製作国:アメリカ
上映時間:96分
監督:ロバート・ルケティック
製作:マーク・プラット、リック・キドニー
脚本:カレン・マックラー・ラッツ、キルステン・スミス
原作:アマンダ・ブラウン
撮影:アンソニー・B・リッチモンド
美術:メリッサ・スチュワート
音楽:ロルフ・ケント
出演者:リース・ウィザースプーン、ルーク・ウィルソン、セルマ・ブレア、マシュー・デイビス、ビクター・ガーバー、ジェニファー・クーリッジ、ホーランド・テイラー、アリ・ラーター、ラクエル・ウェルチ
あらすじ:
陽気で天然ブロンド美人のエル・ウッズ。大学ではファッション販促を専攻し、成績も優秀で女性社交クラブの会長を務めるほどの人気者。そんなエルがいま何よりも待ち望んでいるのが政治家志望の恋人ワーナーのプロポーズの言葉。しかしある日、ワーナーが切り出したのは別れ話。議員の妻にブロンドはふさわしくないというのが理由。突然のことに動転するエルだったが、ワーナーがハーバードのロー・スクールに進学すると知ると、自分もそこに進みワーナーに認めてもらおうとファイトを燃やし、みごと超難関の試験を突破するのだったが……。
『キューティ・ブロンド』予告編
『キューティ・ブロンド』シングメディア編集部レビュー
彼氏に振られた主人公が彼を見返し、よりを戻そうと決意するところから始まるラブコメディー作品『キューティ・ブロンド』。おそらくこのうたい文句を見た当初は、誰もが「よくありがちなアメリカンラブコメ」だと思ったことでしょう。
しかし意外や意外! まさかのファッション×法律という従来のラブコメにはまずない組み合わせが見ている側の興味をそそる! おまけに落ち込んでいるときに見れば勇気づけられ、ストレスがたまっているときに見ればスカッと爽快な気分にさせてもらえる!
今回はそんな何度見ても明るくハッピーな気分にさせてもらえる『キューティ・ブロンド』の二度見ポイントについてご紹介いたします。
3つの二度見ポイント
「キューティ・ブロンド」の二度見ポイント1:見ているだけで女子力があがるファッションと小道具の数々
鑑賞後は見た人を幸せな気分にさせてくれる『キューティ・ブロンド』。
もちろん物語の展開や主人公を始めとした登場人物のキャラに影響を受けている部分もあるかと思います。
しかしそんな『キューティ・ブロンド』の世界にさらなる華を添えているのが、いたるところでチラッと映るかわいらしい小道具の数々なのです。
何度見ても強く印象に残るエルのファッション
まずなんといっても今作で強く印象に残るのが、主人公であるエル(リース・ウィザースプーン)が着こなす数々のファッション。
宣材写真を見てもお分かりの通り、テーマカラーがピンクのエルはいたる場面で全身を派手なショッキングピンクのファッションで統一しています。途中ひとりの男子学生から「どこのバービー人形だい?」なんて声をかけられますが、その言葉の通りまさしく彼女は歩くバービー人形そのもの。
ただ女性ならよ~くわかるかと思うのですが、これほどまでの派手なファッションを着こなすのって相当な難易度。普通なら服を着ているのではなく、服に着られている感が出て痛々しいファッションになってしまいます。
しかしそこはハーバード大学の法学部に行く前はファッションビジネスを専攻していたエル。どんなに派手なファッションでも服に飲み込まれることなくいとも簡単に着こなしてしまいます。
そして時にはシックなカラーで落ち着いたスタイルのコーディネートも披露。
そんなエルのファッションはコーディネートの参考になるだけでなく、見ているだけでこちら側のテンションもあがってしまう。何度見ても「かわいい!」と思わず声にもらしてうっとりしてしまいそうになるのです。
細かい部分に映り込むネイルやアクセサリーの数々
また今作で華を添えているのは、エルのファッションだけではありません。その他にもおしゃれ好き女子にとっては画面の端から端までじっくり見直したいほど、細かい小道具の数々が映り込んでいるのです。
たとえば冒頭でデート前の準備をしているエル。その腕に光るのは愛犬とおそろいのティファニーのアクセサリー。そう、あの一世を風靡したティファニーのブレスレットです。2001年公開の映画ということもあり、思わず懐かしい気持ちにさせられてしまいます。
