映像制作

映像の効果にはどんな種類がある? トランジションの種類も紹介!

こんにちは、シングメディア編集部です。

映像を編集する際には、さまざまな効果を加えると動画コンテンツの質がぐっと上がります。しかし映像制作の初心者にとっては、次のような疑問を持っている方も少なくないでしょう。

「そもそも映像にさまざまな効果を加える必要はあるの?」
「映像効果にはどんな種類があるのだろう?」
「視聴者の注目を引くにはどんな映像効果がおすすめ?」
「映像効果を加える際にどんなことに注意すればいいのだろう?」

そこで今回は、「映像効果の種類・トランジションの種類」を詳しく解説していきます。

映像に効果を加えるとよいのはどうして?

映像に効果を加えるとよい理由

映像に効果を加えることによって、非日常で壮大な雰囲気を演出したり、感情の喜怒哀楽を表現したりすることができ、視聴者の印象に残りやすくなります。

適度に効果を加えることで、視聴者に飽きることなく最後まで映像を見てもらえるというのもメリットです。

またナレーションも映像効果の一つ。ナレーションを入れることで、視聴者に好奇心を持たせたり、情報を正しく伝えたりできるという効果もあります。

このように視聴者に興味・関心を持って視聴してもらう、情報をわかりやすく正しく伝えるという点で、映像に効果を加えることは有効なのです。

ただし映像効果を入れすぎるとごちゃごちゃしてわかりにくくなったり、くどくなったりして視聴しにくくなる場合もあり、逆効果になりかねないため、あくまでも適度に使うことがポイントとなります。

トランジションの効果の種類

トランジションの効果の種類

映像効果でよく使われるのが、トランジションです。トランジションとは、カットとカットの間をつなぐための効果であり、豊富な種類があります。ではどのような種類があるのか、一つひとつ特徴をおさえながら見ていきましょう。

1. クロスディゾルブ

トランジションの中でも、よく使われる基本的な効果がクロスディゾルブです。

クロスディゾルブとは、カットと次のカットが重なるように切り替わる効果のことを言います。「オーバーラップ」や「クロスフェード」と呼ばれることもあります。

だんだんと映像が消えるフェードアウトと、だんだんと映像が映るフェードインを組み合わせて使うことが多いです。徐々に映像が変わっていくため、前のカットの余韻が残るのも特徴的と言えます。

2. ホワイトアウト・ブラックアウト

ホワイトアウトとブラックアウトも、トランジションの種類の1つです。

ホワイトアウトは、画面が徐々に白くなる効果のこと。ブラックアウトは、画面が徐々に黒くなる効果のことを指します。

直前のカットが完全に見えなくなり、画面全体が真っ白、または真っ黒になってから次のシーンに切り替わるという使われ方をします。シーンの切り替わりがわかりやすい効果です。

3. ワイプ

トランジションの種類の1つとして、ワイプという効果もあります。

ワイプとは、その名の通り、画面がさっと拭き取られるように次のシーンに移り変わる手法のことです。

まっすぐな1本の線が画面をさっと横切るように切り替わるのが特徴で、車のワイパーをイメージするとわかりやすいでしょう。

ワイプを使うと懐かしい雰囲気になるため、過去を回想するシーンなどに使うのがおすすめです。

なおテレビ番組などでよく見聞きする「ワイプ」は、メイン画面の隅に小窓でスタジオの出演者を映すという演出方法のことで、今回ご紹介している映像効果とは別物になります。

