会計・バックオフィス

アドレスホッパーとはどのような生き方? 魅力から問題点の対策まで徹底解説

こんにちは、バックオフィス業務サポートサービス「AIBOW」編集部です。

価値観が多様化する現代、アドレスホッパーという新しい生き方が注目を集めています。

しかしアドレスホッパーは自由に生活できて楽しそうにみえる反面、どこで暮らすのか、生活上の問題点はないのかなど、いろいろと疑問を抱く人は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「アドレスホッパーの概要と魅力、問題点の対策、アドレスホッパーが働ける仕事」などについて詳しく解説します。

アドレスホッパーの概要

アドレスホッパーの概要

アドレスホッパーとは、「Address」と「Hopper」を組み合わせた造語です。

Addressは住所、Hopperは次から次へ歩き回る人という意味なので、アドレスホッパーは特定の家に住まず、拠点を転々と移動しながら暮らす人を指します。

近年、メディアで取り上げられて話題になることも多く、若者の中で特に注目を集めており、女性のアドレスホッパーも存在します。

家がないというとホームレスと同じようなものと感じる人もいるかもしれませんが、両者には大きな違いがあります。

ホームレスは仕事の形態が無職、もしくは日雇いで行動範囲が狭いのに対し、アドレスホッパーは正社員やフリーランスとして働き、全国各地を転々としているのが特徴です。

喫茶店やコワーキングスペースなどいろいろな場所で働くノマドワーカーとも少し似ているところがありますが、ノマドワーカーには自宅があるという違いがあります。

アドレスホッパーは自宅に帰宅するという概念がないので、ノマドワーカーをさらに自由にしたライフスタイルといえるでしょう。

否定的な声もあるものの、近年ではリモートワークが普及してきたこと、全国で提携している施設に住み放題となるサブスクリプションサービスが普及してきたことで、さらに注目を集めています。

アドレスホッパーの魅力と注意点

アドレスホッパーの魅力と注意点

アドレスホッパーは自由な生活を実現できる一方で、不便なところがあるのも確かです。アドレスホッパーに興味がある人に向けて、この段落ではアドレスホッパーの魅力と注意点について詳しく解説していきます。

魅力

まずはアドレスホッパーの魅力について解説していきましょう。

アドレスホッパーの最大の魅力は、さまざまな土地の暮らしを体験できることです。今週は東京、来週は沖縄など気分によって好きな場所に移動することも可能。

「将来は田舎で暮らしたい」という人は、お試し感覚で候補地に短期滞在するといいでしょう。旅行のような感覚で現地に滞在して、自分の視野や視界を広げることができます。

自分の好きな場所へ移動しながら生活することができるので、理想のライフスタイルを築くことが可能です。

いろいろな場所を巡り、人との繋がりを増やせるのも大きな魅力。普通のサラリーマンとして働いているときは出会えないような人たちとも交流することができます。

アドレスホッパーは家を持たないので、家賃、水道代、光熱費といった固定費がかからないというのも魅力です。宿泊場所によっては、節約ができる場合もあります。ただし宿泊場所によっては高額な滞在費がかかる可能性もあるため注意しましょう。

自宅暮らしをしていると必要がないものをついつい買ってしまいがちですが、アドレスホッパーは次の拠点に必要なものだけを選ぶ習性がつくので、無駄なものを買う機会が減るでしょう。

注意点

続いてアドレスホッパーの注意点についても見ていきましょう。

アドレスホッパーは定住する家がないため、常に居住地を探し続けて生活しなくてはなりません。訪れる場所によっては、宿泊場所がなかなか見つからないということもあります。

また一定期間で移動を繰り返すアドレスホッパーは、体力がなければ厳しい面もあるといえます。そのため体調管理には十分な注意が必要です。

さまざまな場所へ移動することによって環境の変化が激しいので、慣れないうちはストレスを感じる生活になりやすいというのも注意点。決まったベッドでしか寝れないような神経質な人は苦労するかもしれません。

