こんにちは、シングメディア編集部です。
「タクシー動画広告にはどんなメリットがあるのだろう?」
「タクシー動画広告の費用対効果はどうなのだろう?」
「タクシー動画広告を掲載するにはどうすればいいのだろう?」
などの疑問はありませんか?
タクシーに乗っていると目にする動画広告には、テレビCMや通常の動画広告とは一味違ったメリットがあり、上手に活用することで効果的に宣伝活動が行えます。
そこで今回はタクシー動画広告の掲載を検討している人のために、「タクシー動画広告のメリットや費用、事例、掲載の方法」などをご紹介します。
タクシー動画広告とは
タクシー動画広告とは、運転席や助手席の後部などタクシーの乗客が見える位置にある小さなテレビ、タブレットで流す広告のこと。乗客向けのコンテンツを流す前や間にCMとして流れ、音を出すことも可能です。
テレビのようなものは、「デジタルサイネージ」と呼ばれています。駅の構内やショッピングセンターなどでよく見かける動画広告と同じですね。
ちなみにタクシー動画広告は電車の中吊広告と同じく、公共広告の一種です。
また「タクシー動画広告」ではなく「タクシー広告」と言うと、アドケースや車体のラッピングなども含む、広い意味の広告になります。
タクシー動画広告のメリット
タクシーに乗車する人だけに向けて流れるタクシー動画広告には、どのようなメリットがあるのかをご紹介します。
最後まで見てもらえる確率が高い
タクシーの乗客は閉鎖された空間に20分近く座り続けることになります。その間、スマホを見ているという方も多いと思いますが、目の前で動画が流れればついつい見てしまうでしょう。
街中には広告があふれており、なかなか人目を引くことは難しいですが、タクシー内なら競合となる広告もほぼなく、乗客はじっとその場に座っている状態なので、自然と注目されやすくなるのが特徴です。
また街中のデジタルサイネージは一瞬だけ通行人の目を引けたとしても、最後まで見てもらうのは難しいもの。
しかしタクシー内だとじっとした状態のまま目の前で動画広告が流れるわけですから、内容を理解しながら最後まで見続けてもらうことができるのです。そのため認知度アップや購入意識の向上、購買意欲の促進が可能になります。
なおタクシー動画広告は乗客が「見たくない」と思えば消すことも可能なので、無理やり見せられているといったネガティブなイメージも抱きにくいと言えるでしょう。
決裁者の目に留まりやすい
タクシーの利用者というと、仕事中の移動や帰宅に使うビジネスマン、高齢者、そして経営者や役職者など会社の中で立場が上の人が多い傾向にあります。
経営者や役職者といった人は決裁権を持っているため、BtoBの広告の場合、新規顧客の獲得や購買に繋がりやすいというのもメリットです。
タクシーという閉鎖された空間では集中して動画広告を見ることになりますし、経営者や役職者といった人たちは日常的にタクシーを利用しますから、何度も繰り返しタクシー動画広告を見ることで、その商品やサービスが印象に残りやすくなるという効果もあります。
またBtoCビジネスであっても、富裕層や高齢者がターゲットとなるビジネスをしている企業であれば、タクシーの乗客層と一致しているため、タクシー広告は適していると言えます。
ターゲットを絞って出せるものもある
「顔認証機能」が付いた端末を搭載しているタクシーもあるため、これによって乗客の性別や年齢などを認識することが可能です。
そのため乗客の性別や年齢などに合わせてそれぞれに適した広告を出すことができるのもメリット。
乗客それぞれのニーズに近い動画広告が流れることで広告のミスマッチを防ぎ、興味を持って見てもらうことができるため、商品やサービスの認知度アップ、購買意欲の向上につながりやすくなります。
タクシー動画広告のデメリット
タクシー動画広告のデメリットは、まず利用者層が限られるため、幅広い人に見てもらいたい場合は不向きという点です。
タクシーは電車やバスなどほかの公共交通機関に比べて乗車する人の年齢層が高く、特に若年層の利用は少ない傾向にあります。
そのためより多くの人に見てもらいたい場合や若年層をターゲットにしたい場合には、あまりおすすめできません。
またタクシー動画広告は、Web広告などに比べて広告配信の最低料金が高いというのもデメリットです。
タクシー動画広告を配信しようとすると、1枠1週間の場合、最低でも相場は数十万円以上となってしまいます。首都圏で配信したい場合には200万円~700万円ほどかかるため、予算や費用対効果などからよく検討する必要があるでしょう。
タクシー動画広告事例
実際にタクシー動画広告にはどのようなものがあるか、具体的な活用事例を3つご紹介します。自社でタクシー動画広告の掲載を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 株式会社あしたのチーム