また彼女の指先を彩るのはいまもなお全世界の女性から愛され続ける、老舗ネイルブランドの「O.P.I」。今作では何度もネイルサロンでのシーンが登場しますが、そこでもいたるところに「O.P.I」のネイルが飾られています。
さらには夫の殺害容疑にかけられているブルックに面会に行った際、エルが彼女に差し入れたのは「カルバンクラインのビューティーチェック」「クリニークの新製品」「アロマセラピー用のローソクとスポンジ」。そして極めつけがファッション雑誌。
いやもう日本では考えられない差し入れですよ。拘置所にいる相手に美容グッズの数々を差し入れしちゃうなんて。
でも女性ならつい目をキラキラさせてしまいそうな差し入れの数々が映りこむことで、暗い拘置所でのシーンも一瞬にして華やかな『キューティ・ブロンド』の世界観へと変えてしまうのです。
何度見ても小道具の数々にテンションがあがる
その他にも今作の中では、地味であるはずの大学寮の部屋もエルにかかると途端にお姫様仕様かと思うほどの別世界へと変わったり、携帯電話とティッシュのカバーがさりげなくおそろいのピンクのファーで統一されていたりと、じっくりと見れば見るほど小道具への細かいこだわりが伝わってきます。
おそらくかわいいものを見るだけで幸せな気持ちになれる女性って意外と多いはず!
もし落ち込んだときやストレスがたまったときは、『キューティ・ブロンド』に登場するかわいいファッションや小道具の数々を目にして癒されてみてはいかがでしょうか。
「キューティ・ブロンド」の二度見ポイント2:エルから教えてもらえる3つのこと
この世に数多く存在するラブコメ映画の中には、だらだらと同じ展開が続き途中で飽きてしまったり、夢見がちな主人公にどうしても共感を抱けなかったりする……なんて作品も少なからず存在します。
しかし『キューティ・ブロンド』はとにかくテンポよく物語が進んでいく! おまけに主人公であるエルは典型的なValley girlであるにもかかわらず、嫌味な一面は一切なし。むしろ現実世界で出会えたら誰もが友達になりたいと思えるような存在。
そんなエルからは作品を通して、さまざまなことを教えてもらえるのです。
他人の目など気にせずに自分を信じる
成績優秀であったエルは元カレを追いかけ、ハーバード大学の法学部を受験。見事に合格します。
しかし入学初日。地味な学生たちが集まる中、全身をショッキングピンクで着こなしたエルが堂々とその中を歩き始めた途端、あたりはざわめき始めます。いやもうこれは仕方ないですよね。いきなり目の前を自分たちとは生きる世界が違うと思っていたド派手なギャルが堂々と同じ大学寮の中に入っていこうとするのですから。そりゃ誰もが「おいおい、マジかよ」ってなりそうなものです。
でもエルはそんな外野の視線など一切目にくれず、愛犬とともに「今日からここで新しい生活が始まるのよ」とハッピーモード全開。
面倒くさそうな男子学生から「へい、どこのバービー人形だい?」とからかわれても気にせず……というかそんな雑音すら耳に入っていないかのようにそそくさと寮の中へと入って行きます。
その後も授業で恥をかくたびに周りから失笑されたり、元カレグループから仲間はずれにされたりしても、一切へこたれない。むしろまったく気にもしない様子で自分が信じたことだけをやりとげます。
そんなエルの姿を見ていると、いかに他人の目を気にして生きることがバカバカしいことであり、自分を信じることの方が大切であるという生き方を教えてもらえる気がします。
友達を大切にした分自分も大切にされる
またエルは誰よりも友達を大切にする女性であります。
ハーバード大学に転入する前はロサンゼルス市立大学に通いながらも、社交クラブの会長を務めていましたが、それもエルの人望の厚さとコミュニケーション能力の高さがあったからこそなせたわざ。
またハーバード大学に入学してからは行きつけのネイルサロンでポーレットという女性と出会い、まるで自分のことかのように彼女に親身に寄り添う姿を何度も見せてくれます。
