こんにちは、シングメディア編集部です。
動画を作成しようとしたときに気になるのが「画質」ですが、「写真の画質とは考え方が違うのだろうか?」「画質の良い・悪いはどのように判断するのだろうか?」などと疑問に思っている方もいるかもしれません。
画質を表現する言葉がたくさんあって混乱を招きがちなのも事実です。
そこで今回は動画制作をしたいと考えている方のために、「写真・動画制作における画質の考え方」をご紹介します。
画質とは? 実は似た意味の言葉が多くて分かりづらい!
「画質」とは映像の質を表す言葉だというのはみなさんご存知の通りです。しかし一口に画質といってもさまざまな言葉が出てきて混乱してしまう人も多いもの。
たとえば「解像度」や「画素密度」「画面解像度」など、一見すると同じ意味に思える言葉や、「SD」「4K」などの別の言い方もありますよね。画質に関する言葉は多く、意外と奥深いものなのです。
これらを混同せず理解するには、何が動画の画質を表していて、何が写真の画質を表しているのか、それぞれ単位は何なのかを整理して覚えることが大事。動画を制作する際に混乱してしまわないように、事前にしっかり覚えておきましょう。
動画の「解像度」について
さまざまな言葉で表される「画質」について理解するために、まずは動画の画質を意味する「解像度」について説明していきましょう。
まず「画素数」とは何か?
1画面に表示できるピクセル数のことを画素数と言います。ピクセルとは小さな点のことで、この点がたくさん集まって画像や映像を構成しているのです。ドット絵をイメージするとわかりやすいでしょう。
1画面に表示できるピクセル数が多い、イコール画素数が高いということになり、画素数が高くなればなるほど、より細かく美しく画像・映像の表現ができるということになるのです。
ちなみに、このピクセルを用いて画像を表現するコンピュータグラフィックスにおける表現方法を「ビットマップ画像」と言います。インターネット上でよく使用する「JPG」や「PNG」「GIF」といったものもビットマップ画像です。
ビットマップ画像は拡大すると1ピクセル自体の大きさも拡大されてしまうため、ギザギザに画像が粗くなってしまうのが欠点。それを防ぐために画像ファイルを保存する際は画素数を増やすことになるのですが、容量が大きくなってしまいそのままでは負荷がかかるため、圧縮して保存するのが基本となっています。
逆にピクセルではなく、複雑な計算式で「線」のように見せているのがベクター画像。Photoshopなどの画像編集ソフトを使っている方ならなじみがあるかもしれません。
ベクター画像を拡大する際には計算式の値を変更し、拡大するたびに描画し直しているため、ビットマップ画像のように拡大するとギザギザになってしまう、などということがありません。
ただし計算式で画像を表現するベクター画像は、風景などたくさんの色を使う写真などの場合、計算が膨大になってしまうため不向きとされています。
解像度とは?
画素をどれくらいの密度で並べたかを表すのが解像度です。PCディスプレイの場合、「画面解像度」とも言います。
動画の場合、解像度を表記する方法は2パターンあります。1つは、たとえば「720×480」のように表現する方法。前後の数字が表しているのは、「横」×「縦」の画素数です。
2つめは、「1080p」など「p」という単位で表記する方法。これは横方向の「垂直解像度(有効走査線数)」+「走査方式記号(p、i)」を表現しています。
走査方式記号とは、「インターレース」と「プログレッシブ」の2つがあり、p、iはそのどちらかを表している記号です。
インターレース(i)は1枚の画像を横長に細かく分割したパーツ(走査線)を1本おきに送って、1枚の画像を2回にわけて受信側に表示させる方式のこと。
たとえば1枚の画像が白と黒のボーダー柄になったとイメージすると、最初に白部分だけを送信し、次に黒部分だけを送信して、受信側で白黒のボーダーに再構築して画面に表示させるという仕組みです。
一方プログレッシブ(p)は走査線を1本ずつ順番に送信する方式となります。
ネットにアップするための動画を書き出す際は、「ちらつきが少ない」という長所を持つプログレッシブ(p)の設定にすることがおすすめです。
「HD」や「4K」とは解像度の表現のひとつ
テレビや動画配信サービスなどでよく聞く「HD」や「4K」とは一体何を指しているのかというと、「1280×720」や「720p」などと同じように、解像度を指します。ややこしいですが、これもまた解像度の表現方法のひとつとして用いられているのです。
YouTubeが採用している解像度は、HD=1280×720、フルHD=1920×1080、4K=3840×2160です。数字が大きくなればなるほど解像度は高くなり、きれいな映像になります。
なお8Kが現時点での最高解像度であり、YouTubeも8Kまで視聴可能となっています。
解像度は高ければ良いというものでもないので注意
解像度は高ければ高いほどきれいな映像になりますが、「高ければ高いほど良い」というものではありませんので注意が必要です。それはなぜなのか説明していきましょう。
まず自分の持っているPCやテレビなどのディスプレイで表示可能な解像度より高い解像度の動画を見ても、その動画の高い解像度は発揮されず意味がありません。つまり8K対応ではないテレビで8Kの映像を視聴しても違いは分からないということです。
そのため視聴者が持っているデバイスのスペックを超える動画を作成しても意味がありません。自分が8Kで動画を作成して配信しても、みんながみんな本来の8K画質で視聴できるというわけではないのです。
また解像度を上げると動画ファイルはサイズが大きくなってしまうというデメリットもあります。サイズが大きくなるとデータの転送が遅くなったり、視聴者のデータ通信量を大きく消費したりしてしまう弊害があるため、何でもかんでもやたらと高い解像度にするのは避けましょう。
写真の画質とはどう違うのか
動画の解像度が「〇×〇」か「〇p」と表記されるのに対し、写真の解像度は1画面あたりの合計画素数として「〇〇万画素」と表記されます。カメラのCMなどで見聞きしたことがある方も多いでしょう。
そして解像度はPCディスプレイのように「画面解像度」ではなく、写真の場合「画像解像度」と呼ばれます。画像解像度の単位は「dpi」です。
なおプリンターの解像度も同じく「dpi」で表現され、この値が大きくなればなるほど解像度は高くなり、印刷されたときにきれいな画像となります。
ただし解像度が高くなるほど印刷にかかる時間は長くなってしまいますし、印刷設定で解像度を高くしても元の画像データの解像度が低い場合は意味がなくなってしまいますので注意しましょう。
ややこしいが動画の画質は重要
動画における解像度の考え方や種類、表現方法の違いは慣れるまでややこしく感じるかもしれません。
しかし自分の制作した動画をより多くの視聴者に気に入ってもらうためには、高いクオリティのものを作る必要があり、そのためには画質の知識は必須です。特に動画の内容によっては画質にこだわる必要も出てくるでしょう。
企業として集客や販促、ブランディングなどに使用する動画を制作したい場合は、動画制作の外注を視野に入れてでも、投資するコストに見合った効果を得られるクオリティの高い動画を制作しましょう。
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