動画マーケティング

視聴者層の把握は基本! 動画マーケティングの成功に不可欠なこととは?

こんにちは、シングメディア編集部です。

動画マーケティングを成功させるためには視聴者層を意識することが欠かせませんが、次のような疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。

「テレビの視聴者層と動画の視聴者層に違いはあるの?」
「動画マーケティングではどこの視聴者層を狙えばいいのだろう?」
「自社が配信する動画の視聴者層を分析するにはどうしたらいいのだろう?」

そこで今回は、動画マーケティングを成功させたいマーケティング担当者に向けて、「動画視聴者層の分析方法や分析結果の活かし方」をご紹介します。

視聴者層とは何?

視聴者層とは何か

視聴者層とは、番組やCMなどを視聴している人について性別や年齢など共通項で分類したものを指します。

わざわざ共通項で分類するのは、「視聴者層ごとに一定の傾向がある」という前提によるものです。

視聴者層の偏りを調べることによって、提供している番組やCMがどのような人に多く見られているのかを知ることができます。

視聴者層を知ることで、ターゲットを絞った番組・CMの提供ができるようになります。

視聴者層の8区分

視聴者層の8区分

番組やCMの視聴者層の分類としてよく使われるのが、性別と年齢層を掛け合わせた分類方法です。

性別と年齢を掛け合わせて分類した視聴者層には「M1層」「M2層」「M3層」「F1層」「F2層」「F3層」「C層」「T層」の8区分があります。

Mは男性(male)、Fは女性(female)、Cは男女を合わせた4~12歳の子ども(child)、Tは男女を合わせた13~19歳の若者(Teenager)を表しています。

アルファベットの次に付いている1、2、3の数字はそれぞれ年齢層を表しており、1は20~34歳、2は35~49歳、3は50歳以上となります。

8区分の性別と年齢、おおまかな特徴をまとめると次の通りです。

・M1層……20歳~34歳の男性:ドラマや情報系バラエティ、音楽、クイズ番組を好む傾向にある。

・M2層……35歳~49歳の男性:ドラマやクイズ、バラエティ、ワイドショー番組など幅広いジャンルの番組を好む傾向がある。

・M3層……50歳以上の男性:ニュースや時代劇、ワイドショー、ドラマなどの番組を好む傾向があり、BS番組を見ることも多い。視聴時間帯は早い時間帯を好む傾向がある。

・F1層……20歳~34歳の女性:バラエティやニュース番組を好む傾向にあり、視聴時間は21時以降が多い。

・F2層……35歳~49歳の女性:ドラマやスポーツ、ニュース、映画などの番組を好む傾向がある。

・F3層……50歳以上の女性:時代劇やニュース、スポーツ中継、情報番組などを好む傾向がある。特に早朝の情報番組やニュースを視聴することが多く、BSも人気。

・C層……4歳~12歳の男女(子ども):アニメやクイズ、バラエティ番組を好む傾向がある。アイドルやお笑い芸人が人気。

・T層……13歳~19歳の男女(10代の若者):音楽やバラエティ、ドラマなどの番組を好む傾向にある。一定の層では子ども向けではないアニメの人気も高い。

テレビ業界やCM業界では、こうした視聴者層の傾向に合わせたコンテンツを提供することが重視されています。

しかし価値観や生活習慣などが多様化し、エイジレス、ジェンダーレスとなってきている現在では、「年代別マーケティングはもう古い」「時代にそぐわない」という意見もあります。

たとえばこれまでF1層は一般的に購買意欲が高く、出費を惜しまないという傾向が見られましたが、現在の若い世代は将来不安から貯蓄を重視する傾向にあり、むしろ高齢者のほうがお金を使う傾向にあるといえます。

とはいえ年代別の区分は多様化の時代でもある程度の目安になるので、参考にするとよいでしょう。

ただし古い情報のままでいると見誤ってしまうため、時代ごとに各区分の特徴をこまめにアップデートすることが大切です。常に最新の情報を把握しておき、マーケティングに生かしていきましょう。

テレビとは異なる動画の視聴者層

テレビとは異なる動画の視聴者層

動画マーケティングを行う上で、テレビの視聴者層とインターネット上で公開されている動画の視聴者層は異なるということも知っておきたいポイントです。

今や視聴可能なコンテンツはテレビだけではなくなっており、テレビを主に見る層と、テレビも動画も視聴する層がある一方で、テレビはほとんど視聴しないという層も存在します。

株式会社クロス・マーケティングが全国の13歳~34歳の男女1,000人を対象に行った「YouTubeの利用実態調査」によると、動画の視聴時間が長いのは10代、20代の若年層で、それ以上の年齢ではテレビの視聴時間が長いという結果になりました。

