動画マーケティング

企業におすすめのYouTube活用法は? 手法から成功のコツまで徹底解説

こんにちは、シングメディア編集部です。

インターネットやスマートフォンの普及によって、動画マーケティングの重要性が増している昨今。世界的な巨大動画配信プラットフォームであるYouTubeの活用は欠かせないものとなっています。しかしそんな中で、次のようなお悩みを抱えている企業も多いのでは?

「YouTubeを活用したいけれど運用方法がわからない」
「そもそも自社でYouTubeマーケティングを活用すべきなのかわからない」
「動画広告を出す以外にYouTubeの活用法はあるのだろうか?」

そこで今回は動画マーケティングにYouTubeを活用したいと考えている企業担当者に向けて、「YouTubeマーケティングの特徴や活用方法、成功させるコツや成功事例」などを幅広くご紹介します。

導入企業が増えている「YouTubeマーケティング」とは

YouTubeマーケティングとは何か

まずはYouTubeを活用した動画マーケティングについて、詳しく解説していきます。

動画マーケティングの重要性とは

動画はテキストや静止画よりも商品・サービスの魅力を直感的にわかりやすく訴求できるというのが大きなメリットです。他にもSNSで拡散されやすいため大きな広告効果に期待できる、テレビCMに比べてコストを抑えた集客が可能など、動画マーケティングのメリットは多くあります。

またスマホやSNSの普及により、動画はグッと身近なものになりました。そのため個人レベルで動画を見る機会が増えており、高い広告効果が期待できます。特に若年層では動画に触れる機会が圧倒的に多く、効果的なアプローチ手段となりえるのです。

動画がどれだけ身近なものになっているか、動画市場がどれだけ勢いのあるものなのかがわかる資料として、サイバーエージェントが2020年に発表した「2020年国内動画広告の市場調査」結果が挙げられます。

この調査結果によると、動画広告市場は右肩上がりに成長を続けており、2024年には6856億円にまで成長すると予想されています。もはやとどまることを知らない勢いです。

このように動画市場の成長スピードや多くのメリットから、動画マーケティングは企業経営に欠かせない重要なものと言うことができます。

・参考サイト:サイバーエージェント、2020年国内動画広告の市場調査を発表 | 株式会社サイバーエージェント

YouTubeマーケティングの特徴と強み

活況を見せる動画市場の中で、その中心的存在とも言えるのが、世界最大の動画配信サービス「YouTube」です。

総務省が令和元年に行った「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、国内のYouTube利用率は76.4%。多くのユーザーを抱えているため、幅広い層に効果的なアプローチが可能になるというのが、YouTubeマーケティングの特徴でもあり大きな強みでもあります。

またYouTubeマーケティングは動画の質次第でSEO効果にも期待でき、知名度の低い中小企業でも多くのユーザーに動画を見てもらえる可能性があるのも強みです。

さらにYouTubeには、YouTubeアナリティクスという独自の無料分析ツールも搭載しており、配信した動画の効果検証も行いやすいのが特徴。自社の動画を視聴してくれたユーザーの属性や視聴時間、どういった流入経路で動画にたどり着いたのかなどを詳しく分析できるため、今後に活かせます。

・参考サイト:令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 | 総務省(PDF)

YouTubeマーケティングの注意点

YouTubeマーケティングを行う上で、注意しなければならないこともあります。

YouTubeのユーザーは、「自分で選んだ動画を楽しみたい」という意識が強く、宣伝色が強い動画や頻繁に表示される広告には嫌悪感を抱きやすいため、逆効果になる可能性もあるということです。

みなさんもYouTubeで楽しみにしていた動画を見ようとしたとき、広告が流れてイラっとした経験があるのではないでしょうか。そのような嫌悪感を抱かれにくくするためには、内容や配信タイミングに工夫や考慮をすることが必要になります。

