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今もなお愛されるアニメ作品『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』の二度見ポイント! 作中には古参ファン歓喜のポイントも盛りだくさん!【映画レビュー(ネタバレあり)】

上映日:2019年
製作国:日本
上映時間:95分

監督:こだま兼嗣
原作:北条司
脚本:加藤陽一
キャラクターデザイン:高橋久美子
総作画監督:菱沼義仁
エンディングテーマ:TM NETWORK
出演者:冴羽リョウ(神谷明)、槇村香(伊倉一恵)、進藤亜衣(飯豊まりえ)、御国真司(山寺宏一)、野上冴子(一龍斎春水)、海坊主(玄田哲章)、美樹(小山茉美)、ヴィンス・イングラード(大塚芳忠)、コニータ(徳井義実)、来生瞳/来生泪(戸田恵子)、来生愛(坂本千夏)

あらすじ:

裏社会屈指の始末屋、シティーハンターこと冴羽リョウは、モデルの進藤亜衣からボディーガードを依頼される。亜衣がキャンペーンモデルを務めるIT会社の社長・御国真司は、リョウの相棒・槇村香の幼なじみで、撮影現場で再会した彼女をデートに誘う。喫茶キャッツアイの海坊主と美樹は、傭兵(ようへい)が新宿に集まってくるという情報を入手する。

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』予告編

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』シングメディア編集部レビュー

「アニメは子どもの教育に悪い」とまことしやかに囁かれていた平成初期。

アニメ=悪のイメージが根付く時代であったにもかかわらず、子どもから大人までを夢中にさせた1本の作品があります。

それが今もなお絶大な人気を誇る『シティーハンター』です。

『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』は、同シリーズとしては4本目。前作から約20年ぶりとなる映画作品です。

2023年には新作映画。そして2024年には実写化映画が公開されることもあり、久しぶりにもっこり男こと冴羽獠に出会いたくなっている古参ファンの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』を見返すうえでおすすめの二度見ポイントについてご紹介します!

『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』の二度見ポイント1:冴羽獠=ギャップの方程式にしびれるシーンが盛りだくさん

『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』の二度見ポイント1

『シティーハンター』といえば、普段は脳内エロまみれの冴羽獠がスイーパーの時にだけ見せるカッコいいギャップが最大の魅力ともいえる作品!

もちろん今作でもおちゃらけ獠ちゃんから、男前すぎる冴羽獠までを存分に目にできる名シーンが盛りだくさんとなっています。

たとえば今回の依頼者である進藤亜衣こと亜衣ちゃん。

とある日の朝、獠ちゃんと亜衣ちゃんはひょんなことから近所を一緒にランニングすることになりましたが、途中に立ち寄った神社には獠ちゃん好みの女性がわんさか。まるでドラクエのスライムかのように歩けば片っ端から美女とエンカウントするパラダイス空間が広がっていました。

当然、目が合う女性を次々にナンパをしては断られる獠ちゃん。それでもめげずに声をかけ続ける。さすが天下の冴羽獠。私たちが待ち望んでいた獠ちゃんがそこにはいました。

しかし!相変わらずの軟派ぶりに安心したのも束の間。美女たちに紛れて数日前に獠ちゃんに襲撃をかけた男2人も実はことのき近くにいて、こっそり獠ちゃんを尾行していたのですね。

……が、もちろんこの程度の尾行で冴羽獠を欺けるはずがありません。

一瞬にしてスイーパーの顔に戻り「君たちは覚えているよな、俺のこと?」と一括。一瞬にして尾行していた男2人をあっさり撃退しました。1秒前まで鼻の下を伸ばしていた男性と同一人物だとは思えません。

何気ない日常シーンではあるものの、この一瞬にして表情が変わる冴羽獠のギャップが何度見返してもしびれてしまうのですねよ。

筆者が特におすすめしたい“THE・冴羽獠”を感じられるギャップポイント

そして今作において、冴羽獠がもっとも輝いていた(めちゃくちゃイケメンだった)瞬間といえば、やはりラストシーン!