アドレスホッパーは滞在施設によって暮らしやすさが大きく変わってくるという点も覚えておきたいポイント。アメニティが充実しているところもあれば、Wi-Fiが繋がらないようなところもあるでしょう。そのため多少不便でも臨機応変に楽しめるかどうかが問われます。

なおWi-Fiが繋がらないような場所では仕事に支障をきたす可能性がある場合は、そういった場所を避けるようにしましょう。

アドレスホッパーはまだまだ新しい存在であり、中には不審に思う人もいるということも覚えておきたいところ。社会的な信用を得にくい場合があることは覚悟しておきましょう。

アドレスホッパーに向いている人の特徴

アドレスホッパーに向いている人の特徴

アドレスホッパーに向いている人の特徴は、常に刺激を求めている、人見知りをしない人、自分から積極的に動ける人です。

慣れない土地で生活する際、一人でやっていこうとすると難しいことも多いですが、人に頼ることで生活の難易度は下がります。初対面の人にも物怖じせず、コミュニケーションをとりながら良好な人間関係を築いていけるような人はアドレスホッパーに向いています。

またさまざまな場所へ旅をしながら暮らすのは一見楽しそうですが、環境の変化に順応できる臨機応変さが必要になります。そして慣れない場所で生活するのはかなりハードなので、肉体的にも精神的にもタフさが必要になるのです。

場所によっては車やバイクでの移動が必須となるため、車やバイクの運転が好きかどうかもアドレスホッパーの生活の質に関係してきます。

逆に環境の変化に弱い人、人との交流が苦手な人、トラブルを楽しむ余裕がないような人はアドレスホッパーはやめておいたほうがいいかもしれません。

アドレスホッパーが主に暮らす場所

アドレスホッパーが主に暮らす場所

アドレスホッパーが暮らす場所の代表例として、まずホテルが挙げられます。ホテルはプライバシーを確保でき、サービスも充実しているため快適な生活が可能ですが、費用面がネックになります。

そのため高収入を稼げている人や会社が出張費を出してくれるなどの場合でないと、長期滞在は難しいでしょう。

また民宿や民泊を利用するアドレスホッパーも多くいます。場所によっては格安なので、長期滞在に利用できる場合もあるのが魅力です。

いろいろな人と交流したいアドレスホッパーは、ゲストハウスをよく利用しています。人の出入りが頻繁でプライバシーがあまりないのが欠点ではありますが、旅好きや人好きであればあまり気にならないでしょう。費用面でも安く抑えることができます。

数自体はあまり多くないものの、キャンピングカーやワゴン車で車中泊をして暮らすアドレスホッパーもいます。移動手段と生活場所が1つで済みますが、体力的な負担は大きくなるでしょう。

アドレスホッパーならではの問題点と対策

アドレスホッパーならではの問題点と対策

アドレスホッパーを始めようとした際、「住民票はどうする?」「クレジットカードは使える?」などいろいろ気になることが出てくるのではないでしょうか。そこでこの段落では、アドレスホッパーならではの問題点と対策について詳しく解説します。

現在住んでいる場所に住民票がない

住民票がないのは、アドレスホッパーの代表的な問題点です。アドレスホッパーは定住する場所がないため、住民票を置くのが困難。加えて、住民票を現在住んでいない場所に置いたままにしているとさまざまな問題点が出てきます。

たとえば、運転免許証の更新が不可になるということ。運転免許証の発行や更新は住民票を置いている自治体でしか行えないため、免許証の更新期限が切れてしまい、本人確認書類としても使えなくなってしまいます。

選挙権に関しても、住民票がある自治体でのみ認められた権利です。選挙に参加したいと思ったら、選挙のたびに住民票のある自治体に戻ってくる必要があります。

また図書館などの公共施設も、その地域に住民票を置いている住民のみが利用できるもの。通常であれば利用できる公共施設を利用できないとなると、不便が出てくることもあるでしょう。