また動画制作やYouTubeの運用には、当然ながらノウハウや機材が必要ですし、時間もかかります。結果、社内リソースでは魅力的な動画を作れず、期待したほどの効果が得られないという可能性もあるのです。

そこで動画制作を専門家に依頼したり広告を出稿したりするというのも手ですが、外注するにもコストがかかります。ただ知識やノウハウのないまま動画制作を行うよりも、プロに依頼したほうがいいという場合もあるので、費用対効果なども考慮して選択するといいでしょう。

YouTubeマーケティングの活用方法

YouTubeマーケティングの活用方法

YouTubeマーケティングの特徴や強み、メリットがわかったところで、次はYouTubeをマーケティングに活用する具体的な方法について解説していきます。

自社チャンネルを開設する

YouTubeマーケティングの活用方法として、まず挙げられるのが自社チャンネルを開設することです。

企業として動画を投稿したい場合は、自社の専用チャンネルをYouTube上に開設する必要があり、企業の場合は個人アカウントではなくブランドアカウントを取得することになります。無料で開設・動画投稿ができますから、ぜひ活用しましょう。

自社のチャンネルを開設して動画投稿を続けると、動画や企業を気に入ったユーザーがチャンネル登録をしてくれて、継続的・効果的なアプローチが可能になるのがメリットです。

なお動画概要欄などには自社の説明などを記載することができるため、WebサイトやSNS、公式ショップなどへの誘導も可能。新規顧客の獲得や自社サイトへの流入の窓口としても活用できます。

また動画内容によっては、キャンペーンやブランディング、ノウハウ提供などあらゆる目的に対応できるのも魅力。幅広いアプローチでコアなファンを獲得できます。

YouTubeには検索エンジン機能があるため、上位表示させられるようタイトルなどにSEOを意識することも大切です。

動画広告を出す

YouTubeマーケティングの活用方法として、動画を投稿するのではなく、YouTube上に動画広告を出稿してマーケティングに役立てるという方法も可能です。

YouTube広告には、インストリーム広告、ディスカバリー広告、バンパー広告、アウトストリーム広告、マストヘッド広告の5種類があり、自社の目的に合わせたものを選べます。

たとえばインストリーム広告やバンパー広告は、動画の視聴前後や途中に表示される広告です。表示タイミング的に視聴される可能性が高いため、多く利用されています。

中でも近年利用する企業が急増しているバンパー広告は、6秒間という短い尺かつスキップできないことが特徴。スキップできないためユーザーに最後まで広告を視聴してもらうことができますし、6秒という短い時間のためストレスを感じさせにくいのもメリットです。

マストヘッド広告はYouTubeのトップ画面最上部に表示されるもの。ディスカバリー広告は関連動画や検索結果一覧に表示されるものという特徴があります。

アウトストリーム広告はモバイル用の広告で、YouTubeではなく関連Webサイトやアプリで配信されるのが特徴です。表示されると自動的に音声が出ないミュート状態で再生されます。

それぞれの広告の特徴を理解し、自社にとってどの広告スタイルが一番合っているのかを見極め、選ぶようにしましょう。

人気YouTuberとのタイアップ

YouTubeマーケティングの活用方法として、人気YouTuberに依頼して商品・サービスを紹介する動画を撮影・配信するというタイアップ手法もあります。

すでに多くのチャンネル登録者数を持つYouTuberとタイアップすることで、高い訴求効果に期待できるのがメリットです。

自社のYouTubeチャンネルで数万人~数十万人のチャンネル登録者数を集めるのは難しいことですが、人気YouTuberには既にたくさんのファンがいますから、効率的に多くのユーザーへリーチすることができます。

特に自社の商品・サービスとYouTuberの親和性が高ければ、より効果的。たとえば新しく発売するコスメのPRをしたい場合は、美容系の動画を投稿しているYouTuberとタイアップしましょう。自社のターゲット層とYouTuberの抱えるファン層が一致するので、高い訴求力でリーチできます。

