あらすじ:
近未来。巨大企業アンブレラ・コーポレーションでは“ハイブ”と呼ばれる地下の巨大研究施設で秘密裏にバイオ兵器の研究を進めていた。しかし、研究中のウィルスが何者かによって施設内に散布されてしまう。ハイブを管理しているコンピュータは施設外への伝染を防ぐためハイブを完全閉鎖し外部との接触を遮断してしまう。内部調査のためハイブに送り込まれた特殊部隊は、ハイブの出入り口付近で倒れていたアリスを発見するが、彼女は記憶を失っていた。アリスを知る一同は彼女を帯同しハイブへ侵入するのだったが、そこには予想を超える光景が広がっていた……。
『バイオハザード』予告編
『バイオハザード』シングメディア編集部レビュー
「サメ映画といえば『ジョーズ』、恐竜映画といえば『ジュラシックパーク』、ではゾンビ映画といえば?」
との問いかけに対し、おそらく99.9%の人は『バイオハザード』と即答するのではないでしょうか。
人気ゲームを題材とした今作は2002年の公開を皮切りに1~5、そしてファイナルと計6作もの話題作を生み出しました。
今回は今もなお愛され続ける『バイオハザード』シリーズの始まりでもある、第1作の二度見ポイントについてご紹介。
久しぶりにスリル満点の恐怖を味わいたい人におすすめの見どころについても余すことなくお届けします!
『バイオハザード』の二度見ポイント1:まさに心拍数泥棒! 3種のBGMが織りなす最高の演出!
パニックホラー映画における醍醐味といえば、恐怖感を高める不気味なBGMです。
今作でも「でるぞ、そろそろゾンビが不意打ちで現れるぞ…!」と鑑賞側をハラハラさせるBGMが至る所に盛り込まれていました。
さらに今作は通常のホラー作品で使用される定石のBGMをバランスよく融合!
心拍数を休ませる暇なく、最高のスリルを味わえる展開続きになっているので、二度見鑑賞ではぜひBGMに耳を傾けながら楽しむのもおすすめです!
今作では3種類のBGMがバランスよく流れる
約100分という短い上映時間でありながらも、息つく暇もなく、常に手に汗握る展開が続き、鑑賞後には高い満足感を味わえる今作。
その理由の1つがBGMに隠されています。
今作では、
通常の心拍数より速いテンポで期待感を高める音
ホラー映画特有の不気味な雰囲気を醸し出す音
登場人物の足音や謎の物音だけが響くわたる無音
という3種類のBGMがバランスよく使用されています。
このバランス具合が絶妙すぎるため、私たち鑑賞側は1秒たりとも気を抜く暇がなく、終始画面の虜になっていたのです。
シーンごとに適したBGMをうまく利用した演出
作中では3種類のBGMが主に以下のシーンごとに分けられています。
アンブレラの特殊部隊が突撃する瞬間やゾンビとの戦闘シーンでは、テンポの良いリズムで場を盛り上げてくれるアクション系のBGM
新しいエリアに侵入するときや物語が進展しそうなシーンでは、嫌な音程が耳に残る不気味なBGM
主人公のアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)をはじめ誰かが単独行動をするシーンでは、あえてBGMを流さず足音や物音だけが響き渡る
と場面が切り替わるたび、そのシーンに最も適したBGMが流れるため、物語に対する没入感を存分に味わうことができたのですね!
心拍数が落ち着く暇なし! 100分間のスリルを余すことなく堪能!
また大きく分けて3種類のBGMが使用されている今作ですが、やはり鑑賞していてドキドキするのは、不気味な雰囲気の音とあえての無音の2種類かと思います。
この2種類のBGMが流れているシーンは、いわばいつ前後左右からゾンビが現れてもおかしくない状態。
鑑賞側も「いつどこから現れるのだ…!?」と心の準備をしながら展開を見守らなければいけないので、自然と心拍数も速まってしまうのです。
ではアクションシーンに流れるBGMは落ち着いて楽しく鑑賞できるかといえば、そうではありません!
今作のアクションシーンなどで使用されているBGMは、ほとんどが通常の心拍数よりも速いテンポになっています。
そのため「ドドン、ドドン、ドドンッ」と心臓に響きそうな重低音が鳴り響くことで、束の間のアクションシーンでも心拍数が落ち着く暇がない。
結果的に筆者が何を伝えたいのかと言いますと、3種類のBGMは全部心臓に悪い。(ホラーが苦手な人であればなおさら)
しかしこの3種類のBGMがバランスよく交互に流れることにより、約100分の上映時間中に飽きることなく、スリル満点のドキドキ展開を楽しむことができるのだと思います。
二度見鑑賞では心拍数は速まる一方であるはずなのに、なぜか心地よいBGMにぜひ注目しながら今作を見返してみるのもおすすめです!
