こんにちは、シングメディア編集部です。
YouTube動画広告にはどんな種類や特徴があるんだろう、YouTube動画広告の費用はどのくらいかかるんだろう・・・。
そんな「YouTube動画広告について知りたいあなた」は必見です。
膨大な数のユーザー数を有するYouTubeで動画広告を配信することは企業にとって有効ですが、誤った配信をしてしまうと逆効果になることもあります。そのため効果的にYouTube動画広告を配信できるようポイントを抑えることが大切です。
そこで今回は、「YouTube動画広告の種類3つと費用の決まり方」をご紹介します。
まずは基礎知識! YouTube動画広告とは?
世界中で利用されている最も有名な動画プラットフォームであるYouTube。その利用者数は約10憶人と言われています。
またGoogleの日本法人であるグーグルジャパンが2018年7月5日に発表した2017年の成果では、日本のインターネットユーザーのうち18~64歳の82%がYouTubeで動画を視聴しているとのこと。月間ログイン視聴者数については6200万人だったということです。
さらにYouTubeが発表しているNielsenの調査結果によれば、日本のスマートフォンでYouTubeを使う人は毎月4500万人に上るとのこと。そして20~34歳のインターネットユーザーのうち、男性は4割、女性は3割が1日1時間以上YouTubeを利用していると言います。この数字を見ればどれだけYouTubeが私たちの生活に溶け込んでいるかわかりますよね。
そんなYouTubeで配信する動画広告「YouTube動画広告」は、Googleが提供する広告サービスのことを指します。
Googleが提供しているインターネット広告サービスである「Google Adwords」を使ってYouTubeに動画広告を配信するという仕組みです。
広告のキャンペーンやグループをGoogle Adwordsのアカウントから作成し、広告配信を行います。
その際に広告を出稿する予算の上限やターゲットとなるユーザー属性、広告の掲載先などを設定することが可能です。
YouTubeならではの豊富な視聴者数を活かし、動画広告を届けたいターゲットへダイレクトに配信することができます。
なお動画広告の需要は世界中で急激に高まっているのも事実。
アメリカの『adform』という動画マーケティング会社の公表しているデータ「Degital advertising benchmark report」によると、通常の静止画によるバナー広告に比べて、動画バナー広告のほうがクリック率が高い傾向にあるとのことです。
届けたいターゲットへ効果的に広告を配信できること、クリック率が高いことからも、YouTube動画広告はこれからのマーケティング手段としては重要なものとなるでしょう。
・参考:ユーチューブ、日本で10年 ネット人口の8割が視聴 | 日本経済新聞(2018年7月6日16:20 日経電子版)
・参考:YouTube広告 – オンライン動画広告キャンペーン
YouTube動画広告を利用するメリットは?
先述した通り、YouTubeは日本に限らず世界中でユーザー数が圧倒的に多いプラットフォームで、テレビ離れが叫ばれる現在でもそのユーザー数は増え続けています。そのためYouTube動画広告を利用すれば、多くのリーチが期待できるというのが大きなメリットです。
忙しい人でもスマートフォンで通勤・通学中などのちょっとした空き時間を使ってYouTube動画を視聴する人は非常に多いため、普段テレビを見ない層にもリーチが可能となっています。
またYouTube広告ではターゲットを年齢や性別、居住地域、好み、視聴する時間帯、キーワードなどで細かく絞ることも可能。このようにセグメントの設定によってターゲットへ正確に広告を届けられるのもメリットと言えます。
広告を届けたいユーザーへピンポイントで届けることができるため、とても効果的です。
さらに費用対効果が高いのもメリットです。通常のYouTube広告ではユーザーが広告をスキップしたら課金されない形式となっています。
広告をスキップするユーザーは広告の商品・サービスに興味がないユーザーなので、興味を持ってくれたユーザーだけにお金を払えばいいということですから、無駄なコストがかかりません。これは嬉しいですね。
YouTube動画広告の種類4つ
YouTube動画広告には、「TrueViewインストリーム広告」「TrueViewディスカバリー広告」「バンパー広告」「アウトストリーム広告」の4種類があります。
それぞれの特徴について詳しくご紹介しますので、YouTubeで動画広告を出稿する場合にどのフォーマットを選べばいいか検討する際の参考にしてくださいね。
TrueViewインストリーム広告
TrueView動画広告の2つのフォーマットのうちの1つが、「TrueViewインストリーム広告」。
