こんにちは、シングメディア編集部です。
動画を制作する際に知っておきたい言葉として、「Vコンテ」があります。
Vコンテがあれば、複数人のチームで動画制作をする際にも作業がスムーズになるため、ぜひとも作っておきたいものですが、中には「Vコンテってそもそも何?」という方や、「絵コンテとどうちがうんだろう?」と疑問に感じている方もいるでしょう。
そこで今回は、「Vコンテと絵コンテの違いやVコンテの作り方」などを詳しく解説していきます。
Vコンテとは? 絵コンテとの違いを知ろう
まずはVコンテとは何か、絵コンテと比較しながら詳しく説明していきます。
絵コンテとは
絵コンテとは、台本をもとにイラストと文章で動画の内容やイメージをわかりやすく表現したもののこと。動画を制作するための設計図にあたります。
絵コンテのフォーマットは制作会社によってさまざまですが、一般的には左側にイラストを、右側にセリフや効果音、指示などを書くことが多いです。
なお絵コンテは時系列で描かれているため、絵コンテを見ればどんな流れで動画が進むのかが一目でわかります。
絵コンテについては、以下の記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
映像・動画制作の設計図! 「絵コンテ」を描くときのポイント6つ
Vコンテとは
Vコンテとはビデオコンテのことで、簡単に言えば絵コンテに動きがついたものです。
絵コンテは紙やPDFで作られますが、Vコンテは絵コンテを動画にしており、PDFやJPG、PNGで作られます。そのため再生するには動画再生環境が必要となります。
Vコンテは実際の作品と同じ速度で再生されるため、実際の動画の尺が絵コンテよりわかりやすいのが特徴です。
アニメーションのようになめらかな動きがあるわけではありませんが、効果音やセリフ、ナレーションなどを入れることも可能。絵コンテに比べてより実際の動画の完成イメージに近いものになります。
Vコンテを制作するのはどうして?
Vコンテは動画のため、絵コンテよりも完成イメージをつかみやすいのが特徴でありメリットです。
頭の中で「こんな動画を制作したい」と思い描いていたものを具体的に映像化できるため、動画制作に携わる人が自分以外にもいる場合、Vコンテがあればキャストや制作スタッフなどに共通の認識を持ってもらうことができます。
共通の認識を持てれば、それぞれが一つの同じ目標に向かって作業できるため、動画制作作業がスムーズに進行します。
クライアントに提案や確認を行う際にも、Vコンテがあれば具体的なイメージを伝えやすいので便利です。
また簡易な動画の段階で細部を調整することにより、現場で考える時間を減らすことができ、コスト削減にもつながるため、Vコンテの制作が必要となります。
どうやって制作するの? Vコンテの作り方!
動画制作の重要な設計図となるVコンテはどうやって作るのか、その作り方を具体的に説明します。
まず絵コンテを作成する
Vコンテは絵コンテをもとにして制作するため、まずは絵コンテを作成する必要があります。
絵コンテを作成するためには、絵コンテ用紙に鉛筆またはシャープペンシルで思いついたアイデアをどんどん描きこんでいきましょう。
順番としては、先にナレーションやセリフを書き、次にカット割りを決め、イラストを描いていくというステップがおすすめです。
イラストを先に描いてしまいがちですが、そうすると後からセリフやナレーションと合わなくなってしまったり、違和感が出てしまったりすることがあります。
カット割りとは、それぞれのシーンの構図や、シーンとシーンのつなぎのことを指します。
1カットの尺は3秒までにするのがポイント。長くなってしまっても5~6秒におさめるようにしないと、映像が止まって見えてしまうので注意しましょう。
カット割りを決める際は、ストップウォッチを使って時間をはかりながらシーンごとに区切っていき、そのシーンごとにカメラアングルや背景などの演出を書き込んでいくようにします。
限られた時間の中で、どう見せればメッセージがイメージ通りに伝わるのかなどを考えながら時間配分を決めましょう。
専用ソフトやアプリを使ってVコンテを作る
絵コンテが完成したら、それをもとにVコンテを作成します。Vコンテを作成するには、専用のソフトやアプリを使うと、絵コンテから簡単にVコンテにできるため便利です。
中には、絵コンテの作成からVコンテの作成まですべて一つのソフトでできるものもあるため、そういったものを使うのもおすすめ。簡単に素早く絵コンテとVコンテを作成できます。
なお現在、日本では主に海外製のVコンテ作成ツールが使われており、複数のユーザーが別々に作成したファイルを同期できるソフトもあります。
実際にどんなソフトを使えばいいか迷っているという方に向けて、おすすめのソフトもいくつかご紹介します。
たとえば「Animation Desk」というソフトは、簡単に絵コンテの作成ができるだけでなく、それをアニメーション化することも可能。ページの入れ替えや移動もラクラクできるほか、完成した絵コンテをメール送信したりSNS投稿したりすることもできます。
「Final Cut Pro」も動く絵コンテ、つまりVコンテを簡単に作成できるソフトです。シーンごとに大体のカメラワークやアングルを決めることができ、フリー画像などを使って簡単にVコンテの編集が可能。セリフや音楽なども入れることができます。
「Storyboard Pro」も絵コンテ&ビデオコンテ制作ソフトとして有名。新海誠監督の映画作品『天気の子』の絵コンテやVコンテもこの「Storyboard Pro」で制作されました。
最新版の「Storyboard Pro 7」は、描画機能とタイムライン操作の柔軟性が大幅にアップ。以前より細かくペンの筆圧やスタビライザー設定が調整可能となったほか、タイムラインを使った尺の調整や背景の使い回しなども可能となり、直感的な表現ができるようになっています。
Vコンテを作る際の注意点!
Vコンテを作る際に気を付けたい注意点についても説明していきましょう。
まず絵コンテを作る段階では、メッセージをたくさん入れ過ぎないように注意する必要があります。メッセージを詰め込みすぎると内容がぼんやりしてしまい、視聴者に刺さりにくくなってしまうためです。伝えたいことは3つ程度に絞ることで、視聴者への訴求力が高くなります。
また細部にこだわりすぎないことも大切。あまりにも具体的にしすぎると、イメージが固定化されてしまい、逆効果になることもあります。制作スタッフが複数いる場合は、あいまいなほうがそれぞれのアイデアを出しやすくなり、より良いものにしていくことができます。
動画を外で実写撮影する際には、天気の影響も受けることを心得ておきましょう。指示を書き込み過ぎないことで天候にも左右されにくく、臨機応変な撮影が可能となり、当日の動きがスムーズになります。
Vコンテは動画の完成イメージを具体的に示すものですが、ガチガチに固めすぎないことが大切です。
Vコンテを作れば動画のイメージがしやすくなる!
動画として再生できるVコンテは、絵コンテに時間の概念がプラスされることで、動画の完成イメージをつかみやすくなるのが魅力です。
絵コンテだけではイメージしにくい点や時間的な感覚もVコンテであればグッとわかりやすくなります。クライアントや制作スタッフとのイメージ共有のためにも、動画を制作する際は絵コンテとともにVコンテも制作するようにするのがおすすめです。
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