映像制作

話題と拡散を生む「バイラル動画」制作のポイントと事例紹介! メリット・デメリットは?

こんにちは、シングメディア編集部です。

バイラル動画とはどんなものなんだろう、バイラル動画を制作したいけれどどうすればいいんだろう・・・。

そんな「バイラル動画について知りたいあなた」は必見です。

話題と拡散を生むバイラル動画は、動画マーケティングにおいてとても効果的なもの。メリット・デメリットを理解し、ポイントをおさえて制作すれば、大きな効果に期待ができます。

そこで今回は、「“バイラル動画”制作のポイントと事例、メリット・デメリット」をご紹介します。

ウイルス感染のように広がる動画コンテンツ! 「バイラル動画」とは

バイラル動画って?

バイラル動画の「バイラル」とは「ウイルス性」という意味で、バイラル動画はウイルス性のある動画ということになります。

動画コンテンツを視聴した人が「面白い」「感動した」などと心を動かされると、SNSのシェア機能や口コミで他の人にもそのコンテンツの情報を伝えようとアクションを起こします。

それがウイルスのようにどんどん人から人へと広がっていくことから、バイラル動画と呼ばれているのです。

爆発的に拡散されていくバイラル現象を「バズる」と言うことから、「バズ動画」と呼ばれることもあります。

バイラル動画の特徴は、視聴した人が思わずシェアしたくなるようなインパクトがあるということ。

動画の内容や見せ方にオリジナリティがあり、視聴者の感情を動かすようなインパクトがあると、拡散されやすくなります。

TwitterやInstagramなどのSNSと、誰でも気軽に視聴・投稿ができるYouTubeやTikTokなどの動画共有サービスが幅広く普及した現在、バイラル現象が発生しやすい状況にあり、バイラル動画をマーケティングに利用している企業も多くなっています。

バイラル動画のメリットは?

バイラル動画のメリット

世界中で注目を集めているバイラル動画ですが、企業がマーケティングに利用する際にはどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

1. 低コストで幅広い層に効率良く宣伝できる

動画コンテンツを使ってターゲット層へプロモーションを行うには、通常ある程度の投資が必要になります。

高い費用をかけてプロモーションを行ったとしても、それに見合うだけの効果が得られるとは限りません。

その点、バイラル動画はYouTubeなどに投稿するだけで、後はSNSのシェア機能や口コミによって多くの人へ伝播されていくため、高い費用をかける必要がないのです。

そのため少ない投資によって幅広い層へ効率良く宣伝することができ、費用対効果も高くなります。

2. 消費者の購買行動を起こしやすくできる

企業が商品やサービスについて発信した宣伝を直に受け取ると、消費者は「どうせ買わせようとしていいことばかり言っている」と不信感や警戒心を抱いてしまい、なかなか購買行動を起こそうとしないものです。

しかし商品やサービスの情報が友人や知人のSNSや口コミによって広まると、消費者の不信感や警戒心は薄れます。

友達がSNSで「〇〇食べたらすごくおいしかった!」「〇〇を使ってすごく良かった!」などと投稿していたら、「友達が良いと言っているのなら本当に良いのかも」「私も使ってみようかな」などと商品やサービスに興味を持つでしょう。

その結果、購買行動につながりやすくなるのです。

3. ブランディング効果が高い

視聴したユーザーが「この動画、面白い」「感動した」などと思うことによって動画コンテンツが拡散されていくわけですが、そのような良い印象というのは動画コンテンツだけでなく、企業や商品・サービスにも影響を与えます。

動画コンテンツが企業や商品・サービスを直接的に宣伝するようなものではなかったとしても、視聴したユーザーは企業自体にも良い印象を持つものなのです。

そのためバイラル動画によって一気に認知度をアップさせ、ブランドを確立できるという効果にも期待ができます。

バイラル動画のデメリットは?

バイラル動画のデメリット

バイラル動画には大きなメリットがありますが、デメリットとなることもあります。

バイラル動画をマーケティングに利用する際は、このデメリットとなる部分についても理解しておくことが大切です。

1. 悪い評判も広まってしまう

良い評判が広まるだけでなく、悪い評判も広まりやすいもの。

商品やサービスについて消費者が悪い印象を持てば、あっという間に悪い口コミが広まってしまいます。

悪い評判が広まれば企業や商品・サービスについてのイメージが下がり、売り上げにも影響する可能性があるでしょう。

2. ビジネスの成功が動画配信プラットフォームに左右される

バイラル動画をマーケティングの主としてしまうと、ビジネスの成功が動画プラットフォームに左右されやすくなるリスクがあります。

特にFacebookのアルゴリズムは変わりやすいため注意が必要です。

過去にはバイラル動画を中心にビジネス展開して成果を上げていた企業が、Facebookのアルゴリズム変更に影響を受け事業を縮小していったという事例もあります。

そのためビジネスをバイラル動画マーケティング中心に展開する場合は、動画配信プラットフォームそれぞれの動向を常にチェックし、変化に合わせて対応していくことが必要になります。