ただしトップクラスの人気YouTuberへの依頼になると、1件数百万円かかることもあるので、費用対効果に注意しなければなりません。

またステルスマーケティングはユーザーからの反感を買いやすいため、明確にタイアップ動画だと示すことが重要になります。

YouTubeマーケティングを成功させるコツ

YouTubeマーケティングを成功させるコツ

YouTubeマーケティングは多くの企業が導入している一方、知識やノウハウがないと効果を出しにくいという側面もあります。そのためあらかじめ知っておきたいYouTubeマーケティングを成功させるコツをご紹介します。

顧客にとって有益な動画を制作する

YouTubeマーケティングを成功させるためには、顧客にとって有益となる動画を制作することが大切です。

YouTubeユーザーは自分の興味のある動画しか見ないため、効果を発揮するにはターゲットユーザーにとって有益で魅力的な動画を制作することが第一になります。

そのため企業側がアピールしたい内容ではなく、顧客目線の動画を心がけましょう。ユーザーが知りたいことは何か、どんな情報を提供したらユーザーの問題解決ができるのかなどを意識することが必要です。

成功事例=人気がある動画やチャンネルを分析し、その特徴や構成を真似るのも効果的。成功事例を分析することで、ユーザーが求めているものが何なのかが見えてくるはずです。

マーケティングの目的・ターゲットを明確化する

YouTubeマーケティングを成功させるには、マーケティングの目的・ターゲットを明確化することも必要不可欠です。

漠然と企業や商品・サービスの紹介をするだけの動画ではユーザーに興味を持たれにくく、効果が期待できません。大量に投稿されている動画コンテンツの中に埋もれてしまうだけです。

YouTubeの活用方法も、ブランディングが目的なら広告出稿、商品を詳しく紹介したいなら動画制作というように、マーケティングの目的によって最適な方法が異なるため、まずは目的を明確にしましょう。

マーケティング効果を高めるにはニーズのある顧客に情報を届けることも必要です。そのため正確なターゲット設定とターゲットに刺さる動画の制作も必須となります。

KPIを設定し効果を検証する

YouTubeマーケティングを成功させるには、KPIを設定して効果を検証することも大切です。

事前に目的を達成するためのKPIを設定することにより、YouTube運用の方針や効果の検証を行いやすくなります。

たとえば新規顧客の獲得を目指すならチャンネル登録数、商品の認知度アップを目指すなら再生回数、費用対効果を把握したいのならコンバージョン率など、目的に応じたKPIを設定しましょう。

KPIを設定したら、期間と具体的に達成したい数値も設定します。その際は達成可能な範囲内にすることが大切。あまりにも無謀な数値にしてしまうと効果的なKPIにならないので注意しましょう。

運用開始後はYouTubeアナリティクスを利用して、動画やチャンネルの状況を分析。効果に応じて施策を見直すことも大切です。

YouTubeアナリティクスの活用法

YouTubeアナリティクスの活用法

YouTubeに動画を投稿した後は、その効果を測定するためにYouTubeアナリティクスを活用します。

YouTubeアナリティクスにアクセスするには、YouTube画面の右上にあるプロフィールアイコンをクリックし、メニューの中から「YouTube Studio」をクリック。「YouTube Studio」ページの左側のメニューから「アナリティクス」をクリックするだけです。

アナリティクスページに表示される最初の「概要」画面では、チャンネルの視聴回数や総再生時間、チャンネル登録者数などが確認できます。

「コンテンツ」のページでは、視聴回数やインプレッション数、インプレッションのクリック率、平均視聴時間を確認することが可能です。

「視聴者」のページでは、チャンネルに再訪して動画を視聴したユーザー数であるリピーター、選択した期間内に動画を視聴した推定ユーザー数であるユニーク視聴者数、チャンネル登録者を確認できます。

「リサーチ」のページでは3つのタブがあり、「YouTube全体での検索」タブではユーザーがYouTubeで検索した上位の語句、「チャンネルの視聴者による検索」タブでは自身のチャンネル登録者が検索した上位の語句、「保存済み」タブでは保存された検索キーワードを確認可能です。