こういった問題を避けるためにも、短期間で場所を転々とするアドレスホッパーにとっては面倒ですが、シェアハウスなど現在の拠点に住民票を移動する必要があります。

もしくは実家に住民票をおいて、とりあえず所得税や住民税などをその地域に合わせて納税しておくのもひとつの手段です。特定の場所に定住しないアドレスホッパーであっても、税金の納税義務があることを忘れないようにしましょう。

クレジットカードの審査に落ちやすい

クレジットカードの審査に落ちやすいというのも、アドレスホッパーの問題点のひとつです。

クレジットカードは信用情報を元に審査がされるもの。審査の基準のひとつとして、居住契約の形態があり、持ち家か賃貸かなどが調べられます。

そのためシェアハウスに住民票があったり、実際にはほとんど住んでいない実家に住民票を放置したりしていると、「信用がない」と判断される可能性が高いのです。

必ずしも審査に落ちるとは限りませんが、念のためクレジットカードの作成はアドレスホッパーになる前に行っておくようにしましょう。

郵便物の受け取りに苦労する場合がある

滞在住所が頻繁に変わるアドレスホッパーは、郵便物の受け取りに苦労する場合があるというのも問題点です。

ホテルやシェアハウスなどに長期間滞在するのであれば、滞在場所の住所を利用するのが基本。滞在場所が頻繁に変わるようであれば、インターネットで買い物をし、郵便局やコンビニ受け取りで指定する手段があります。

特に急ぎのものでなければ、実家に転送しておくのもひとつの方法です。

すぐに必要になる重要な書類を受け取る際には、私書箱を利用するのもおすすめ。私書箱であれば、生活拠点を移動しても受け取り漏れを防ぐことができます。

ほかにも、シェアオフィス、バーチャルオフィスサービスを利用する、コリビングサービスを利用するといった方法もあります。

荷物が多くなりがち

アドレスホッパーになって間もない人は、荷物が多くなりやすいというのも問題点です。

アドレスホッパーはいつでも身軽に移動できることが大切。多くても、バックパック2つ程度に荷物はまとめるのが理想です。

荷物が多くなると移動が難しくなるため、家の契約を解約するときに必要ないものは思い切って捨てる勇気が必要になります。

どうしても捨てられない荷物については、常に持って移動するのではなく、貸倉庫などのサービスを利用するといいでしょう。

また可能であれば、実家に預かってもらうという手もあります。

荷物が少なく身軽になることで、ストレスなくスムーズに好きなときに好きな場所へと移動が可能になるのです。

アドレスホッパーが働ける仕事

アドレスホッパーが働ける仕事

アドレスホッパーとして生活するためには、当然ながら収入を得るために働く必要があります。しかしその性質上、どんな仕事でもできるわけではありません。

住居を持たずいろいろな場所に移動するアドレスホッパーには、オンラインで完結できる仕事が適しています。

たとえばWebデザイナー、ライター、エンジニア、マーケターなどがアドレスホッパーの代表的な仕事になります。比較的、クリエイティブ職に多い傾向があります。

また中には、普段から全国各地をめぐる仕事についている人もいます。地方を巡る医師や企業に一定期間食事を提供する料理人などがそうです。滞在先のPRを仕事にするYoutuberもいます。

逆に毎日同じ場所に通勤し、特定の人と対面する必要がある仕事はアドレスホッパーには不向きです。

ただしリモートワークが世界的にもどんどん普及してきているので、アドレスホッパーでもできる仕事は今後さらに増えていくと予想されます。

アドレスホッパーに自分が向いているかどうかは慎重な判断が必要

アドレスホッパーに自分が向いているかどうかは慎重な判断が必要

アドレスホッパーは全国各地を旅しながら生活するスタイルのため、憧れを持つ人は多いでしょう。特にデザイナーやライター、エンジニアなど専門的なスキルがあったり、働く場所を固定しなくてもできる仕事であったりする場合、ハードルも低く感じるかもしれません。

しかし誰にでもできるわけではなく、向き不向きがはっきりしている点には注意が必要です。

アドレスホッパー特有の問題にも目を向け、自身がそれらをクリアできるかどうかをよく検討しておくようにしましょう。


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THINGMEDIAコーポレート編集部

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