4. 押し出し・スライド

トランジションの種類として、押し出しとスライドという効果もあります。

押し出しは、前のカットを次のカットが押し出す形でスライドしながらシーンが切り替わる効果のことです。

スライドは、次のカットがスライドして前のカットに重なるようにしてシーンが切り替わる効果のことを指します。

映画やドラマなどではあまり見かけませんが、アニメーションやYouTube動画などでは比較的よく見かける映像効果です。

5. アイリス

トランジションの種類として、アイリスという効果もあります。

アイリスとは、カメラの絞りのこと。前のカットの画面中央から、円や正方形などの図形が広がりながら次のカットに移る効果のことを指します。

昔の映画やドラマでよく見られた手法で、懐かしさを感じます。

6. 回転

トランジションの種類に、回転という効果もあります。

回転とは、その名の通り映像が回転しながら次のシーンに移る手法です。「スピン」と呼ばれることもあります。

ダイナミックな動きで勢いがあるため、変化をつけたいときにおすすめです。

ミュージックビデオなどで使われることも多く、スピードに緩急をつけることでおしゃれな印象も与えることができます。

7. ズーム

トランジションの種類には、ズームという効果もあります。

ズームは、一度カメラがズームアップした後、今度はズームアウトしながら次のカットに切り替わる手法です。

ズームアップしながらカットとカットをつなげることも可能で、躍動感のある映像にできます。

テキストはモーショングラフィックスで目立たせよう

テキストはモーショングラフィックスで目立たせよう

視聴者の注目を集めやすく、記憶にも残りやすい映像効果がモーショングラフィックスです。

モーショングラフィックスとは、テキストやイラスト、ロゴ、図形などをアニメーションで表示させる方法のことを指します。

たとえば企業ロゴがお辞儀をしているように動いたり、イラストがぴょんぴょんと動き回ったりしているようなものが、モーショングラフィックスです。

CMの企業ロゴや、YouTubeのテキスト表示、Webサイトの見出し部分などでもよく使われているので、目にしたことがある方も多いでしょう。

普通にテキストやイラストなどを表示するよりも、アニメーションのように動きをつけることで視聴者の興味関心を引くことができますし、さまざまな雰囲気やニュアンスを伝えることもできます。

また音楽や効果音にリンクさせれば、表現の幅はぐっと広がります。音と合わせた動きで情報も伝わりやすくなりますし、映像のテンポもよくなり、視聴者の記憶に残りやすくなるのが魅力です。

モーショングラフィックスは素材の種類が豊富で、コストも比較的低めのため使いやすいのもポイントになります。

サウンドエフェクトを入れると迫力が増す!

サウンドエフェクトを入れると迫力が増す

動画の迫力をアップさせたいときに効果的なのが、サウンドエフェクトと呼ばれる効果です。

サウンドエフェクトとは、撮影時に録音したサウンドに加えて、自然音や機械音などの効果音を挿入する方法のこと。

撮影時に入る音に加えてサウンドエフェクトで効果音を入れるとさらに臨場感が高まり、視聴者のイメージを膨らませることができます。

たとえば海辺のシーンで、穏やかな印象を与えたい場合は静かな波音のサウンドエフェクトを入れる、激情的な印象を与えたい、インパクトを出したいといった場合は大きく激しい波音を入れるといった感じです。

森の中の映像に、鳥の鳴き声や木々が風に吹かれて揺れる音などを入れるのも臨場感がアップします。

こういった自然音だけでなく、デジタル感が強いサウンドエフェクトを使うことも多くあります。

サウンドエフェクトによって視覚だけでなく聴覚から訴えかけることで、より伝えたいイメージが伝わりやすくなったり、視聴者のイメージをかきたてることができたりするため、積極的に使ってみましょう。

なおサウンドエフェクトにはさまざまな種類があり、サウンドエフェクト素材サイトからダウンロードが可能です。

レンズフレア効果なら映像の雰囲気を変えられる

レンズフレア効果なら映像の雰囲気を変えられる

レンズフレアとは、カメラを太陽などの強い光源に向けたときに発生する白い帯状の反射のことで、レンズフレア効果では、その反射を素材として挿入することができます。

通常、レンズフレアは撮影ミスとして扱われるのが一般的なため、カメラによっては機能的に撮影できないようになっていたり、レンズフレアを防ごうと対策をして撮影したりするケースも少なくありません。

しかしあえてレンズフレア効果を入れることにより、力強いイメージや強烈な印象を与えることができ、動画の雰囲気を変えられるのが魅力。いわゆる「エモい」と言われる映像にしたいときにも効果的です。

アクション素材で特殊効果を加えることも可能!