人事評価など企業の働き方をサポートする『株式会社あしたのチーム』は、俳優の小泉孝太郎さんを起用し、タクシー動画広告のみならず、SNSでも同じ動画を展開。
15秒と30秒の広告枠で、2018年9月3日から東京23区内日本交通グループのタクシー広告枠に配信されました。
動画は「ホンネ篇」と「退職届篇」の2種類で、シーンは違うもののどちらも「AIを搭載した人事評価クラウドで絶対評価を実現する必要性」を訴えかける内容となっています。
社長や上司からのいい加減な査定・不当な評価をなくして社員みんなが正当に評価される未来を実現するという内容は、タクシーを利用するビジネスマンの層とマッチしており、共感性が高く、ターゲットに響くものになったと言えるでしょう。
出典:アンバサダー・小泉孝太郎さんを起用した新TVCM「ホンネ篇」「退職届篇」 9月3日(月)より公開
2. 弁護士ドットコム株式会社
こちらは『弁護士ドットコム株式会社』が提供する、インターネット上で契約書を締結できるサービス「クラウドサイン」の動画広告です。
「出張から戻ってくると確認して判を押すべき書類が大量に机にある」「部長の押印が遅くて案件がストップしてしまう」など、紙の契約書ならではの不便に悩むビジネスマンたちに向けて、クラウドサインなら紙の契約書にありがちな不便を簡単に解消できると伝えるストーリーになっています。
こちらもビジネスマンがターゲットとなるサービスのため、タクシー動画広告で流すことが効果的です。
3. 株式会社リンクアンドモチベーション
こちらは『株式会社リンクアンドモチベーション』が提供する、組織のモチベーションや改善状況をデータ化するサービス「モチベーションクラウド」の動画広告です。
会議の場で、退職者がまた出たと報告を受けた経営者が、社員のモチベーションをどうすれば上げられるのかについて悩む姿が描かれており、モチベーションクラウドなら組織の課題が一目瞭然になると伝える内容になっています。
同じような悩みを抱える経営者や管理職に刺さる内容となっており、タクシーを利用する層ともマッチ。動画の最後には検索窓が表示され、興味を持った人がサービスについてすぐに検索できるような構成になっているのも特徴です。
広告配信サービスにはどのようなものがある?
タクシー動画広告配信の運営会社には、タクシー会社や広告代理店、またはタクシー広告専門会社などがあります。中には動画広告に他の広告手段をプラスし、より効果的に宣伝できるようなサービスを提供しているところもあるようです。
またこうしたタクシー動画広告配信の運営会社では動画の制作そのものは行っておらず、枠の販売のみを行っているところが多いと言えます。
具体的なタクシー動画広告配信サービスとしては、次のようなものがあります。
・「ISCENE」……モニターではなくタブレットで双方向的なコミュニケーションがとれるのが特徴。
・「THE TOKYO TAXI VISION GROWTH」……東京都内最大となるタクシー1万台にタブレットを搭載し、ビジネス利用のお客さんが多いエリアを狙って動画配信を行っているのが特徴。配信する時間帯や曜日の指定が可能なサービスや、ジャパンタクシーを利用し、サイネージだけでなく乗客の降車時に実際の商品のサンプリングサービスを行うといったサービスもあります。
・「TOKYO PRIME」……日本経済新聞電子版やメンズファッション・ライフスタイルに関するコンテンツを幅広く配信しながら合間に広告を入れることで注目度を上げるのが特徴。
・「Premium Taxi Vision」……共同通信社と連携し、広告配信の合間にニュースを配信しているのが特徴。ニュースを流すことで乗客に注目してもらいやすくする狙いがあると言います。
このようにタクシー動画広告配信サービスには、さまざまな提供会社が存在します。それぞれの特徴や展開エリア、料金、配信できるタクシー会社などを比較し、自社に最適なところを選ぶといいでしょう。
タクシー動画広告の費用
タクシー動画広告の費用は、サービス会社によって異なりますが、大体月額250万円~500万円ほどが相場と言えそうです。
ただし費用の決まり方はサービス内容によってもさまざま。たとえば配信タイミングや掲載期間、想定表示回数や掲載するタクシーの台数から費用を算出するところもあれば、表示回数によって費用が変わる放映課金型を採用しているサービスもあります。
参考までに、いくつかのタクシー動画広告配信サービスの費用を調べてみたところ、以下のようになっていました。
・Tokyo Prime……「Standard Video Ads」「Target Video Ads」「Branded Contents」「Area Ads」の場合で40万円~350万円、「Collaboration Video Ads」の場合で600万円、「Premium Video Ads」の場合で900万円。それぞれのメニューによって動画の形式や配信されるタイミング、想定表示回数などが異なりますから、自社の希望に合わせてより最適なプランを選べます。
