等身大ディスプレイを設置するという事例も。
またタッチパネル式のデジタルサイネージを使い、総合案内として館内のイベント情報やフロアマップなどを表示するといった事例も多くあります。
スーパーマーケット
スーパーマーケットでは、販促ツールとしてお客様の目に留まりやすい場所にデジタルサイネージを設置し、お買い得商品の案内や目玉商品の案内などを発信するのに活用しています。
また商品の近くに電子POPを設置し、売上促進に活用する事例も多いです。
レシピの提案やタイムセール情報、ポイントアップデーの告知、タイムセール情報の発信、生産者の紹介などにも活用されています。
水族館・博物館
水族館や博物館といったレジャー・観光施設では、デジタルサイネージを来館者の動線に合わせて設置し、イベント情報の発信、展示物の説明などを表示することで、より魅力的な体験ができるよう工夫しています。
水族館では、大型ディスプレイやタッチパネル式デジタルサイネージをイベントに活用したり、飼育員による解説に活用したりする事例も多いです。博物館では学習コンテンツを提供するのにも活用されています。
デジタルサイネージでうまく販促する方法
デジタルサイネージを活用して、うまく販促を行う方法をご紹介します。デジタルサイネージを導入する際にぜひ参考にしてみましょう。
ターゲットや設置場所を決める
デジタルサイネージを設置する際には、ターゲットや設置場所を決めることが大切です。
どんな人に広告を見てもらいたいのかをしっかり考え、年齢・性別などターゲットを具体的に絞り込むようにしましょう。
販売促進で効果を出すためには、ターゲットがどんな悩みや課題を抱えているのか、どんな気持ちの人に自社の商品やサービスが利用されやすいのかなども考えるといいでしょう。
ターゲットを明確にすることで、広告の効果を十分に発揮できます。
ただしターゲット選定を間違えてしまったりターゲットを絞らず老若男女すべての人に向けて発信してしまったりすると、本来の購買層に刺さらず、効果が発揮できなくなる可能性もあるので注意しましょう。それだけターゲット選定は重要なものなのです。
設置場所については、ターゲットが通りやすい場所や人目につきやすい場所を選ぶといいでしょう。ターゲットの行動の傾向などから、どんな場所がよく利用されやすいのかをしっかり調査しましょう。
また設置する位置が高すぎたり低すぎたりしても目に入りにくくなってしまうため、お店の位置とのバランスや人の目線の高さなども考慮するといいでしょう。
コンテンツの内容をよく考える
ターゲットが明確になったら、コンテンツの内容をよく考えることも大切です。
デジタルサイネージではさまざまなコンテンツが表示できます。静止画・動画・Webページのどのコンテンツにするか、ターゲットと目的に合わせて決めましょう。
ターゲットに何を伝えたいのか、ほかの方法ではなくデジタルサイネージで伝えようとしているのはなぜか、デジタルサイネージで具体的にどれくらいの販促効果を期待するのか、などを明確にすることも必要です。目的や評価基準によっては、デジタルサイネージの利用が向いていない場合もあります。
デジタルサイネージは一度に多くの人に情報を伝えることができますが、大量の情報伝達には向いていません。そのため伝えたい情報を絞り込むことが大切になります。
どうしても伝えたいことを1~3つ程度に絞り、それ以上は自社サイトへ誘導するなど、伝え方を工夫しましょう。
時間帯によって異なる表示をするというのも効果的です。たとえば飲食店などの場合、時間帯によって店舗で提供するメニューが異なるのであれば、時間帯ごとにメニュー表示を変えることも可能。販促にもつながりやすくなります。
なお人通りの多い場所に設置する場合は、なかなか足を止めて見てもらえず、素通りされてしまう可能性もあります。足を止めて見てもらう、目に留めてもらうためには、インパクトのある内容にするのもおすすめです。
たとえばデジタルサイネージに表示されたサイトにスマホでアクセスして会員登録をしたりアンケートに回答したりすると、割引クーポンや無料引き換えクーポンがもらえるといったものや、画面にタッチすると表示される画像や映像が変わるといったもの、AR技術を用いてバーチャル体験ができるようなものなど。
思わず足を止めて見てしまう内容は話題性もあり、SNSなどで拡散される可能性も高くなります。
効果を測定・分析する
デジタルサイネージはコンテンツを配信した後に効果を測定・分析することも大切です。
配信したコンテンツの効果を測定・分析する上で重要なのは、「年齢・性別」「通行人・滞在人の数」「累計視聴数・視聴時間」「閲覧者のアクション」といった要素。
これらの項目を繰り返し効果測定・分析することで、より視聴者に求められるコンテンツを配信することができるようになります。
訴求力の高いデジタルサイネージを活用しよう!
訴求力の高いデジタルサイネージは、今後も活用が広がることが予想されます。表現の幅も広いため、工夫を凝らした内容で広告を出すことも可能です。
デジタルサイネージを効果的に活用して、集客や販促に結び付けましょう。
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