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本当に完結しただと…!? 終わる終わる詐欺でおなじみの『銀魂 THE FINAL』の二度見ポイント! 何回見ても笑って泣けるシーンが満載!【映画レビュー(ネタバレあり)】

上映日:2021年
製作国:日本
上映時間:104分

監督:宮脇千鶴
原作:空知英秋
脚本:宮脇千鶴
監修:藤田陽一
キャラクターデザイン:竹内進二
総作画監督:竹内進二
主題歌:SPYAIR
挿入歌:DOES
アニメーション制作:BN Pictures
出演者(声優):杉田智和、阪口大助、釘宮理恵、高橋美佳子、石田彰、子安武人、山寺宏一、千葉進歩、中井和哉、鈴村健一

あらすじ:

地球滅亡が刻一刻と迫る中、坂田銀時は別の人格・虚(うつろ)を名乗る吉田松陽との戦いを余儀なくされる。その姿は松下村塾で幼いころの自分たちを教え導いた師匠でもあるために、戸惑いと苦しみを隠せない銀時。そんな彼に、志村新八、神楽、真選組、かぶき町の面々、そして敵対していた者たちも力を貸すが、虚のパワーは増していくばかりだった。虚は星の生命力アルタナのエネルギーによって生まれた不老不死の化け物で、生まれ変わりを繰り返す中で出現した人格のひとつが松陽だった。

『銀魂 THE FINAL』予告編

『銀魂 THE FINAL』シングメディア編集部レビュー

人の良心につけ込み、悪事を働く詐欺行為。

間違っても「お願いです!私を詐欺の被害者にしてください!」と、自ら率先して自滅への道を進む人などいないことでしょう。

しかし、この世にはひとつだけ例外があります。

「お願いだから詐欺だと言ってくれ!頼むから詐欺にあわせてくれ!」と懇願してでも詐欺被害にあっていると信じたいぶっとんだレアケースもあるのです。

それが通称・終わる終わる詐欺でもおなじみのアニメ『銀魂』です。

漫画原作、アニメともに「今度こそ最終回です!」と宣言からの続編決定を繰り返すことにより、ファンの間ではおなじみとなった終わる終わる詐欺。

しかし今回ご紹介する劇場版『銀魂 THE FINAL』はタイトルの通り、本当に銀魂ラストとなる作品。

最初は過信してお得意の詐欺だと信じていたファンも、本当にこれが完結編だと知るや否や「嘘だろ…頼むから詐欺だと言ってくれよ…」とそれはもう呆然としてしまいましたよね。

しかしご安心ください!

銀魂本編は完結しましたが、最終作である『銀魂 THE FINAL』は何度見返しても楽しめる作品。まさに「銀魂は永久に不滅なり!」の言葉がぴったりの作品になっています。

銀魂ロスを思い出しそうになった時は、ぜひ今回ご紹介する二度見ポイントとともに万事屋の3人の最後を繰り返し鑑賞してはいかがでしょうか。

『銀魂 THE FINAL』の二度見ポイント1:銀時VS虚に肉体を奪われた高杉の決闘が胸熱すぎる!

ギャグあり、シリアスあり、涙ありの今作ですが、なかでも多くのファンの目頭を熱くしたシーンといえば、言わずもがな銀時 VS 虚に肉体を奪われた高杉の決闘ではないでしょうか。

熱い、辛い、泣けると様々な感情をごちゃ混ぜにさせられるこちらの名シーンでは、細かい部分にまでスタッフやキャストのこだわりが感じられます。そのため何度見返しても飽きることのない名場面の連続なのです!