3. ステマを疑われることもある

宣伝であるということを消費者に気付かれないよう行うマーケティング手法であるステルスマーケティング(ステマ)。

過去には、芸能人や有名人に依頼して商品やサービスをブログなどで紹介してもらったり、消費者のふりをして自社の商品やサービスを高く評価する口コミを書いたりといったステマが横行したことで問題になりました。

バイラル動画によるマーケティングでは、実際にステマではなくてもステマを疑われるリスクもあります。

もし本当にステマをしていた場合、それがバレれば企業の信用は一気に落ちてしまうので注意しましょう。

4. 炎上する可能性もある

バイラル動画はインパクトの強いコンテンツであることから、火が付けば一気に拡散していくのが特徴です。

それが良い方向で拡散していけばいいのですが、コンテンツのテーマ・内容によっては炎上を招いてしまう可能性もあります。

配信する企業側にその意図がなくても、受け取り手によっては炎上してしまうリスクもあるのです。

そのためバイラル動画を企画・制作する際にはテーマ選びを慎重に行い、炎上する要素がないかどうか、十分に確認することが大切です。

バイラル動画のターゲットにすべき層とは?

バイラル動画のターゲットにすべき層

バイラル動画を制作するときは、自社の商品やサービスのターゲット層を視聴者として想定します。

またTwitterやInstagramなどのSNSでシェアされたバイラル動画は、拡散によって今まで認知していなかったターゲット層まで情報が届くようになります。

そのため認知から好感へといった、購買層の意識変容につながる可能性もあるのです。

最初から拡散されることを狙って、今までと全く異なる新たなターゲット層へ向けて動画を制作するというのも手ではありますが、バイラル動画は実際に拡散されることでバイラル動画になるもの。

確実に拡散されてバイラル動画になるかどうかはわからないため、やはり制作する際には自社商品・サービスを購入してほしい層をターゲットにするのがいいでしょう。

話題と拡散を生む! バイラル動画制作のポイントは?

バイラル動画制作のポイント

バイラル動画は配信した後に拡散され話題になることで初めて、結果的にバイラル動画になるわけですから、「最初からバイラル動画を作ろうとして作れるものなのか?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。

結論から言うと、「こうすれば確実にバイラル動画になる!」という100%の保証はないものの、いくつかのポイントをおさえればバイラル動画になる可能性は高くなるということは言えます。

ではどのようなポイントを意識して制作すればバイラル動画になりやすいのか、詳しく見ていきましょう。

1. 短い時間で強いインパクトを与える

ユーザーは忙しい時間の中で動画を視聴しているため、移動中の電車内や待ち時間、休憩時間などちょっとした空き時間に視聴できる短い時間の動画が好まれます。

そのため長い尺でストーリーにこだわったような動画コンテンツではなく、短い時間でもしっかり印象に残るインパクトのある動画コンテンツを制作したほうがバイラル動画になりやすいです。

2. 独自性を持たせる

他の企業と似たり寄ったりのありきたりなテーマ・内容の動画コンテンツでは、バイラル動画にはなりません。

ユーザーが「おっ、これは新しい」「これは珍しい」と思うような独自性のある動画コンテンツがバイラル現象を起こしやすくします。

模倣や真似ではなく、自社のアイデアを活かしたオリジナリティの高い動画コンテンツ制作を目指しましょう。

3. 共感してもらえるテーマ・内容にする

家族との心温まるエピソードや動物のかわいい仕草、決定的な瞬間、笑えるアクシデントなど、誰もが共感できたり思わず誰かに教えたくなったりするようなテーマ・内容の動画コンテンツは、バイラル動画になりやすいです。