ユーザーが視聴しようとしている動画コンテンツの再生前・再生途中・再生後に配信される動画広告で、YouTubeの動画プレーヤー内にて再生されます。
動画プレーヤー内で再生されることからユーザーに注視してもらいやすいという特徴があり、多くの人に商品・サービスを認知させるのに効果的です。
動画広告は再生されてから5秒が経つと、ユーザーの意思で広告をスキップできるようになります。
ユーザーが30秒間または最後まで動画広告を視聴した場合と、30秒が経過する前に動画やバナーをクリックしてWebサイトにアクセスするといったアクションをした場合に料金が発生する仕組みです。
またスキップできないタイプの動画広告も選ぶことができますが、スキップできない場合は広告の尺が15秒または20秒(地域標準による)となり、ユーザーが広告を最後まで視聴した場合に料金が発生します。
インストリーム広告のメリットは、スキップされた場合は料金が発生しないこと、商品・サービス・企業に興味関心があるユーザーに絞って配信できることです。
デメリットとしては、ユーザーが見ようと思った動画コンテンツの前や途中に動画広告が表示されてしまうため、不快に思われてしまう可能性もあるということが挙げられます。
インストリーム広告を出稿する目的・目標、出稿によって期待される効果は次の通りです。
- 商品・サービスの認知度アップ
- 期間限定で行われるキャンペーンやセール情報の周知
- 見込み顧客の獲得
- Webサイトのトラフィック
- 商品・サービスの購入促進
TrueViewディスカバリー広告
TrueView動画広告のうちの1つのフォーマットである「TrueViewディスカバリー広告」。
動画のサムネイル画像とテキストによって構成されており、ユーザーがクリックすると動画広告が再生されます。
サイズや表示形式については表示先によって異なります。
表示される場所は、YouTubeの検索結果一覧やユーザーが視聴している動画の右横にある関連動画欄、モバイル版YouTubeのトップページです。
課金については、ユーザーがサムネイルをクリックして動画広告を視聴した場合に料金が発生します。
ディスカバリー広告のメリットは、特定の関心を持っているターゲットユーザー層へアプローチが効率よくできることです。購買意欲の高いユーザーへの訴求に向いています。
一方デメリットは、ターゲットの選定やキーワード選定を間違えると、なかなか効果が得られにくいという点になります。
ディスカバリー広告を出稿する目的・目標、出稿によって期待される効果は次の通りです。
- 商品・サービスの購入促進
- 商品・サービスに対するファンの増加
バンパー広告
バンパー広告は、最長6秒でスキップができない動画広告フォーマットです。
ユーザーが視聴しようとしている動画コンテンツの再生前や再生途中、再生後に再生されます。
表示される場所はYouTubeの動画プレーヤー内。わずか6秒という短さでスキップボタンも表示されないため、より多くのユーザーに視聴してもらえるのが特徴です。
簡潔なメッセージや印象的な映像でより多くのユーザーにリーチできること、6秒という短い時間のためユーザーの負担にならないことがメリットとして挙げられます。
課金については、インプレッション単価(CPM)制です。インプレッション数にもとづいて料金が発生。動画広告が1000回表示されるたびに料金が発生する仕組みとなります。
バンパー広告を出稿する目的・目標、出稿によって期待される効果は次の通りです。
- 企業PR
- 商品・サービスの認知度アップ
- 幅広いユーザーへのリーチ
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告はこれまでの広告タイプと異なり、YouTube内ではなく、YouTube以外のアプリやWebサイトに動画広告を配信できるモバイル専用のサービスです。
そのためYouTubeユーザー以外にも動画広告を見てもらえるので、リーチ拡大に期待できるのが魅力。
なおアウトストリーム広告はモバイル向けの設計のため、ユーザーがパートナーサイトやアプリでニュースをチェックしているときやショッピングをしているときなどに表示され、音声がない状態で再生が始まるのが特徴です。
ユーザーが興味を持てなければスクロールして広告を飛ばせますし、興味を持てば広告をタップすることにより、音声も再生されるようになります。
費用は広告面積の50%以上が見える状態で動画広告が2秒以上連続再生された場合のみ、インプレッション単価によって料金が発生する仕組みとなっています。
そんなアウトストリーム広告を出稿する目的・目標、出稿によって期待される効果は次の通りです。
- 商品・サービスの認知度アップ
- 幅広いユーザーへのリーチ
YouTube動画広告の費用の決まり方は?