『バイオハザード』の二度見ポイント2:まさに出るぞ出るぞ詐欺! 予想外の登場シーンで驚かせるゾンビたち!
物語を盛り上げてくれるBGM同様に欠かせないホラー作品の醍醐味といえば「予想外の場面で突然現れる敵」ではないでしょうか。
突然敵が現れるシーンの演出は作品により変わってきますが、おそらく多くの作品が、
嫌な予感がした瞬間に目の前に敵が現れる定石通りの演出
鑑賞側の警戒がとかれて安心している瞬間に敵が現れる不意打ちの演出
のどちらかであることが多いかと思います。
しかし今作『バイオハザード』は違います。一言で語るなら、良い意味で「出るぞ出るぞ詐欺」が続き、鑑賞側の期待を見事に裏切り続けた作品なのです。
いつになったらゾンビが驚かせてくれるのか…?
従来のホラー作品でよく目にするシーンといえば、
何となく嫌な予感がして振り返ると目の前にゾンビやお化けが現れる
何となく嫌な予感がして振り返ると目の前にいたのは仲間で、安心した次の瞬間に予想外の場所からゾンビやお化けが現れる
などがメジャーな展開かと思います。
しかし今作は違います。
不気味なBGMが流れ、いつ敵が現れてもおかしくない状況!
そこに突然わざと驚かすように現れる仲間!
「もう冗談はやめてよ」と仲間同士で安堵する空気が流れ安心したところで、きっとゾンビが現れるのだろう!
と思いきや、次の瞬間には画面が切り替わり物語が進んでいる…という展開が何度も繰り返されます。
一向にゾンビが出てこねえ。
この「出るぞ出るぞ詐欺」が続くことにより、逆に鑑賞側の不安が高まるのですよね。さあ、一体どうやって私たちはゾンビの登場に驚かされるのかと。
予想外すぎたゾンビ犬ことケルベロスの登場シーン
「出るぞ出るぞ詐欺」でなかなかゾンビが驚かせてくれない今作。
しかし中盤以降に入ると、まさかの意外過ぎる登場の仕方により、各ゾンビたちが私たち鑑賞側の気持ちを盛り上げてくれます。
その1つが通称ゾンビ犬こと、ケルベロスの登場シーンです。
主人公のアリスが単独行動でひとり施設内を散策しているシーン。BGMはなく、アリスの足音だけが響き渡っています。まさにゾンビが出るには絶好の瞬間!
そして次の瞬間、アリスの背後から大きな物音がします。慌てて振り返り、出入口付近を見つめるアリス。
しかし不気味な雰囲気が流れるものの、いつまで経ってもゾンビどころかネズミの1匹も現れません。
でました!お得意の「出るぞ出るぞ詐欺だ!」と誰もが思ったであろう次の瞬間……
出入口から「こんにちは~」といわんばかりの軽いノリで登場した1匹のケルベロス。
突然現れて驚かすわけでもなければ、急にアリスに襲い掛かるわけでもなく、まさかの普通に歩いて丁寧に出入口から登場してきました。
そして突然現れたアリスを見て、ケルベロスもきっとこう思ったのでしょうね。
「私の寝床であんた何しているのよ」と。
突然の来客者に状況の整理ができず、その場に固まる様子を見せる1匹のケルベロス。
あまりの予想外すぎる登場の仕方に見返せば見返すほど、むしろ可愛いとすら感じてしまうシーンです。
気を許した一瞬の間に不意打ちで現れるゾンビたち
また今作ではハイブの社員約500人がT-ウイルスの犠牲となり、ゾンビ化してしまいます。
最初は1人2人とゆっくりとゾンビが集まり、大勢で主人公たちに襲い掛かるという定番の展開を見せてくれました。
しかしその後の登場シーンが本当に心臓に悪い。
ゾンビの大群が後ろから迫るなか、何とか出入口のロックを解除し逃げようとした瞬間、扉を開けるとその先にも大量のゾンビが待機していてJDが飲み込まれてしまいます。
また唯一の脱出口を進んでいる途中は、完全に主人公たちも鑑賞側も気を抜いていたかと思います。
そんな警戒心が緩んでいる瞬間に突然、画面右側の金網から手を伸ばし、再びゾンビの大群が襲い掛かってきます。
今作は1分1秒も目を離せないハラハラ展開が続くのですが、そのなかでちょっと気を抜いて休めそう…と思った瞬間に不意打ちでゾンビが出てくるのですよね。
おそらく初見鑑賞からしばらく時が経ち、記憶が曖昧になっている状態で見返すと、まるで初めて見るかのような新鮮な気持ちでハイブ内を徘徊するゾンビたちの不意打ち登場に驚かせてもらえるはずですよ。
あとこれだけ予想外の登場で鑑賞側を驚かせにきた今作のゾンビですが、ラスボスのクリーチャーことリッカーだけは私たちの期待を裏切ることなく「絶対に今来る!」と思った瞬間に登場してくれるので、ホラーが苦手な人間にとっては大変ありがたい存在だと思います。
『バイオハザード』の二度見ポイント3:今でも語り継がれる2大トラウマシーン! 改めて見てもやはり恐ろしい…!
