アクション映画

賛否両論! 評価が分かれる映画『モンスターハンター』の二度見ポイント! 実はおもしろポイントもたくさんの映画だった!【映画レビュー(ネタバレあり)】

上映日:2021年
製作国:アメリカ
上映時間:104分

監督:ポール・W・S・アンダーソン
脚本:ポール・W・S・アンダーソン
出演者:ミラ・ジョボビッチ、トニー・ジャー、ティップ・“T.I.”・ハリス、ミーガン・グッド、ディエゴ・ボニータ、ジョシュ・ヘルマン、オウヤン・ジン、ロン・パールマン、山崎紘菜

あらすじ:

砂漠を偵察中のアルテミス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)率いるエリート部隊は、突如発生した巨大な砂嵐に巻き込まれてしまう。突風と激しい稲光の中で気を失ったアルテミスが意識を取り戻すと、そこは世界の裏側にある異世界だった。

『モンスターハンター』予告編

『モンスターハンター』シングメディア編集部レビュー

シリーズ累計売上本数は約9,000万本!

世界的大人気ゲーム・モンハンことモンスターハンターが実写映画化!

手掛けるのは『バイオハザード』シリーズでもおなじみのポール・W・S・アンダーソン&ミラ・ジョヴォヴィッチ夫婦!

……と、もはや期待しかない展開に全モンハンファンは公開をいまかいまかと待ちわびていたはずでしょう。

しかし蓋を開けてみると一転。

「映画 モンスターハンター ひどい」の検索結果では辛辣なレビューばかりが並ぶという結果になってしまいました。

正直、大のモンハンファンである筆者も公開時は期待に胸を膨らませ、映画館まで足を運びましたが、初見後真っ先に出てきた感想は「ふざけるな」の一言でした。(その理由については後ほどご説明します)

じゃあ、わざわざ取り上げてレビューを書く必要などないのではと思われるかもしれませんが……。

不思議なもので2度、3度繰り返し見返すと逆に1周回ってめちゃくちゃおもしろいと感じる二度見ポイントが隠れている映画であることに気がついたのです。

そこで今回は映画『モンスターハンター』の二度見ポイントについてご紹介!

筆者とおなじく初見で残念な気持ちになった人にこそ、ぜひ改めて見返してもらいたいポイントを解説します。

『モンスターハンター』の二度見ポイント1:低評価と高評価が分かれる理由とは?二度見を楽しく鑑賞するコツも!

『モンスターハンター』の二度見ポイント1

今作に対する感想は人により大きく変わるかと思います。

実際Amazon Prime Videoで今作のレビューを見ると、きれいに星1から星5までが均一に並ぶほど、意見がくっきり分かれています。

そして1度でも鑑賞した人であれば、低評価の理由についてはおそらく何となく気づいていることでしょう。

そこで二度見鑑賞では、あえて低評価に感じた部分を違った視点から見返してみてはいかがでしょうか。

誰がホラー作品であると予想できた…?

まず冒頭でもお伝えした通り、今作を鑑賞した筆者が最も「ふざけるな」と感じ、思わず低評価をつけたくなった点についてです。

それは「冒頭30分がホラー映画であるとは聞いていない」ということです。

おそらくホラー好きである人であれば、めちゃくちゃ楽しめたかと思います。

……が、この世でホラー作品が最も苦手な筆者のような人であれば、思わず「モンハンにホラー要素があるなど聞いていない」と叫びたくなったことでしょう。

こんなグロテスクなネルスキュラ、絶対にゲームの世界には存在しません。

普段は大好きな夫婦ですが、初見時だけは「本当にこのバイオハザード夫婦は何てことをしてくれたんだよ」と正直恨みました。すみません。

……と、予想外のパニックホラー演出が含まれていた点も今作の高評価と低評価をくっきり分ける要因のひとつになったかと思います。

ストーリーでも分かれる評価

またストーリーに関しても、評価が大きく分かれる要因になっていたかと思います。

おそらくモンハンの世界観を楽しみにしていた人からすれば、モンスターとハンターが激しいアクションを繰り広げたり、可愛いアイルーとエリア中を駆け回ったりと、ゲームさながらのリアルさを期待していたのではないでしょうか。

しかし実際のストーリーはというと「現実世界にいたアメリカ陸軍が謎の嵐でモンハンの世界に飛ばされる」というまさかの異世界ジャンル。

そのオリジナリティ要素がおもしろかったという人もいれば、予想と違いがっかりしてしまったという人もいるはず。

二度見鑑賞を楽しむコツはただひとつ!