YouTube動画広告の出稿を検討する上で気になるのが料金ですよね。
YouTube動画広告の費用は広告主が上限を決めることができるので、「高額すぎて払えない」ということにはなりません。その点は安心です。
ではYouTube動画広告の費用はどのように決まるのでしょうか?
TrueView動画広告は、視聴単価で広告費が計上されていく仕組みです。
ユーザーが動画広告を30秒または最後まで視聴した場合に費用が発生します。
インストリーム広告が5秒でスキップされてしまった場合には料金が発生しないので、費用は0円です。
TrueView動画広告の単価設定については、単価設定の上限広告視聴単価という欄で広告主が金額を設定します。
入札価格としては10円~数十円くらいがよいと言われており、入札単価の調整は0~500%で設定することが可能です。
バンパー広告の場合はCPM課金制のため、インプレッション数に応じて料金が発生。
動画広告が1000回表示されるごとにいくら、という形で料金が発生していきますから、1000回につきどのくらいの広告費がかけられるかを考えて入札する必要があります。
設定については、単価設定の上限インプレッション単価という欄で1000回表示あたりの金額を設定します。
バンパー広告の場合は費用の目安を一概にいくらと言うのは難しいため、許容できる金額で入札し、動画広告配信後の反応によって調整していくという方法がいいでしょう。
効果的に配信しよう! YouTube動画広告で気をつけるべきポイント7つ
YouTube動画広告を効果的に配信するためには、いくつかの気を付けなければならないポイントがあります。
そのポイントを意識しないと、せっかくの動画広告が逆効果になってしまう恐れもありますから、動画制作前・配信前にしっかり確認しておきましょう。
1. 動画広告を配信する目的・目標を明確にする
動画の内容や広告の設定は、目的や目標によって変わってくるもの。
そのためYouTube動画広告を何のために配信するのか、その目的や目標を明確に設定することは重要です。
商品・サービスについての認知度を上げたいのか、自社のWebサイトへの誘導を狙いたいのか、期間限定で行っているキャンペーンの周知をしたいのかなどを明確にすれば、動画広告配信後の効果測定で見るべき指標もハッキリしますから、効果があったのかどうかもわかりやすくなります。
効果測定の結果を踏まえて改善なども行いやすくなりますから、動画広告を制作する前に配信の目的・目標設定をしっかり行っておきましょう。
2. クオリティが低い動画は出稿しない
YouTube動画広告はユーザーが視聴しようとしている動画コンテンツの前などに配信されるものなので、ただでさえ邪魔に感じられてしまいます。
それがクオリティの低い動画広告であればなおさらのこと。
企業や商品・サービスに対して不快感や不信感を募らせることにもなりかねませんから、質には気をつけましょう。
3. 最初の5秒間でユーザーの心を掴めるようにする
TrueViewインストリーム広告では、スキップされないように最初の5秒間でユーザーの心を掴むことが大事。
そのためユーザーの興味を引くようなクリエイティブにする必要があります。
4. ターゲットを絞って配信する
YouTubeのユーザーは膨大な数となるため、配信するユーザー層を絞らないと、広告費が無駄になってしまいます。
自社の商品やサービスに全く関心がないであろうユーザー層に配信してしまうと、不快感や嫌悪感にもつながることがあり、ブランドイメージを低下させてしまう可能性もあります。
効果的に動画広告を配信するには、ターゲットを絞るように気を付けましょう。
5. 内容を詰め込みすぎない
YouTube動画広告は、長くて30秒程度、短いバンパー広告であれば6秒しか尺がありません。
そのため動画の内容を詰め込みすぎると、内容がぼんやりしてしまって本当に訴求したいポイントが伝わらなくなってしまいます。
ユーザーの印象・記憶にも残りづらくなってしまうので、訴求したいポイントを絞るようにしましょう。
6. ユーザーの興味を引く動画タイトルと説明文にする
検索連動型になっているTrueViewディスカバリー広告は、ユーザーが自ら興味を持ってクリックしてくれない限り、動画が再生されません。
クリックしてもらうためには、動画タイトルと説明文を魅力的なものにしてターゲットとなるユーザーの興味を引くことが大切です。
7. 審査に時間がかかる場合がある
動画をアップロードすれば、すぐにYouTubeで広告の配信が始まるわけではありません。YouTubeのポリシーに反していないかどうかを審査するのに数日かかることもあるので注意が必要です。