そんな誰よりも友達を大切にするエルに周りの友達は救われてきたのでしょう。
一度ハーバード大学を去ろうかと考えたときはポーレットが自分のことのように泣いて別れを惜しんでくれたり、エルが初めて弁護士として裁判に立つ際ははるばるロサンゼルスから旧友たちが訪れてきてくれたりと、その人脈の深さを物語っています。
友達を大切にした分、かならず自分も大切にしてもらえる。これも作品を通してエルから教えてもらえることです。
自分の得意分野が他の部分でいかせることもある
そしてラストで初めてエルが弁護士として裁判に立った際。
他の弁護士や検察、傍聴席で裁判を見守る人々はエルの慣れない尋問の手際を見ては失笑。口には出さずとも「あんな小娘に無罪が勝ち取れるはずがないよ」といった顔で裁判を見守っていました。いや~あのときのエルをバカにした感じで見るおじさま方の目には若干イラっとさせられましたよね。
しかし証人である娘が「その日は美容院でパーマをかけて帰宅後にシャワーをあびたから、銃声の音は聞こえなかった」と発言。それを何度も確認するエル。そのやりとりを見て「何回も同じことを聞いてどうするのだ」と飽きれ顔で見守る周りの人々。
その瞬間、エルが言い放った一言がこちら。「パーマをかけたら24時間濡らしてはいけない。なぜならチオグリコール酸が非活性化するからです」「よってあなたは帰宅後にシャワーを浴びていないはずだから銃声は聞こえたはずなのに、聞こえなかったと証言した」と怒涛の追い詰め。真犯人である娘の証言をあっさりと覆したのです。かっこいい、かっこよすぎるよエル!
これには周りの弁護士や検察集団も唖然。いやそりゃ当然です。美容に興味がない彼らはパーマをかけたあと髪を洗ってはいけないなんてこと知らなかったのですから。
裁判開始当初は周りからバカにされていたエル。しかしおそらく裁判にかかわる人間の中でエルしか知り得なかった美容知識のおかげで真実があきらかに。見事依頼人の無罪を勝ち取ったのです。
そんなスカッとする一件からは、かならずしもその手のプロの方が勝っているとはかぎらない。自分の得意分野をうまく使うことで違う分野のプロに勝てることもあるという勇気を与えてもらえたのです。
エルの言動から学べる数々のこと
当初はちょっとおバカで恋愛気質な主人公に見えていたエル。しかし実際の彼女は誰よりも強く、そう簡単にくじけることもない。
そんな女性の憧れでもあるエルからはさまざまなことを教えてもらえます。二度見ではぜひ、エルの言動から自分にないものを得て、学んでみてはいかがでしょうか。
「キューティ・ブロンド」の二度見ポイント3:とにかくスカッとしたいときに見直したい名場面
『キューティ・ブロンド』は落ち込んだりストレスがたまったりしたときに元気をもらえる作品であると同時に、見ているだけでスカッとさせられるシーンが数々あります。
中でも筆者個人的におすすめのスカッと名場面を今回はご紹介したいと思います。
見た目でエルをバカだと決めつけた店員に言い放った一言
まずは冒頭でエルが彼氏とのデートに着ていくドレスを友人たちとショップで選んでいる際の出来事。
キャッキャッとはしゃぎながらドレスを選ぶ彼女たちを見て、店員はエルをぱっと見で「金持ちのおバカなブロンド娘」と決めつけ、型落ちしたセール品のドレスを昨日入荷したばかりの新作として売りつけようとします。
そして何も知らずにドレスを進められたエル。「これは上質のレーヨン?」「ループ・スティッチ?」とドレスの素材からディテールについてまで細かく笑顔で質問。それに対して店員も「ええ、そうですわ」と笑顔でマニュアル対応。
しかし! その瞬間エルが放った言葉は「レーヨンはループ・スティッチで縫製しないはずよ」。そして続けざまに「あとこのドレス去年のヴォーグで見た型だわ」と笑顔で一言。
もうこれには店員も顔面蒼白。いや~、このときの店員のギャフンと言いたげな顔は本当にスカッとしました。同時に人を見た目だけで判断すると痛い目に合うのだぞということを教えられるシーンでもあります。
元カレに言い放った見返しの言葉と表情
元カレを追いかけてハーバード大学に転入したエル。しかし彼にはすでに新しい恋人が!