・THE TOKYO TAXI VISION GROWTH……「ECONOMY VIEW」の場合、BUSINESS枠終了後に流れ、14枠で250万円。「BUSINESS VIEW」の場合、乗車から2~6本目に流れ、5枠・30秒で450万円。「FIRST VIEW」の場合、乗車直後の1本目に流れ、1枠のみ、最大60秒で650万円となっています。動画広告が放映されるタイミングや枠数などに合わせて希望のメニューが選べます。
・Premium Taxi Vision……「Standard Movie」の場合、表示順はランダムで最大10枠、10月なら150万円、12月なら200万円。「Advanced Movie」の場合、表示順はランダムで最大4枠、10月なら200万円、12月なら340万円。「Top Movie」の場合、流れるタイミングは発車直後で、10月なら250万円、12月なら450万円。それぞれのメニューで掲載開始月によって料金が異なり、利用客が多くなる年末になると料金が高くなる仕組みです。
タクシー動画広告の会社の選び方
タクシー動画広告を配信してくれる会社は複数あり、迷ってしまうという方も多いでしょう。
そんなときの選び方としては、「タクシーがどこを走るか(オフィス街か、住宅街か)」という点に着目するのがおすすめです。
タクシー会社によって走行するエリア=メインターゲット層は変わってきます。たとえば高級住宅街や買い物客が多くいるエリアなら、富裕層の主婦や高齢者の利用者が多くなりますし、東京都内の丸の内や五反田、新橋といったエリアなら経営者やビジネスマンの利用者が多くなります。
自社ターゲットが多そうな地域を走るタクシーに配信できるようにすると、ターゲットにピンポイントでリーチできるので効果的です。
広告枠の費用ももちろん確認すべきですが、サービス内容や費用プランは先述した通り会社によってさまざまであるため、比較がしにくいもの。見積もりを数社からとってよく比較検討するのが良いでしょう。
タクシー動画広告の掲載の流れ
掲載までの流れはタクシー動画広告の配信サービス会社によっても異なりますが、ここでは一例をご紹介します。
まずは動画広告会社に相談し、どのような商品・サービスを宣伝したいのか、配信希望時期などを伝え、空き枠の確認・仮押さえをしてもらいましょう。
その後、配信したい動画を渡すと、動画の考査が行われます。考査に通れば、申込み・掲載決定・掲載開始となります。
考査などに時間がかかる場合もありますから、スケジュールに余裕を持って相談や空き枠確認などを行いましょう。
動画を用意するにはどうすればいい?
掲載枠については理解できたとしても、肝心の動画をどうすればいいのかわからない人も多いはず。
社内に動画制作ができる人がいるとも限りませんし、広告掲載にはそれなりに費用がかかるため、素人が作った動画を掲載するにはもったいないです。動画を「作るだけ」では肝心の効果が出ずに、費用対効果が悪くなるかもしれません。
そのため動画制作は、制作会社のプロに任せることがおすすめ。特に、広告に強い制作会社を選ぶことで自社商品・サービスをしっかりアピールすることができるはずです。
なお効果の出る動画広告にするために、制作会社に依頼する際はターゲットと配信エリアを明確にして伝えておくようにしましょう。
タクシー動画広告の制作を依頼する場合の料金目安
タクシー動画広告の制作を映像制作会社へ依頼する場合の料金も気になるところ。大体いくらくらいが目安となるのでしょうか?
クオリティの高い動画を作りたい場合は、アニメでも実写でも100万円~200万円程度はかかると見ておきましょう。制作期間は2~3か月程度、場合によっては3か月以上かかります。
またCGなどの特殊演出を入れる場合は200万円以上かかることもあるため、予算と相談しながらどんな動画の制作依頼をおこなうのか、しっかり検討しましょう。
なおアニメの場合はフレームバイフレームと呼ばれる、なめらかに動くクオリティの高いアニメが最も高くなります。
実写の場合はロケを何か所でおこなうか、キャストを社員が担当するのかプロにお願いするのか、カメラを何台使うのかなど、撮影条件によっても価格が変わってきます。
タクシー動画広告で「見てもらえる」アピールを
タクシー動画広告は、ターゲットに最後までじっくり見てもらいやすく、しっかりアピールをするチャンスになります。
特にビジネスマンや経営者、富裕層、高齢者といったタクシーをよく利用する層にリーチするにはピッタリな宣伝手段です。
訴求力の高い動画を制作し、自社に合った配信サービスを使って費用以上の効果を上げましょう。
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