スタッフ陣の熱い思いが伝わる!美しすぎる夕日と幻想的な夜桜

監督をはじめ、テレビシリーズから担当するスタッフにより手掛けられた今作は、細かい描写の部分にまでこだわりが感じられる作品になっています。

なかでも銀時 VS 虚(高杉)の決闘シーンで印象的だったのが、2人を包むかのように照らし出された赤い夕日。まさに“美しい”の一言でしか表現できないあの輝き。

いかにスタッフ陣が今作に熱い思いを込めて制作したのかが、この夕日の描写からひしひしと伝わってきます…!いやもう力を入れすぎでしょ…!こんなの夕日を見ただけで泣いちゃうじゃない。

さらにその後のシーンで流れる幻想的な夜桜ですよ。えっ、3D?まさかのここだけ3D?と思わずにはいられないほどのリアルさ。銀さんと高杉の最期の会話が、この幻想的な夜桜の演出によりさらに泣けてしまうじゃありませんか。

銀時と高杉の回想シーンがとにかく泣ける…!

そして私たちの目頭を熱くさせるのは、美しい夕日や桜の演出だけではありません。

銀時と虚(高杉)の最終決戦中に映り込む回想シーンの演出も、ファンの涙を誘う場面の連続になっているのです。

幼少期の2人が寺子屋で過ごすひとときの回想は、もう言葉も出ず、ただただ胸を締め付けられます。

また感慨深い気持ちにさせられるのが、一瞬だけ映る2人の再会シーンです。ええ、あの平賀源外がカラクリで将軍暗殺を目論んだ際、久しぶりに銀時と高杉が再会したあのシーンです。

あの再会以来、本当に2人にはいろいろなことがありました。

刀を交え死闘を繰り返すこともあれば、寺子屋時代の思い出にふけるなんてときも。また同窓会の回(ギャグパート)では何かと高杉はヤクルト(ヤクルコ)の差し入れをしたがるという意外過ぎる暴露をされたこともありましたよね。

そんな2人のこれまでの歴史を思い出させる再会シーンも、ファンの目頭を熱くさせる見どころ満載の二度見ポイントになっているかと思います。

高杉ごと虚を斬る前に銀時が見せた何ともいえない表情

さらに!名場面連続の決闘シーンでファンの涙腺を崩壊させるのが、虚(高杉)にとどめを刺す直前の銀時の何とも言えないあの表情です!

虚を倒し、決着をつける瞬間。しかし虚を倒すということは体を乗っ取られた高杉ごと斬らなければいけないということ。

高杉も覚悟は決めている。銀時も腹をくくっている。それはわかっているものの、幼少期からの友であり、ライバルであり、同志である相手をそう簡単に斬れるわけがありません。

そこで銀時が最後に見せた何とも言えない表情ですよ。約5秒間、動くことなく切ない表情で虚(高杉)を見つめる銀時。そして覚悟を決め、高杉の体とともに虚にとどめをさします。

あの約5秒の間に銀時は一体頭でどんなことを考えていたのだろうか。彼のあの切なく苦しそうな表情を見返しながら、自分なりの考察を楽しんで再び涙するなんて二度見鑑賞も味があって良いかもしれませんね。

『銀魂 THE FINAL』の二度見ポイント2:とっつあんからマダオまで!ギャグ要員が最後に見せたかっこいい瞬間

完結編である今作では、約15年のアニメ歴史の間に登場したキャラクターがこれでもかというほど登場する豪華な内容になっています!

特に序盤のターミナル内で銀時、高杉、桂がピンチに陥った際、万事屋、新選組、御庭番衆、柳生家をはじめとする仲間が助太刀に登場するシーンは、ファンであれば思わずスタンディングオベーションを送りたくなる胸熱展開!

新選組の土方さんや沖田はもちろん、さっちゃん、柳生九兵衛、今井信女、月詠などの戦力が強すぎる!かっこよすぎるよ、あんたたち!と叫ばずにはいられない戦闘シーンの連続でした。

しかしご存じでしたでしょうか?実は完結編である今作では、普段はギャグ要員でしかないあの人たちも実はめちゃくちゃかっこよく戦っていたのです。

九死に一生を救う松平のとっつあん最大の見せ場

ターミナルに侵入した銀時、高杉、桂が前後を大量の敵に阻まれピンチに陥った序盤。

もはやこれまでかと思った次の瞬間、ぶっとんできた砲撃により敵の集団が一斉に全滅!こんなことができるのは銀魂界で1人しかいねえ!と誰もが感じたでしょう。

そうです。とっつあんこと警察庁長官・松平片栗虎のおでましです!