不安を煽るBGMや予想外の演出で鑑賞側にスリルを与えてくれる今作は、何度見返しても迫力満点のドキドキ展開を楽しめる作品です。
しかし今作の見どころは、決してBGMや演出だけではありません。
今作といえば、ゾンビ以上に怖いのがいまだに語り継がれるトラウマシーンではないでしょうか。
実際に筆者も初見では今から紹介する2つのシーンしか記憶に残らず、改めて見返した際に「そういえばこんなゾンビも出ていたな…」と思い出した程度には軽くトラウマになりました。(リッカーの存在ですら忘れていました)
二度見鑑賞では、改めて新鮮な気持ちでトラウマシーンを目にすることにより、初期『バイオハザード』の懐かしさを思い出すことができるかもしれません。
冒頭で突然やってきたエレベーター事件
今作は地下極秘研究所・ハイブ内にT-ウイルスが蔓延し、施設自体が封鎖。約500人の社員が閉じ込められ、パニックになる瞬間から始まります。
この集団パニックの様子を見ているだけでも恐ろしいのですが、特にトラウマ級に恐怖を感じるのがエレベーターのシーンです。
施設が封鎖した瞬間、一部の社員たちは緊急停止した状態でエレベーター内に閉じ込められてしまいます。閉所恐怖症の人であれば、想像しただけでも恐ろしい事態です。
そしてどこからともなく嫌な機械音が響き渡り、社員たちが不安を感じた次の瞬間!
3基あるうちの1基が高層階から一気に地上まで落下。具体的な描写は描かれていないものの、社員たちの悲鳴が響きわたった後、遠くの地上からにぶい音だけが響き渡る様子だけが映し出されます。
もうこれだけでも十分にトラウマ確定レベルなのですが、やはりエレベーターのシーンで忘れてはいけないのが、脱出を試みようとしたものの、エレベーターのすき間に上半身だけが挟まってしまった女性社員の最期です。
正直文字にするのも嫌なほど、後味の悪い展開だったため、内容を忘れたという方はぜひ二度見鑑賞で結末を見届けてください。
ちなみに中学生時代に今作を初めて鑑賞した筆者は、このエレベーターのシーンがトラウマになり、いまだに高層ビルのエレベーターに乗車するときはチビりそうになるという十字架をかかえて生きています。マジで何てものを見せてくれたのだ。
多くの人の記憶に残る理不尽なレーザートラップ
エレベーターと並んで、今作におけるトップレベルのトラウマシーンといえば、アンブレラの特殊部隊4人が犠牲となったレーザートラップのシーンです。
ハイブ内に侵入し、あと一歩で目的の人工知能・レッドクイーンまで到達できる場所までやってきた主人公たち。
特殊部隊の隊長が安全を確認し、部下3人とともにレッドクイーンの元に続く通路を進むと、突然前後の扉が閉鎖。そして次の瞬間、特殊部隊4人の目の前に現れたのは超高速で迫りくるレーザートラップです。
ちょっとでもかすれば、体もろとも刻み込まれるレーザートラップ。部下3人は逃げることができず、レーザートラップの犠牲になってしまいます。
しかし残る隊長のみは抜群の運動神経で次々襲い来るレーザートラップを回避!
いける!これは隊長だけでも助かる!と思った次の瞬間。
隊長の目の前に現れたのは、どうあがいても逃げることなど不可能な編み目状のレーザートラップ。
隊長が最後にが見せた「いやそれは聞いていない…」と諦めとも絶望ともとれるあの表情は、エレベーターと並びトラウマ確定のシーンです。
ちなみに映画館で初見を鑑賞した筆者は、その後しばらく大好物のステーキが食べられなくなるというトラウマに苦しめられました。本当にエレベーターとレーザートラップのシーンだけは一生許さないからな!
何度見返してもスリルを味わえるゾンビ映画の代名詞
ゾンビ映画の代名詞的存在であり、いまだに熱狂的なファンも多い『バイオハザード』。
今作は内容を忘れた頃に改めて見返すと、新鮮な気持ちでスリル満点の100分間を過ごせる作品になっています。
恐怖感を味わいながらも、ハラハラする展開を楽しみたい時は、二度見鑑賞のおともとしてぜひ見返してみてはいかがでしょうか。
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