YouTubeマーケティングで成果を上げるテクニック

YouTubeマーケティングで成果を上げるテクニック

YouTubeマーケティングで成果を上げるには、まずキーワードをタイトルや概要欄に入れるということが大切です。それにより、YouTube内検索や検索エンジンで表示されやすくなります。

ただしキーワードは動画の内容に合った自然なものにすること、やみくもにキーワードを入れすぎないことに注意しましょう。

またチャプター機能でわかりやすくするというテクニックも有効になります。

尺が長い動画は目次をつけておくことで、それぞれのユーザーが見たい情報を素早くチェックできるようになり親切です。

サムネイル画像を工夫することも忘れてはいけません。

サムネイル画像はユーザーの興味を引けるように、大きな文字でメリハリのあるデザインにする、動画の見どころを端的な言葉で表示する、動画内容をパッと見ただけでわかるようにするなど工夫しましょう。

さらにYouTubeショートを活用するというのも効果的です。

特に若年層の人気を集めている縦型のショート動画を投稿できるYouTubeショートは、通常の動画より空いた時間でサクッと見られるカジュアルな動画に向いています。

自社の商品やサービスとの相性が良ければぜひ活用してみるといいでしょう。

YouTubeだけにこだわらず、YouTube以外のチャネルでも利用するというのも成果を上げるテクニックです。

たとえば自社のWebサイトや採用サイト、SNSやメルマガなど、さまざまな媒体から動画を視聴できる環境を作っておきましょう。

YouTubeマーケティングの成功事例

YouTubeマーケティングの成功事例

「YAMAHA」と「indeedjapan」の2社を取り上げ、実際の YouTubeマーケティング成功事例をご紹介します。

YAMAHA「ぷりんと楽譜」

YAMAHA「ぷりんと楽譜」

まずご紹介するのは、YAMAHAの「ぷりんと楽譜」という商品を紹介するYouTubeチャンネルです。商品である楽譜を実際にピアノなどで演奏する動画を投稿しており、チャンネル登録者数は8.9万人(2021年5月時点)にもなります。

動画でその楽譜を実際に演奏したときの音色や技術まで確認できるため、ユーザーの購買意欲を刺激しやすいのが魅力です。

ページの概要欄にあるリンクから楽譜の販売ページに移動して購入できるため、機会損失を防いでいるのも真似したいポイント。YouTubeを起点にオンラインで紹介~販売まで完結できる導線設計が見事です。

・参考サイト:PRINTGAKUFU – YouTube

indeedjapan「Indeed×ONE PIECE コラボCM」

次にご紹介するのは、求人検索エンジンを運営するindeedjapanの「Indeed×ONE PIECE コラボCM」です。

Indeedjapanは世界的な人気漫画『ONE PIECE』とコラボし、俳優がキャラクターに扮した実写版CMを作成、YouTubeにも投稿。キャラクターを忠実に再現したクオリティの高さが大きな話題を呼び、CM動画が視聴されにくいYouTubeでも異例の注目を集めました。

特定の媒体にしか登場しない隠しキャラやスピンオフCMも作成するなど遊び心のある施策で注目を集め続け、社名やサービスを広く認知することに成功しました。

魅力的な動画でYouTubeマーケティングの成功を目指そう!

魅力的な動画でYouTubeマーケティングの成功を目指そう

世界中に膨大なユーザー数を持つYouTubeは、マーケティング手法としても非常に魅力的です。活用方法次第で高い効果も期待できるため、積極的に導入したいところ。

ただし動画制作やYouTube運用のノウハウは知識や経験がないと難しいこともあります。社内での制作や運用が難しい場合は、映像制作会社などのサポートを受けることも効率的です。

ユーザー視点の魅力的な動画を制作し、YouTubeマーケティングを成功させましょう。


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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。