筆者自身もこの2点が引っかかり、正直初見の感想は「なんだか違う…」の一言しか出てきませんでした。

しかし見方を変えると、今作をめちゃくちゃおもしろく鑑賞できることに気づいたのです。

それは「モンハンの世界観を追求しすぎない」という実にシンプルな鑑賞方法です。

やはりどうしてもモンハンの世界観を期待すると落胆してしまう部分も少なからずあります。

でも冒頭30分のホラー演出に関しては「バイオハザード ~モンスターVer~」と考えて鑑賞すると、ホラーが苦手な人でも「後ろからゾンビのようにモンスターが突然現れるぞ!」というスリルを楽しめます。

またストーリーに関してはまったくの別物と考え鑑賞してみると、仲間の助け合いやモンスターの迫力などを改めて素直に楽しむことができるかと思います。

二度見鑑賞ではこのようにあえて違った視点から鑑賞し、作品自体のおもしろさに注目してみてはいかがでしょうか。

ちなみに初見は残念な感想しか出てこなかった筆者ですが、繰り返し見返したあとの今作の感想は「モンハンではないけど、モンスター映画としてはめちゃくちゃおもしろい」です。

『モンスターハンター』の二度見ポイント2:とにかくモンスターがかっこいい!この一言に尽きる!

『モンスターハンター』の二度見ポイント2

意見が大きく分かれる今作ですが、唯一この点に関してはほとんどの人が大満足だったであろうといえる点があります。

それは“モンスターがとにかくかっこよすぎる”ということです。

序盤から絶望感を与えるディアブロス亜種

まず今作の中ボスにおける立ち位置で登場したディアブロス(ディアブロス亜種)。

“砂漠の暴君”の異名通り、広大なエリア内で縦横無尽に暴れまわっては主人公・アルテミス達を追い詰めていきます。

そして今作に登場するディアブロスはとにかく大きすぎる。アルテミス達人間がまるで人形に見えてしまうほど圧倒的存在感を見せつけています。

あと単純に足が速すぎます。ゲームの世界では全力で走れば簡単に撒けるのに、作中ではフルアクセルで突き進む陸軍の軍用車両に軽々と追いつきそうになるほどの足の速さです。さすがにこれは怖すぎる。

予想外すぎるディアブロスの強キャラ感と無双感は「ディアブロスくらい簡単に狩れるでしょ」と舐めきっていた鑑賞側の予想を良い意味で大きく裏切り、決して飽きることのないスリルを感じさせてくれました。

何度見ても鳥肌がたつ絶対的天空の王者・リオレウス

そしてディアブロス討伐後に登場するのは、誰もが待ち望んでいた“天空の王者”こと火竜・リオレウスです!

とにかくすごかった…!もうこの一言に尽きます。

序盤で異世界に放たれたアルテミス達の目の前に現れたのは、黒焦げになり、無残な姿で発見された仲間と軍用車両。この時点で「犯人は奴しかいない…」とリオレウスの存在が頭をよぎりましたよね。

その後、終盤ではいよいよリオレウス討伐が始まるのですが、本当に強すぎる!思わず耳栓が欲しくなるほどリアルな咆哮は何度見ても鳥肌ものです。

さらにリオレウスとの決着がつかぬまま、現実世界に戻ってきたアルテミス。

「まさか現実世界にモンスターが来ることはないだろう」という鑑賞側の期待を盛大に裏切り、アルテミスを追いかけて現実世界へとやってきちゃったリオレウス。

お得意の空中ブレスで軍用車両はもちろん、戦車やオスプレイも簡単に破壊していきます。さすがに怖すぎ。

リアリティ、かっこよさ、絶対的王者感。どれをとっても大満足といえるほど鑑賞側を楽しませてくれたリオレウスの存在は今作において1、2を争うほどの見どころポイントのひとつだと思います。

まさかのゴア・マガラまで…!

