製作国:アメリカ
上映時間:113分
監督:ジョン・タートルトーブ
原作:スティーブ・オルテン
出演者:ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン、ルビー・ローズ、ウィンストン・チャオ、クリフ・カーティス、マシ・オカ、ペイジ・ケネディ、ジェシカ・マクナミー、オラフル・ダッリ・オラフソン、ロバート・テイラー、ソフィア・ツァイ
あらすじ:
地球で最も深い海とされるマリアナ海溝以上の深海が発見され、探査チームが最新の潜水艇で調査に乗りだす。チームは世紀の発見に沸き立つが、突如巨大な何かの襲撃を受け、動けなくなってしまう。深海レスキューダイバーのジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)が助けに向かうと、200万年前に絶滅したはずの超巨大ザメ、メガロドンが出現する。
『MEG ザ・モンスター』予告編
『MEG ザ・モンスター』シングメディア編集部レビュー
伝説の巨大ザメ VS ジェイソン・ステイサム。
おそらくこのキャスティングを目にして、ワクワクしない映画好きはいないはず。
2018年に公開された『MEG ザ・モンスター』は、サメ映画の金字塔である『ジョーズ』の興行収入を超え、歴代サメ映画No.1の記録を樹立した作品です。日本でも瞬く間にヒット作となったため、すでに鑑賞済みである方も多いかもしれません。
しかし今作には見返せば見返すほど、作品愛が止まらなくなってしまう二度見ポイントがたくさん隠されているのです!
『MEG ザ・モンスター』の二度見ポイント1:新感覚のサメ映画を鑑賞したかのような満足感を味わえる理由
基本的に従来のサメ映画といえば、凶暴化した人食いザメが人間を襲い、最後は主人公に退治されるのがセオリーです。今作も物語の流れだけを見れば、サメの登場から退治までのプロットは、従来のサメ映画と特に大きな違いはありません。
しかしなぜか、鑑賞後は“今までにない新感覚のサメ映画”を見たかのような満足感を味わえてしまう不思議!その理由は演出や脚本にありました。
メガロドンの全体像が見えない恐怖
今作に登場するMEGこと、伝説の巨大ザメ“メガロドン”の全長は約23メートル。ビルにして7~8階ほどの大きさになります。従来のサメ映画に出てくる人食いザメが約6~8メートルと考えても、およそ3匹分です。普通にでかすぎます。
あまりにも大きすぎるため、作中ではメガロドンの全体像をしっかり映したシーンはほとんどなく、鑑賞側は「とにかく大きいサメがいる」と予想するしかありませんでした。この曖昧な感じが恐怖を誘うのです!
特に序盤でグライダーや海洋研究所のガラス越しにチラッと映るだけの姿は不気味でしかありません。どのジャンルの作品にも共通して言える心理ですが、敵の全体像が見えない状態って本当に怖いのです。
また今作ではメガロドンが現れるとき、対となる人間を一緒に映し出す演出により、全体像が見えずとも「メガロドン大きすぎ!」と鑑賞側に強く印象づけています。
「巨大ザメだとはわかっているけど、どれほど大きいのかがよくわからない」という曖昧さが、かえって恐怖を生んだのかもしれません。
一味違う“突然現れる恐怖感”を楽しめる
今作には他にも鑑賞側の恐怖を煽る演出が隠されていす。それは“突然メガロドンが現れる”という演出。いや、サメ映画なのですから奴が突然現れるのは当たり前です!しかし今作の突然は本当に突然すぎて心臓に悪すぎるのです!
特に心拍数をあげられたのが、海洋研究所内でひとり遊ぶメイインの前に突如メガロドンが現れる有名なシーン。もう雰囲気とBGMから、このあとすぐメガロドンが現れるのは誰もが予想できました。
しかし「くるぞ、奴がくるぞ」と警戒するも、なかなか姿を現わさない。……と思った矢先、メイインの後ろに突如現れるメガロドン!いや~~~怖すぎる!!!
うす暗い海中からメガロドンがゆっくり近づいてくるこちらのシーン。海の色と同化しているためか、鑑賞側はしばらく奴が近づいていることに気づけません。この“姿は見えているはずなのに、すぐには気づけない”演出により、「何か黒い影が近づいている?」「白い歯のようなものが見える?」「いやメガロドンじゃん!」と、従来のサメ映画とは一味違った“突然現れる”恐怖感が楽しめたのです。
2匹目までいると誰が予想した……?