当初はさすがに落ち込むエルですが、さすが何事にも屈しない強い女性。段々と目的が元カレとよりを戻すことから優秀な弁護士になることへと変わっていきます。
そして最初は同級生からも小バカにされていたエルですが、勉強に勉強を重ね、ついに教授でもあり、凄腕弁護士でもあるキャラハンの法律事務所に元カレカップルと一緒に実習生として選ばれることになったのです。
その際、「あのエルが……」と呆然とした様子を見せる元カレにエルが投げかけた言葉といえば、「(付き合っていたときに)4時間一緒に温泉につかっていたことを覚えている?」「今の私、あの時よりもいい気分!」と笑顔で放ち、ただ立ちつくす元カレカップルを後にウキウキ気分でその場を立ち去るのでした。
その一言と表情からは元カレに一切の未練はなく、ようやく振り切れた彼女の様子が伝わり、見ているこちら側までもスカッとさせられるのです。
ラストで元カレを思いっきり振る最高のシーン
そして今作において誰もが一番にスカッとしたであろうシーンといえば、ラストのラストでエルが元カレのワーナーに放った一言。
そもそもワーナーがエルを振った理由というのは、「君のことを嫌いになったわけではないけど、僕は30歳までに上院議員を目指す。それにはマリリン・モンローみたいなブロンドの髪の毛の女性は議員の妻にふさわしくない。だから僕の将来を考えて別れてほしい」という身勝手なもの。
おそらく「髪の毛の色だけで結婚を考えていた彼女を振るってどれだけ自己中なのだよお前は!」と世の女性を敵にまわしたであろうワーナーの自分勝手さと自意識過剰さ。
しかしラストでは初の裁判で勝訴を手に入れたエルのもとへかけよるワーナー。そこで何を言い出すかと思えば、「僕は間違っていた」「君こそ僕にふさわしい女性だ」とまさかのよりを戻そう宣言。いやもう本当に自分勝手にもほどがあるだろうが。
そんな自分の私利私欲しか考えていない元カレに対して、笑顔でエルが言い放った言葉は「うれしい、その言葉を待っていたの」「でも私は30歳までに弁護士を目指すからバカな男はお断り!」と自分が振られたときとまったく同じセリフで彼を振ったのです。
きっと誰もがこのシーンを見て思ったことでしょう。エル、かっこよすぎかよ……と。
スカッとシーンを見るだけで気持ちが楽になる
明るくハッピーにさせてもらえるだけでなく、爽快なスカッと劇をも見せてもらえる『キューティ・ブロンド』は、落ち込んだり苛立ったりしたときに数々のスカッとシーンを見るだけでも気持ちが楽になります。
もし現実世界で嫌な出来事が続いたら、エルが最高の一言で論破しまくるスカッとシーンを見返して、気持ちを切り替えてみてはいかがでしょうか。
見返すたびに「また明日からも頑張ろう」と思える作品
2001年公開の映画でありながらいまもなお多くの女性たちから愛され、続編も登場している『キューティ・ブロンド』。
今作からは周囲の評価や価値観に振り回されず、自分を信じることがいかに大切であるかを教えられます。同時に見ているだけで元気になり、スカッとさせられる。自然と「また明日からも頑張ろう」という気持ちになる作品なのです。
今現在、夢を追いかけていたり、落ち込んでいたり、何かに悩んでいたりと、ちょっとつまづきかけている方はぜひ改めて『キューティ・ブロンド』を見返し、エルから元気をもらってはどうでしょうか。
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