そしてリオレウス討伐後。これで無事にクエストクリアかと思った瞬間、誰が想像したでしょうか。

最後の最後にゴア・マガラが突然登場する展開を……!

あの美しすぎる滑空からの咆哮。先ほどまで戦っていたリオレウスが途端に可愛く見えてくるほどの圧倒的強者感。

どの部分をとっても間違いなく今作一のラスボスです。

たった数分の登場でありながら、鑑賞側に強い印象を残したゴア・マガラの姿は何度見てもかっこよすぎます。

……と、とにかくモンスターのヴィジュアルから動きにいたるまですべてが最高だった今作。迫力満点のモンスターだけに注目しながらの二度見鑑賞も楽しいかと思います。

『モンスターハンター』の二度見ポイント3:ゲームの世界観を楽しめる小ネタに注目!

『モンスターハンター』の二度見ポイント3

大人気ゲームが題材ということもあり、今作ではゲームに関する小ネタもいたるところに盛り込まれています。

定番中の定番ネタから、さりげなく盛り込まれた小ネタまであるので、ゲームの世界観を楽しめるポイントに注目しての二度見鑑賞もおすすめです。

おなじみの肉焼きも登場!

軽快なリズムと「上手に焼けました~!」のボイスでおなじみのモンハンの肉焼き。

モンハンと言えば肉焼き!といっても過言ではないため、もちろん今作の世界でもしっかり登場しています。

残念ながらおなじみのBGMやボイスはありませんでしたが、肉焼きシーンを見ているだけで「上手に焼けました~!」の一言が簡単に脳内再生できることを知れたシーンです。

ゲームのフィールドと照らし合わせる鑑賞がおもしろい!

また砂漠が舞台となった今作は実際に南アフリカの砂漠にて撮影が行われたのですが、これが本当にゲームの世界と似すぎているのです!

現実世界にリアルモンハンワールドがあったのかと驚きたくなるほど、ゲームのフィールドそっくりの描写が多数隠されています。

二度見鑑賞ではゲーム内のフィールド思い浮かべながら、今アルテミス達がどのエリアにいるのかを想像してみてください。意外にこの鑑賞方法がめちゃくちゃおもしろいのです。

ちなみに筆者は最新作サンブレイクの砂原マップと照らし合わせて鑑賞してみたのですが、途中からディアブロスが生息する位置がエリア9にしか見えなくなりました。あとハンターの家がサブキャンプ感ありすぎね。

そのほかにも小ネタが満載!

そのほかにも双剣の鬼人化やモンスターの剥ぎ取りなど、ゲームでおなじみの小ネタが盛りだくさんの今作。

二度見鑑賞ではそんなゲームの世界観を探しながら見返してみるのも楽しいのではないでしょうか。

ちなみに個人的にはリオレウス登場時のスカイタワーと青く光る石碑がTHE・ゲームの世界という感じがしてお気に入りのポイントです。

違った視点から見ると意外と楽しめる映画『モンスターハンター』

評価に対しては賛否両論あり、批判も少なくない映画『モンスターハンター』ですが、違った視点から見返すと初見以上に楽しむことができる作品です。

初見で「これはないわ~」と感じた人は、あえておもしろく感じるポイントに絞って二度見鑑賞をしてみてはいかがでしょうか。

また友達や恋人、家族と一緒に「リオレウスかっこよすぎ!」「いやゲームなら絶対こうはならない」とツッコミながらワイワイと鑑賞するのも楽しいかと思います。


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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。