さまざまな演出により、いかにメガロドンが恐怖の存在であるかを痛感させられた今作ですが、脚本にも従来のサメ映画にはない演出がほどこされています。
おそらく初見時にほとんどの方が思ったことでしょう。
「2匹目のメガロドンがいるとは聞いていない」と。
しかも2匹目の登場シーンの演出が、これまたすばらしすぎるのです。
中盤でメガロドンをさくっと倒し、お祝いムードになっているマナ・ワンのメンバーたち。しかしこんな中盤でメガロドンが簡単にやられるはずがない(ステイサムもそれほど活躍していない)。そのため鑑賞側の多くは、陽気にメガロドンの口の中に頭を突っ込むウォールを見て、「実はまだメガロドンが生きていて、ウォールが食べられる」と、目の前に迫るグロテスクなシーンを警戒していたはず。
ところがいつまで経ってもメガロドンが復活する気配はなく、陽気なウォールもめちゃめちゃ生きている。……と思った瞬間、2匹目のメガロドンが突如海面に登場し、ウォールをパクッとひと飲み!いやまさかの2匹目!!!
「中盤でメガロドンを退治する展開は絶対にないから、実はまだ奴が生きている」としか推測できない展開に持ち込んだ状態で、まさかの2匹目を登場させる粋な演出。個人的には記憶を消してもう一度見返したいシーンでもあります。
物語の内容を忘れた頃の二度見鑑賞がおすすめ!
メガロドンを不気味に描く演出や予想外の展開により、ぐいぐいと物語の世界に引き込まれてしまう今作。このメガロドンの迫力や恐怖は、何度見返してもワクワクできること間違いなし!物語の内容を忘れた頃に見返すと、意外なシーンでドキッとしてしまう恐怖感を再び味わえます。
『MEG ザ・モンスター』の二度見ポイント2:ひとつの作品で3つの舞台が楽しめる世界観
スリルある展開にキャストたちのスタント、さらにはCG技術により、お腹いっぱいの満足感を味わえる今作ですが、意外な部分にも長時間の鑑賞を楽しめる理由がありました。
それが序盤・中盤・終盤で大きく変わる、物語の世界観です。
序盤はまさにSFの世界
筆者の個人的な感想も入ってしまうのですが、今作は大きく分けて3つのパート(世界観)を楽しめる作品だと思っています。
まず海洋研究所“マナ・ワン”が舞台となる序盤は、まさにSF作品と言わんばかりの世界観。海中を180度見渡せる海洋研究所の設計がかっこよすぎます!また、スーインが搭乗するグライダーやメイインがタブレットで操作するボールのおもちゃをはじめ、近未来感あふれる小道具が多く登場しているのも見どころのひとつであります。
なによりオリジン号が未知の海底にたどり着いたシーンは、舞台は海であるにもかかわらず、まるで宇宙空間にいるかのような神秘的な映像を楽しむことができます。SF好きにはたまらない!
メガロドンの存在など忘れ、思わず海底の世界を楽しんでしまいそうになる序盤では、冒険心に心躍らされる世界観を楽しめます。
広大な海に癒される中盤
研究所や海中が主な舞台となっていた序盤に対し、メガロドン退治に出かける中盤の舞台は海上。室内のシーン続きで閉塞感がただよっていたこともあり、見渡す限り青い海と空が広がる中盤のシーンは、鑑賞側に開放感を与えてくれます。
また広大な海の上でメンバーたちが和気あいあいとするシーンも多いので、暗い展開が多かった序盤とは違い、中盤はメガロドンに対する恐怖心も忘れ、しばし癒しのひとときを味わえます。まあすぐに2匹目のメガロドンが現れるので、癒されるのは本当に少しの間だけなのですが。
序盤と中盤で対照的な世界観に早変わりする演出も、今作をワクワクしながら鑑賞できるポイントのひとつです。
中国一色の世界観が広がる終盤
そして終盤では一転、目の前に映る物すべてが中国一色になります。序盤から舞台は中国・上海ではあったのですが、いかんせんSF色が強い世界観続きであったため、今作の舞台が中国である設定をここにきて思い出す方も少なくはないはず。
観光客であふれる三亜湾のビーチは、まさにTHE・中国!と言いたくなるほどの賑わいぶりを見せています。
おまけにBGMもガラリと変わるため、終盤は今作の中でも特にこれまでとは違った世界観を味わえる演出になっています。
お気に入りの世界観だけ見返す二度見もおすすめ!
今作では序盤・中盤・終盤と、それぞれ違う世界観の舞台設定が楽しめます。ひとつの作品でありながらも、同時に3つの作品を鑑賞しているかのような気分を味わえるのです。二度見以降はお気に入りの世界観だけを見返す鑑賞方法もおすすめです!