特に家族は身近なテーマで共感を呼びやすいため、シェアされやすい傾向にあります。

4. 真似したくなる内容にする

視聴したユーザーが思わず真似したくなってしまうような歌やダンスを取り入れた動画も、バイラル動画になりやすいです。

ユーザーが歌やダンスを真似した動画を投稿し、それが拡散されていって元の動画コンテンツも話題になりバイラル現象を生むということもあります。

ピコ太郎の『PPAP』やドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の恋ダンスなどが良い例です。

5. 宣伝っぽさを入れない

宣伝はユーザーから嫌われる要素になるため、動画コンテンツ内に宣伝っぽさが出ないようにすることもポイントです。

宣伝感が出てしまうとユーザーの心が離れてしまうため、バイラル動画では商品やサービスを売ろうという意図を見せないようにしましょう。

6. 音楽を効果的に使う

歌モノの動画コンテンツもバイラル動画になりやすい傾向があります。

思わず口ずさんでしまうようなクオリティの高い音楽を効果的に使うことで、ユーザーが最後まで動画を視聴しやすくなり、歌詞やメロディーのキャッチーさがウケれば拡散もされやすくなるのです。

7. 動画のタイトルとサムネイルを最適化する

動画コンテンツのタイトルとサムネイルも重要なポイント。

数ある動画コンテンツの中から自社の動画コンテンツをクリックしてもらうためには、ユーザーの興味を引くキャッチーなタイトルをつけることが大切。

サムネイルは動画コンテンツの中からクオリティの高いシーンを選ぶといいでしょう。

なおタイトルについては後から何度でも変更ができるため、配信してから一定期間が過ぎたら変更して都度最適化していくというのも手です。

ABテストをしてどちらのタイトルがよりクリックされやすいか試してみるということも忘れずに行いましょう。

バイラル動画の制作を依頼するときの注意点

バイラル動画の制作を依頼するときの注意点

バイラル動画の制作を映像制作会社へ依頼する際には、動画制作における優先順位を決めておくようにしましょう。

たとえば期間限定キャンペーンなどと連動したいため短期間で制作してほしい、コストを抑えて制作してほしいなど、自社にとって何を最優先したいのかを決めておくことが大切です。

優先順位を決めたら制作会社へ希望を伝え、それが叶うかどうかを相談し、依頼後も進行具合などを細かくチェックしましょう。

また映像制作会社はそれぞれ得意とするジャンルが異なります。そのため制作の依頼を検討している制作会社の実績や得意なジャンルを確認することも大切です。

これまでにどのような動画を制作してきたのか、どんなジャンルの動画が得意なのかを確認することで、自社の希望や目的を達成できる動画を作ってもらえるのかどうかを見極めることができます。

自社の希望や目的とマッチする制作会社を選べれば、動画のイメージも固まるでしょう。

制作の参考に! バイラル動画の事例紹介

バイラル動画の事例

どのような動画がバイラル現象を起こしやすいのか、実際のバイラル動画事例をご紹介します。

バイラル動画制作の際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。

大塚製薬株式会社

YouTubeで公開されている大塚製薬株式会社が販売する飲料「ポカリスエット」のCM「羽はいらない」篇です。

商品のターゲットである中高生に向けて作られており、共感を呼んでもらえるように同世代の俳優である中島セナさんを起用。

「どうなっているんだろう?」と思わせる幻想的な映像と、印象的かつ象徴的な音楽が美しく調和し、思わず引き込まれてしまう動画広告となっています。

動画の最後に、「羽なんか、いらないよ。」というブランドの強いメッセージとロゴが表示されるだけで、他に商品説明などはないのも特徴。広告っぽさを感じさせず、商品の世界観をしっかり訴求できる動画となっています。

トヨタ自動車株式会社

【 #金曜日の新垣さん START!】今週から毎週金曜日に、新垣さんのスペシャル動画をお届けします! #ノア #七夕 ※動画をタッチして全画面でご覧ください。詳しくはこちら  https://goo.gl/UcmNnj  

TOYOTA / トヨタ自動車株式会社さんの投稿 2017年7月6日木曜日

トヨタ自動車株式会社がFacebookで公開している「#金曜の新垣さん」は、「ノア」のプロモーション動画。

女優の新垣結衣さんが自分に話しかけてくるようなアングルの動画となっており、毎週金曜日に配信されるシリーズ動画でした。

金曜の配信をワクワクして待つファンも多く、毎回たくさんのシェアによって拡散され、話題になりました。

視聴者の感情を動かす動画であった点や好感度の高い新垣さんを起用したという点がバイラル現象を起こしたポイントと言えそうです。

LGエレクトロニクス

LGエレクトロニクスが2013年にYouTubeで公開した「Ultra Reality: What would you do in this situation? – LG Meteor Prank」は、ディスプレイがいかに高画質であるかという技術力をアピールするために制作されたドッキリ動画。