今回の最終ターゲットであるIT企業「ドミナテック」の若社長・御国を絶体絶命の状態まで追い込んだ獠とパートナーの香。

しかし一瞬の隙をついた御国は、ドローンを使い高層ビルの窓から脱出。追いかけようと飛び乗った香も共にさらわれてしまう形になってしまいました。

そして!この後のシーンが何度見返してもかっこいいのです!

2人を追いかけるため、海坊主が用意したロープ(全然頼りにならない命綱)でなかば強引に高層ビルから蹴落とされた獠。

最初は「うわああ~~」と絶叫しながら涙を流すギャグ演出で高層ビルから飛び落ちて行きます。

しかし!ビルの角を曲がった瞬間に見せた表情はまさにスイーパー!これぞTHE・冴羽獠といっても過言ではないほど頼りになる表情を見せてくれるのです。

そして御国が手にしているメビウスのトランク(今作における重要アイテム)をハンドガン1発で撃ち落とした後に見せる爽やかなあの顔!まさにTHE・冴羽獠です!(大切なことなので繰り返しお伝えします)

もちろんそのほかにも複数人と対峙している時に見せる真剣な表情や、香との阿吽の呼吸により御国を制圧した際のイケメンすぎる表情など、冴羽獠のギャップに思わずワクワクしてしまうシーンはたくさんあります。

二度見鑑賞では、ぜひ「これこそ冴羽獠だ!」と実感できるギャップポイントに改めて注目しながら鑑賞してみるのも楽しいのではないでしょうか。

「映画名」の二度見ポイント2:『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』の二度見ポイント2:懐かしの挿入歌の数が多すぎる!曲を聴くためだけに見返す価値のある1作

『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』の二度見ポイント2

今作において、古参ファンが一番歓喜したであろうポイント。

それが懐かしの挿入歌たち!!!

重要なシーンから緊迫するシーンまで、ここぞ!という瞬間に懐かしの挿入歌がさりげなく流れる演出……!もうこの曲たちを聞くためだけに何度でも見返す価値があるかと思います。

歴代シティハンターメドレーの合間に、突然の『キャッツアイ』が入ってくる演出も当時を知るファンからすれば、熱い展開だったのではないでしょうか。

誰もが感動したであろうラストからエンドロールまでの懐かしさの嵐

そんな懐かしい挿入歌の連続のなかでも、特に鳥肌がたったのが、ラストシーンです。

御国との決着がつき、無事にメビウスを破壊。依頼人の亜衣ちゃんの安全も確保した瞬間に流れてくるのが、初代主題歌である小比類巻かほるさんの『City Hunter愛よ消えないで』。

依頼を解決後、改めて獠と香の絆の強さを実感できる重要なシーンで流れる初代主題歌の圧倒的存在感。完全にラストシーンとの相性抜群です。

そして!!!

ちょっと涙腺が弱っている時に畳みかけるように涙を誘うのがエンディングロールです。

なんとTMNETWORKの『GETWILD』と『Still Love Her(失われた風景)』の二本立て!

『GETWILD』のイントロが流れて誰もが「待っていました!」と歓喜したあと、不意打ちで流れてくる『Still Love Her(失われた風景)』。2019年の作品であるにもかかわらず、1980年代後半から1990年代の情景がリアルに目に浮かぶような錯覚に陥る最高の演出です。

もう断言します。エンディングだけでも繰り返し見る価値のある作品です。

そのほかにもあの懐かしの挿入歌が!

代表的な主題歌以外にも、今作は至る所に懐かしの挿入歌がちりばめられていました。

なかでも『ANGEL NIGHT~天使のいる場所~』『RUNNING TO HORIZON』『SARA』などは思わず心の中で「おおお~っ!」とガッツポーズをしながら聞き入ってしまった人もいるのではないでしょうか。

筆者個人的には獠と亜衣ちゃんが夜の屋上に立つシーンでさりげなく『Still Love Her(失われた風景)』が流れたことに感動したかと思えば、再びエンディングでサプライズとしてしっかり流れるという演出に思わず鳥肌がたってしまいました。

今作は挿入歌を聞いて懐かしむだけでも楽しめる作品。

「Hey,Siri. シティーハンターのメドレーをかけて」くらいの軽いノリでBGM代わりに映画を流して、挿入歌を懐かしむなんて二度見鑑賞もおもしろいかもしれませんね。