『MEG ザ・モンスター』の二度見ポイント3:見返せば見返すほどメンバーがかわいく見える鑑賞ポイント
今作の主役は言わずもがな、伝説の巨大ザメ・メガロドンとジョナス・テイラーことジェイソン・ステイサムの1匹とひとりです。
しかし彼ら以外にも、濃いキャラのメンバーはたくさん登場しています。そして何度も見返していると、メンバーたちのお茶目な姿がチラッと映るシーンが意外にも多いことに気がつくのです。
吹き替えでは途端に愛されキャラになる、モリス
おそらく初見時における嫌われキャラNo.1であろう、スポンサーのモリス。2匹目のメガロドンから逃げる最中、ジャックスが「あいつを海に突き落とそう」と言ったときは、よくぞ鑑賞側の気持ちを代弁してくれたと思いましたよ。
そんな嫌われキャラのモリスですが、海洋研究所でジャックスに握手を拒否された際に何とも言えない悲しそうな表情を見せたり、スーインを救出するためにジョナスが海に飛び込んだ際に「かっこいい」と煽ったりするなど、ちょっとした表情やセリフにお茶目ポイントが満載。見返せば見返すほど「不思議とモリスがかわいく見える」と思えるシーンがたくさんあるのです。
そんなモリスに注目するうえで、おすすめ鑑賞方法が吹き替えです。声優の伊藤健太郎さんが吹き替えを担当しているのですが、字幕で鑑賞するよりも、モリスが何倍もかわいく見えてしまいます。なかでも序盤でメンバーがピリピリしたムードであるにもかかわらず、「ここWi-Fiは?」とマイペースな一言を発するモリスは必見です。かわいすぎます。
飛び込みシーンで意外な一面を見せる、マック
普段は冷静沈着なマックですが、おそらくプライベートでは恋バナが大好きなのでしょうね。ジョナスとスーインのことになると、途端に少年のような瞳の輝きを見せます。
特にメガロドンとの最終決戦に向け、イイ感じの雰囲気になるジョナスとスーインを背後から見つめているとき。この瞬間のマックの表情が何とも言えない!さきほどまでモリスにブチ切れていたマックと同一人物とは思えないかわいらしさがあります!
そんなマックを注目したいときにおすすめのポイントが、終盤、落下してくるヘリから逃げるために船上のメンバーが海に飛び込むシーンです。メンバーがみな必死に海へと飛び込むなか、マックだけがめちゃくちゃかっこよく飛び降りています。「あなたそんなに運動神経良かったの!?」と思わずにはいられないほど、意外過ぎる飛び降り方をしているので必見です。
癒しでしかない、DJとメイイン
スリル続きである今作のなかで、癒し的存在となっていたスーインの娘・メイイン。メガロドン退治よりも、ママとジョナスの仲を取り持つことのほうが大切である、ちょっとおませな8歳児は本当にかわいすぎました。
そんなメイインと仲良しなのが、メンバーのDJ。終盤、メンバー全員が船から海に飛び込んだ際も、泳げずパニックになるDJに対し「救命胴衣を着ているでしょ!」と冷静に落ち着かせる8歳児。このふたりのやりとりは何度見ても癒されます。
そして二度見鑑賞では、その後、スーインのグライダー上にメンバー全員が避難した瞬間にご注目を!一瞬ではありますが、DJとメイインが不安そうにぴったりくっついているシーンが映ります。あまりのかわいさに「もうサメなんてどうでもいいよ」と言いそうになってしまうほど、心温まるシーンです。今作を鑑賞するうえで癒しを求める方は、ぜひこちらのシーンをチェックしてみてください。
二度見ではますますメンバーが好きになる
個性的なキャラが大勢登場する今作にはお茶目なシーンも多々あり、見返せば見返すほど、マナ・ワンのメンバーがますます好きになってしまいます。二度見鑑賞では、ぜひそんな茶目っ気あふれるシーンを見て癒されてください。ちなみに筆者は見返せば見返すほど、ジャックスことルビー・ローズの美しさの虜になっています。
ワクワクドキドキを味わいたいときに見返したいサメ映画
サメ映画の歴史を塗り替えた『MEG ザ・モンスター』は、ワクワクやドキドキを味わいたいときにこそ、おすすめの作品です。初見では恐怖を味わい、二度見ではワクワク感を味わう。そして余裕が出てきた三度見以降は、メガロドンを含め、登場人物全員のキャラクターに癒されましょう!
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