そのため事前に審査期間も見込んだ上で動画広告配信のプランを作成しておくことが大切。広告配信まで余裕を持ったプランを作成するようにしましょう。
なおYouTubeの動画広告についてのポリシー詳細は、YouTubeが公開している「広告に関するポリシーの概要」で動画制作前に確認しておきましょう。
6秒で心を掴む! YouTube動画広告の参考例
YouTube動画広告の中でも、少し特殊なのがバンパー広告。
バンパー広告はたった6秒という短いクリエイティブでユーザーの心を掴まなければならないため、クリエイターの力量が試されるものでもあります。
6秒でユーザーの心を掴むためには、訴求ポイントを1つに絞ることが大事。
また時間配分を意識したり、共感を呼ぶ内容にしたりといった工夫も効果的です。
たとえばソニーネットワークコミュニケーションズによる『NURO』のバンパー広告では、「NURO(ニューロ)」というサービス名だけを訴求する内容となっており、非常にシンプルでインパクトがあります。
しかもサービス名だけを訴求するという内容は同じままパターン違いで15種類制作し、シリーズ化しているのも注目したい点です。
シチュエーション違いで複数パターン制作することにより、ユーザーによりリーチできるようになります。
またマウスコンピューターのバンパー広告では、乃木坂46の白石麻衣さんが「ビジネスパソコンならmouse」という一言を発するだけというシンプルさです。
1メッセージに絞り、ブランド名の認知度アップを目的にしていることがわかります。
このようにユーザーの心を掴むためには、シンプルに1メッセージだけに絞るというクリエイティブが効果的です。
なお下記の記事ではバンパー広告についてより詳しく解説しています。「参考にしたい! YouTubeバンパー広告のクリエイティブ例26つ」の項目では、お手本となるバンパー広告をご紹介していますから、ぜひ参考にしてみてくださいね。
YouTube「バンパー広告」の特徴と効果的な動画にするための制作ポイント【6秒クリエイティブ例も26つ紹介】
YouTube広告を始めよう!
「さっそくYouTube広告(TrueView広告)を始めたい!」という方は、次のステップで動画広告を出稿することができます。
まずYouTubeに広告用の動画をアップロードしましょう。
動画のアップロードが完了したら、Google AdWordsの管理画面から設定を行います。
AdWordsのアカウントを作成してログインし、「キャンペーン」から「動画」タイプを選択してください。
続けてサブタイプの選択、予算/配信方法の設定(1日あたりに支払える平均金額を設定)、掲載ネットワークの選択、ターゲット地域の設定(地域を絞り込むことも可能です)、デバイスの選択、詳細設定の編集と進みます。
広告キャンペーンの設定の次は、広告グループと広告の作成を行いましょう。
まず広告グループ名を決めて、「動画の選択」から事前にアップロードした動画広告を入力。
「動画広告のフォーマット」から配信したい動画広告のフォーマットを選択して、必要となる情報を入力していきます。
次に単価を設定しましょう。動画広告の視聴1回あたりの支払可能上限額を入力します。ただしあまり低い金額で入札しても、広告が表示されない可能性もあります。
単価設定が終わったら、続いてターゲット設定を行います。ユーザーの属性や興味関心などから動画広告を配信したいターゲットを絞って設定可能です。
続いてコンテンツのターゲティングを行います。ここでは動画広告を掲載したい場所やキーワード設定などを行うことが可能です。
すべての設定が完了したら注文確定となり、審査開始。審査に通れば、晴れてTrueView広告の配信が始まります。
YouTube広告を出稿したい方は下記のYouTube広告公式サイトから手続きを進められますので、さっそく始めてみましょう!
まとめ
「YouTube動画広告について知りたい」という方のために、YouTube動画広告の種類3つと費用の決まり方をご紹介してきましたが、いかがでしたか?
YouTube動画広告におけるそれぞれのフォーマットの特徴を理解した上で、動画広告を出稿する目的・目標に合ったものを選ぶのが成功の秘訣です。
最適な動画広告フォーマットを選び、YouTube動画広告で効果的なマーケティングを行いましょう。
映像制作、ライブ配信パートナーをお探しではありませんか?
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