就職面接に来た人たちが部屋の窓だと思い込んでいるのは、実はLGの巨大なディスプレイ。そこには面接中に隕石落下の動画が映し出されます。

これを本当に隕石が落下してくると思い込んだ人たちが慌てふためくというドッキリ動画なのですが、その面白さや驚きから多く人たちがシェアし拡散しました。

DA PUMPの「U.S.A.」

DA PUMPのMV「U.S.A」は2018年に大きく拡散され、「いいねダンス」は大ブームになりました。

「ダサカッコいい」と言われたわかりやすい歌詞と誰もが真似しやすいダンスはSNSなどで拡散され、芸能人や一般の人も“踊ってみた”動画を次々に投稿。

バイラル現象によってあっというまに一大ブームとなりました。

このように誰もが思わず真似したくなるという要素があると、バイラル動画になる可能性が高くなります。

パンパースジャパン

パンパースジャパンがYouTubeで公開した「MOM’S 1ST BIRTHDAY ママも1歳、おめでとう。」は、家族をテーマにして成功したバイラル動画。

赤ちゃんが生まれて1歳=ママになって1歳ということで、パパが大変な1年を乗り越えてきたママに「ありがとう」という感謝の気持ちをサプライズで届けるという動画です。

ママたちからの共感性が高く、「自分もこんなふうにサプライズでお祝いしてもらいたい」という気持ちからシェアを獲得しやすくなっています。

このように身近なテーマである家族、そしてサプライズ・感動といった要素が加わることで、バイラル現象が起こりやすくなるのです。

株式会社明治

株式会社明治がTwitterで投稿した「47都道府県きのこたけのこ愛のお返しキャンペーン」という動画です。

ユーザーに自分が「きのこの山派」なのか、「たけのこの里派」なのかを発信してもらうことで話題を呼んだ「きのこたけのこ国民大調査」を開催しているという認知を拡大するとともに、リツイートした人の中から抽選でプレゼントが当たるというキャンペーンを実施。

このようにユーザー参加型にすることでバイラルを生みやすくなります。実際に話題性が大きく、リツイート数は数万にも及びました。

商品のPRもしっかりしつつ、親しみやすさやエンターテイメント性も持たせていることで、商品・ブランドイメージの向上にもつながっています。

株式会社資生堂

資生堂がYouTubeで公開している「High School Girl? メーク女子高生のヒミツ」という動画です。

一見、女子高の教室の風景を映しているだけかと思いきや、実は登場する人物が全員、メークをして女装した男性だったというストーリー展開です。

思わず見入ってしまう映像としての完成度の高さはもちろん、その意外性やメーク力の高さが話題を呼び、2020年9月時点で1,100万回以上も再生されたバイラル動画となっています。

普段、資生堂のメーク商品になじみがなかった10代の学生や男性にも認知してもらい、ターゲット層を広げるというのもバイラル動画ならではの目的です。

サントリー

サントリーの「ペプシ Jコーラ『怪物舞踏団』篇」は、「和」と「祭り」をテーマにして、異色のメンバーが新感覚のソーラン節を演奏するCM。

メンバーは歌手の石川さゆりさん、ゆるキャラドラマーであるにゃんごすたー、ギタリストのSUGIZOさんなど。

このCMの楽曲と動画アプリ「TikTok」を連動させた試みによって、大きな話題になりました。

TikTokに投稿された「お手本動画」には、人気YouTuberであるフィッシャーズなどが参加。この楽曲を使い、1万人以上のユーザーがTikTokで自分の動画をアップし、バイラル現象を起こしました。

インパクトが強く真似したくなるという要素、そして新しいメディア・アプリを使ったプロモーションをしたということがバイラル現象を生むきっかけになったようです。

まとめ

「バイラル動画について知りたい」という方のために、「バイラル動画」制作のポイントと事例、メリット・デメリットをご紹介してきましたが、いかがでしたか?

バイラル動画は最初から狙って作っても確実にバイラル動画になるとは限りませんが、可能性を高めることは可能です。アイデア次第で自社のプロモーション動画が一大ブームになるかもしれません。

バイラル動画はマーケティング手法として非常に有効なため、興味のある方はぜひご紹介した制作のポイントを踏まえて制作してみてくださいね。


最適で最善で最高な「BBBプロデュース」を提供します

THINGMEDIAでは、ゲーム特化の映像制作「CONTINUE」、Web/アプリ・SaaS特化の映像制作「CX BOOST」、オンラインイベント・配信番組プロデュース「SNATCH」など、映像にまつわる幅広いサービスを提供しています。

ぜひ一度、当社のサービスをご覧ください。

WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。