『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』の二度見ポイント3:90年代と現代の新宿の融合を楽しめる演出

『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』の二度見ポイント3

東京・新宿を舞台に、スイーパーとして裏世界で生きる冴羽獠を描く『シティーハンター』。

作品自体は80年代後半から90年代にアニメや映画化されていたため、約20年ぶりとなる今作の発表を耳にした古参ファンの人は期待と不安でいっぱいだったのではないでしょうか。

「新作は嬉しい…!でも当時のアニメーション感はどうなるのだろう。まったくの別作品にならないだろうか」と、若干の不安を覚えた人もいるはず。(筆者も正直不安でした)

もちろん実際に鑑賞した感想は人それぞれ。良くも悪くも様々な感想を抱いたかと思います。

しかし蓋を開ければ当時のアニメーション感がしっかり残っている!声優陣も当時と同じ!と古参ファンも安心できる内容になっていました。

さらに!90年代の新宿の雰囲気も残しつつも、現代らしさも取り入れる演出が自然でありながらも画期的すぎる!改めて今作を見返すときは当時と現代がうまく融合した演出に注目するのもひとつの楽しみだと思います。

冒頭のカーチェイスでは新宿の街並みに注目!

今作で真っ先に当時と現代の融合を楽しめるシーンが冒頭のカーチェイスです。

映像が流れてすぐ、私たちの目に飛び込んできたのは冴羽獠の愛車でもある赤のミニクーパー。当時憧れた人もきっと少なくはない、あの冴羽獠の代名詞とも呼べる愛車です。

約20年経った今も獠ちゃんは赤のミニクーパーを愛用しているのだという事実だけで安心ができます。

しかしカーチェイスをしている周りの光景をよく見ると、完全に2019年の世界です。

時折映る居酒屋やカラオケの看板は、多少名前をいじっているものの誰もが知るチェーン店。街並み全体も現代の新宿をリアルに再現しています。

そしてなによりも驚かされたのが“TOHOシネマズ新宿のゴジラ”です!90年代には確実にいなかったゴジラがさもあたりまえかのように堂々と画面全体に登場する粋な演出。

アニメのタッチ感や赤のミニクーパーは当時のままでありながらも、新宿の街並みは現代であるという不思議な世界観。冒頭シーンは背景に注目しながら当時と現代を比較して鑑賞するのも楽しいかもしれません。

20年の時を経てデジタル化の波がすごい!

また現代の新宿が舞台となった今作。とにかくデジタル化の波がすごい。

たとえば『シティーハンター』ではおなじみの「XYZ(あとがない)」を書き残す有名な掲示板。作品を語るうえで絶対に外すことができない重要アイテムでもあります。

しかし掲示板文化などとうの昔に失われてしまった現代。果たして2019年を舞台にした今作ではどのような形で登場をするのかと思えば……。

街頭ビジョンをスマホで読み取る。いきなり進化しすぎていません?

ただ、スマホを通して目にする掲示板は当時のまま。2019年の『シティーハンター』はデジタル化してはいるものの、しっかり重要な掲示板は残っていることで「この街のどこかにまだ冴羽獠がいる!」という期待を持たせてくれるすばらしい冒頭シーンでした。

あと喫茶キャッツアイで働く接客ロボットの海小坊主くん。完全にデジタル社会を象徴づける存在として登場していましたが、作中の至る所で癒しをくれる存在でもありました。純粋に可愛い。

……と、当時の良さも残しつつも、現代らしさもうまく取り入れた今作。アニメを見返してから、改めて今作を鑑賞して新宿の街の変化を比べるなんて楽しみ方もできそうですね!

冴羽獠の活躍をもう一度目に焼き付けよう!

熱狂的なファンも多く、数十年の時を経た今もなお愛され続ける『シティーハンター』。

当時アニメを見て育った人であれば、何度見返しても懐かしさに心打たれ、子ども時代の思い出がよみがえるきっかけにもなるのではないでしょうか。

2023年、2024年と再び『シティーハンター』ブームが訪れるであろう今!ぜひ二度見鑑賞で冴羽獠の活躍を目に焼き付けましょう!

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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。