アクション素材で特殊効果を加えることも可能

アクション素材によって特殊効果を加えることも、魅力的な映像にするために効果的です。

アクション素材とは、映像に爆発や炎、雨、雪、煙、光線など環境的な特殊効果を加えるもののこと。

実際には雨が降っていない映像素材に雨を降らせたり、雷が光っている効果を入れたりすることができるため、映像表現の幅がグンと広がります。

なおアクション素材は派手なものが多く、映像にインパクトを与えられるのがメリット。静かなシーンでも迫力のあるシーンに変えられます。

アクション素材はサウンドエフェクトと併せて使うとさらに効果的。

雷のアクション素材と激しい雷音のサウンドエフェクトを併せて使ったり、大雨のアクション素材と強い雨音のサウンドエフェクトを併せて使ったりすれば、映像の印象がガラリと変わります。

アクション素材は使用するシーンを選ぶため、活用には少しテクニックも必要になってきますが、うまく活用できれば視聴者の注目を集めたり、視聴者にインパクトを与えたりするのに効果的です。

映像に効果を加えるときの注意点!

映像に効果を加えるときの注意点

当然ながら、映像にむやみやたらに効果を加えればいいというものでありません。効果を加える際には、いくつかの注意点を意識することが大切です。

まずそれぞれのシーンで、どのような演出をしたいのかをよく考えるようにしましょう。そうすることで、イメージにぴったりの効果を加えることができます。

シーンにマッチしていない効果を加えてしまうと、視聴者に混乱を与えたり、チグハグな印象になって伝えたいメッセージが伝わらなくなってしまったりします。ただかっこいいから、インパクトを与えたいからという理由で効果を加えるのは避けましょう。

また各種素材を利用する際は、著作権に注意することも大切です。特にBGMを入れるときは、著作権が関係するため気を付けましょう。

著作権で保護された音楽を使用したいときには、JASRACなどに申請をし、使用料を支払うことになります。

手間やコストをかけたくないという場合は、無料で使えるフリー素材を使うか、完全オリジナルの音楽を自身で制作する必要があります。

くれぐれも他人に著作権があるものを無断で使用しないようにしてください。

もう一つ注意したいのが、動画編集ソフトによってできることとできないことがあるという点です。

動画編集ソフトにもさまざまなものがあり、その特徴や機能はそれぞれに異なるため、制作したい動画や自分の好みの操作性などに合ったものを選びましょう。

素材サイトも有料のものと無料のものがあるため、機能や金額をよく比較して選ぶことが大切です。

なお動画編集は今の時代、パソコンだけでなくスマートフォンでもできてしまいますが、パソコンのほうが画面も大きいですし、動画編集ソフトで使える機能も多いため、クオリティの観点からもパソコンで行うようにしましょう。

映像効果を活用してクオリティの高い動画を作ろう!

映像効果を活用してクオリティの高い動画を作ろう

映像効果の種類がいかに豊富に存在しているかがおわかりいただけたかと思います。

映像にさまざまな効果を挿入すれば、クオリティの高い動画を作ることができ、ほかの動画との差別化もはかれます。

映像効果をうまく使って、印象的にシーンを切り替えたりテンポよくストーリーを展開させたりしながら、視聴者に飽きられることなく興味を持って視聴してもらえる動画を作りましょう。


最適で最善で最高な「BBBプロデュース」を提供します

THINGMEDIAでは、ゲーム特化の映像制作「Chunee」、Web/アプリ・SaaS特化の映像制作「CX BOOST」、オンラインイベント・配信番組プロデュース「SNATCH」など、映像にまつわる幅広いサービスを提供しています。

ぜひ一度、当社のサービスをご覧ください。

WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。