ただしテレビ離れが叫ばれて久しい若年層は、動画の視聴時間は長いものの、広告から購買にはつながらない傾向があるというのも特徴です。

・参考サイト:YouTubeの利用実態に関する調査 | クロス・マーケティング

視聴者層を意識してマーケティングをおこなうメリット

視聴者層を意識してマーケティングをおこなうメリット

視聴者層を意識してマーケティングをおこなうと、まず商品やサービスのイメージ共有が容易になるというメリットがあります。

視聴者層が定まっている商品の場合、消費者がパッと見てイメージが伝わりやすいため、短いテレビCMでも商品のイメージ共有がしやすくなります。

また商品やサービスの方向性が決めやすくなるというのもメリットです。

たとえば視聴者層を絞ることによって、商品の色やデザインなど方向性がある程度定まるでしょう。

視聴者層を意識しないままでは方向性が定まらず、ぼんやりした印象でどの年代・性別にも刺さらない可能性があります。

そして消費者の動向を把握しやすくなるというのもメリットです。

視聴者層を意識することは、消費者の購入動向を探る際にも有効になります。どんな年代・性別の人が商品を購入してくれたのか把握しておくことにより、次の新商品を開発する際にも情報を生かすことができるのです。

視聴者層の分析に役立つ11の指標

視聴者層の分析に役立つ11の指標

自社が投稿した動画の視聴者層を把握することは、マーケティングにおいて重要なこと。動画の視聴者層を分析する際に活用できる指標は、以下の11種類があります。

・1. 再生回数……動画コンテンツが再生された回数
・2. ユニーク再生数……何人が動画コンテンツを再生したかを表す数。延べ人数ではなく純粋に再生した人数
・3. 1回あたりの平均再生時間……動画コンテンツの総視聴時間を総再生回数で割ったもの
・4. 1人あたりの平均視聴時間……動画コンテンツの総視聴時間をユニークユーザーの人数で割ったもの
・5. 視聴率……再生回数をサムネイルの表示回数で割ったもの
・6. 再生率……動画コンテンツの尺のうち実際に再生された割合
・7. 再生完了率……総アクセス数のうち最後まで再生された割合
・8. 瞬間視聴率……瞬間視聴数を総視聴数で割ったもの
・9. 瞬間離脱率……瞬間離脱数を総離脱数で割ったもの
・10. 誘導キーワード……動画へのアクセスのきっかけとなった検索キーワード
・11. 動画のコンバージョン貢献数……サイト全体のコンバージョンレートのうち、動画の視聴を経由したコンバージョンの割合

これらの指標を「Google Analytics」などを利用してチェックすることで、自社の投稿した動画の視聴者層を分析することが可能です。

動画マーケティングの成功に欠かせない3つのこと

動画マーケティングの成功に欠かせない3つのこと

動画マーケティングを成功させるために欠かせないことは、次の3つです。

    1. ターゲットと視聴者層の一致
    2. 目的に適した指標の選択と分析
    3. 分析結果に基づくプロモーションの最適化

それぞれなぜ必要なのかを詳しく見ていきましょう。

1. ターゲットと視聴者層の一致

動画マーケティングの成功に欠かせないことの一つめは、ターゲットと視聴者層が一致することです。

当然ながら動画コンテンツの提供には、誰に動画を見てもらい、何をしてほしいか(認知度アップ、購入促進、行動促進など)といった目的があります。

そのため動画コンテンツの視聴者層が動画コンテンツのターゲットと一致していないと、狙っている目的が達成できません。

視聴者層とターゲットにずれがあると、動画の途中で離脱されたり、コンバージョンに結びつかなかったりといった結果になってしまうので、ターゲットに合った動画コンテンツを提供し、視聴者層とターゲットを近づける必要があります。

視聴者層をターゲットに近づけるためには、ターゲットに合うプラットフォームを選択することが大切です。

2. 目的に適した指標の選択と分析

動画マーケティングを成功させるためには、目的に適した指標を選び分析することも欠かせません。

動画広告の目的によって、重視すべき指標は異なります。何を目的とした動画広告なのかによって、ターゲットや求める反応が異なるためです。

たとえば認知度のアップが目的なら、視聴回数やユニークユーザーの数に注目する必要があります。関連キーワードから、ブランドや広告がどれだけ想起されるかという点も重要な分析ポイントです。

また購入を検討してもらうことが目的なら、動画の再生時間や完全視聴率に注目する必要があります。動画を視聴した人としていない人で比較して、ブランドに対する関心度の高さや好感度などに違いがあるかという点もあわせて確認すべきポイントです。

このように目的に適した指標を分析することで、改善すべき点がわかります。

3. 分析結果に基づくプロモーションの最適化

動画マーケティングを成功させるには、分析結果に基づくプロモーションの最適化も欠かせないポイントです。

指標を分析しただけでは意味がありません。分析結果を動画コンテンツの改善に活かすことが重要となります。

目的に合った指標が選べていれば、改善に必要な情報を集めることが可能です。

たとえば視聴回数が多いのに購入に結びついていないといった場合は、動画視聴者層と購買や問い合わせなどの行動を起こしている層にズレがある可能性が高いと言えます。そこにズレがあると、商品やブランドの知名度は上がるものの、売り上げには結びつきません。

そういった場合はプロモーションを見直し、最適化する余地があるということになります。

視聴者層を意識した動画制作が重要

視聴者層を意識した動画制作が重要

視聴者層を意識した動画制作をすることが、動画マーケティングの成否を左右します。

視聴者層を意識した動画制作を自社で行うのは難しいといった場合には、マーケティング動画の制作を映像制作会社へ依頼してみるのもおすすめです。

視聴者層とターゲットをマッチさせて、効果的な動画マーケティングを実施しましょう。


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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。