こんにちは、シングメディア編集部です。
シズル動画とは、食べ物のおいしさを強調して食欲を高める動画のこと。購買意欲を高められるメリットがあり、効果的な動画マーケティング方法として注目されています。
しかし中には、「効果的なシズル動画を制作するにはどうすればいいのだろう?」「シズル感なら動画じゃなくても写真で出せるのでは?」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。
そこで今回は動画マーケティングを効果的に行いたい食品メーカーや飲食企業などのマーケティング担当者に向けて、「シズル感の重要性と効果的なシズル動画を制作する方法」をご紹介します。
シズル動画についての基礎知識
まずはテレビやWeb動画などでよく目にするシズル動画に関する基本的な知識を解説していきましょう。
シズル(sizzle)とは
シズルの語源は「sizzle」という英単語から来ています。
肉などの食材を焼いたり揚げたりするときに「ジュー」という音を立てる様子を表すものと言われており、今では料理をおいしそうに見せるために欠かせないキーワードとなっています。
シズル感とは
シズル感とは、視聴者に「食べてみたい」と思わせる、感覚を強く刺激する映像表現法のことを指します。
たとえばハンバーグを切ったときにあふれる肉汁の様子や、チーズがとろけてのびる様子、鉄板の上で油を跳ねながら焼けるステーキの様子、炭酸をグラスに注いだときに泡がパチパチはじける様子、グラスの中で氷がカランと鳴る音などがよく使われます。
シズル感の高い演出の狙いは、購買意欲を高めること。今にもその映像からいい香りが漂ってきそう、思わず食べたくなるといった映像で視聴者の五感を刺激し、購買意欲を高めるのです。
グルメ番組を見ているとお腹が空く、同じものを食べたくなるという人も多いと思いますが、まさにそれはシズル感によるものと言えるでしょう。
シズル動画とは
シズル動画とは、食材や調理法がシズル感を出している様子をクローズアップして撮影した動画のこと、シズル感により食欲を強く刺激する動画のことを指します。
飲食業界においても動画マーケティングが主流になりつつある中で、料理や食材のPRに使うと集客力アップを期待できるとして注目されています。
シズル動画をPRに活用するメリット
飲食業界でシズル動画をPRに活用するとどのようなメリットがあるのか、一つひとつご紹介していきます。
視聴者にバーチャル体験を提供できる
シズル動画は視聴者にその場に実際にいるようなバーチャル体験を提供できるのがメリットの一つ。
シズル動画には、肉を焼く様子やハンバーグをナイフで切る様子、箸で麺を持ち上げる様子など主観目線のものが多く、視聴者はその料理を実際に目の前にしているようなバーチャル体験ができるのです。
そのためシズル動画は臨場感があって画像などでただ見るよりインパクトが強く、心に残りやすいという特徴もあります。
五感を刺激して食欲を引き出せる
シズル動画の特徴でもあり最大のメリットと言えば、五感を刺激して食欲を引き出せること。
肉がジュージュー焼ける音や食べ物のアツアツさやできたて感を伝える湯気、グツグツ煮込まれる音など、五感を刺激する演出が視聴者の食欲を引き出すのに効果的です。
シズル動画は動きや音の表現を駆使して、商品のおいしさを強調しています。それによって視聴者は視覚と聴覚が大きく刺激され、嗅覚や味覚も刺激される錯覚に陥ることで食欲が大きく高められるのです。
商品アピール力が高く購買につながる
シズル動画には音や動きがあるので画像よりも商品の魅力を多方面から伝えることができ、視聴者はまるで試食をしたような感覚に陥ります。
動画ならシズル感でおいしさを伝えつつ割引やキャンペーンの訴求も同時にでき、飛躍的に購買意欲を刺激できるのも大きなメリットです。
効果的なシズル動画制作のポイントとは?
メリットの多いシズル動画ですが、効果的なシズル動画を制作するにはいくつかのポイントを押さえることが大切になるため、一つひとつ解説していきます。
動きでテクスチャーを表現する
効果的なシズル動画を制作するには、動きでテクスチャーを表現するというのも大切なポイントです。
テクスチャーまで表現できるのは動画ならではで、画像にはないメリット。
切ったハンバーグをフォークで上からそっと押せば、そのやわらかさや肉汁がじゅわ~っと流れ出てくる様子が表現できますし、箸でやわらかいものをつまむ様子やチョコレートがとろける様子、ゼリーがプルプル揺れる様子などでも魅力をアピールできます。
またスローモーション映像を使って、ツヤや滑らかさ、軽やかさ、濃厚さなどを強調することも有効です。
リアルな温度表現で食欲を刺激する
効果的なシズル動画を制作するには、リアルな温度表現で食欲を刺激するというのも有効です。
視聴者に「おいしそう」と感じさせるには、温度が非常に重要。温度感が伝わることで、よりその場にいるような感覚を味わえます。
湯気や沸騰の様子で「アツアツ」を強調したり、水滴や霜などで「キンキンに冷えている」様子を強調したりすることが可能です。
鍋の蓋を開けたら湯気があふれる様子などを主観で撮影するのも効果的となります。
音の表現を駆使して魅力を伝える
効果的なシズル動画を制作するには、音の表現を駆使して魅力を伝えるという方法も効果的です。
シズル(sizzle)は肉などが焼ける音が語源ですが、活用できる音はそれだけではありません。調理中の音、食材が立てる音、食べる音などいろいろな音が活用できます。
たとえば揚げ物のパチパチ音、フライをカットするサクサク音、食べるときのパリパリ音などで食欲を刺激することが可能です。
照明で魅力を引き立てる
食べ物のツヤ感を際立たせるためには、照明(ライティング)が重要です。暗いところで撮影しても食べ物はおいしそうに見えないため、明るい空間かつ照明を利用して撮影しましょう。
動画撮影では定常光をフラットに当てるのが基本ですが、シズル感の演出には、強い光で水分や油分をはっきり見せる、サイドからの照明で印影を際立たせるといった方法が効果的です。
盛り付けの美しさや撮影方法にこだわる
シズル感を出すためには、盛り付けも重要です。器の形や色・柄にこだわる、具材の切り方や彩り、バランスにこだわって構図を作るようにしましょう。
一方向から撮影するのではなく、さまざまな角度から撮影してみることも大切です。
またシズル動画では、料理以外は画面に映らないようにするというのも効果的。強調したい部分にズームすると、食べ物の魅力をしっかり伝えることができます。
参考にしたいシズル感たっぷりのPR動画を紹介
シズル動画を制作する際に参考になる、シズル感たっぷりのPR動画事例を2つご紹介します。
おおいた和牛協奏曲
食事が用意されるワクワク感、アーティスティックな調理の様子、肉の焼ける音、目の前に運ばれた様子を表現した動画です。おいしそうな香りや熱気まで漂ってくるような臨場感があり、視聴者の食欲を刺激します。
ナレーションはラスト近くまでなく、シズル感のみで和牛料理の魅力を十二分に伝えることに成功しています。
芋屋金次郎CM動画 耳をすましてください篇
まず音に注目させ、芋を揚げる音や芋けんぴを折ったときのパリッとした音を伝えた後で、素材や製法へのこだわりを訴求している動画です。
オープンニングのシズル感によるインパクトで離脱率を抑えつつ、後から素材や製造工程の魅力をアピールしている例となります。
このように重要な動画の冒頭でシズル感を演出して視聴者の興味を引くというのは、動画を最後まで見てもらうためにも効果的な方法です。
五感を刺激するシズル感で購買意欲を引き出そう
視聴者に「おいしそう! 食べたい!」と思わせて購買意欲を高めるのに大きな効果を発揮するシズル感。食べ物や料理の魅力を訴求するのになくてはならない表現となっており、動画では特にその表現が臨場感たっぷりに伝えられるため効果的です。
シズル動画で購買意欲を刺激するためには、香りや温度感まで感じるほどの、まるで「その場にいるような」バーチャル体験を提供することが重要。ご紹介したポイントをおさえて視聴者の五感を刺激し、購買意欲を高めるシズル動画を制作しましょう。
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