キャバクラでの豪遊が生きがい!しかし愛妻家!そして溺愛する娘の彼氏がチャラ男だとわかった瞬間、狙撃での暗殺を試みるぶっとんだ親父として有名なあの松平のとっつあんが助けに来てくれたのです!

序盤から「とっつあああ~~~ん!!!」と叫びたくなるほどのかっこよさ。

漫画原作、アニメ、劇場版を合わせてもここまで松平のとっつあんが頼もしく見えたことは、もしかするとこれが最初で最後かもしれません。

マダオがマダオでない! 登場シーンがかっこよすぎる!

そして銀魂界1の「まるでダメなおっさん(通称・マダオ)」といえば、元・エリート官僚であり現在はニート街道まっしぐらの長谷川さん!

万事屋と手を組んだことにより、エリート官僚という地位を失い、その後もコンビニ店長、タクシー運転手、映画館スタッフと新たな職を転々とするものの、毎度のことながら万事屋に妨害され結局無職に戻るという悲惨な人生を歩むマダオ!

そして悲惨すぎる人生であるにもかかわらず、なぜか誰からも同情されない!それがマダオという生き物であり、彼の運命なのです。

しかし今作では何とこのマダオもめちゃくちゃすごい見せどころをつくってくれましたよ!

万事屋がピンチに陥った際、ターミナル内にタクシーで現れ敵ごと引き跳ねるマダオ!そして一言。

「お急ぎですか?ラスボスまでならお安くしておきますよ」

かっこよすぎるよ、マダオ!!!この絶妙のタイミングで登場する空気の読みぶりから働きぶりまでを転職活動で活かせよ!とツッコミたくなるほど、珍しくマダオがかっこよく見える貴重なシーン。二度見ではどうぞお見逃しなく。

近藤さんやじいの見せ場も充実の今作!

そのほかにも今作には「いや今日はいつにも増して強すぎるでしょ!」と頼りがいある姿をここぞとばかりに発揮する新選組局長の近藤さんや、マダオが運転するタクシーから敵をマシンガンで一掃するハタ皇子の側近じいなど、

「完結編だからってみんな気合い入れすぎでしょう!!!」

と叫びたくなるほど、普段ギャグ要因でしかないキャラクターのかっこいいシーンがこれでもかというほど登場します。

普段のアニメではなかなか目にする機会のないキャラたちの意外な姿も、二度見鑑賞では注目したいポイントですよ。

まあラストシーンでは全員元のギャグ要員として、立派にダメぶりを最後まで発揮しているのですけどね。

『銀魂 THE FINAL』の二度見ポイント3:みんな大好き!ジャスタウェイも登場しているよ!

みなさんご存じの通り、銀魂三大マスコットキャラクターといえば、定春、エリザベス、そしてジャスタウェイの3強です!(筆者個人の意見です)

今作でも定春はとにかく癒しだった…!エリザベスも不気味な登場シーンが多かったものの、安定の癒し枠だった…!

そして完結編となれば、もちろんジャスタウェイもしっかり登場しています。ストーリーに1mmも関係ないけど、ジャスタウェイなしにして銀魂の最後を締めくくれるわけなどありません。

まさかの「隠れジャスタウェイ」としての出演

では、今回どの場面にジャスタウェイが登場したかというと、まさかの「隠れジャスタウェイ」としての出演。

実は今作では、作中のいたるところにこっそりジャスタウェイが映り込むという、まさに二度見鑑賞する際の楽しみとしてはぴったりの演出がほどこされていたのです。

アニメ公式アカウントでもしっかり告知されていました。何ならアニメ公式アカウントのテンションが1番高い気がします。さすが銀魂のスタッフ陣。銀魂愛がすごい。

ジャスタウェイは全部で8体!

で、結局どこにジャスタウェイが隠れていたのかよという話ですが、アニメ公式アカウントの投稿を見てみると…

何と8体ものジャスタウェイが作中に紛れこんでいたという衝撃事実!

ちなみに3度ほど見返している筆者ですが、今のところまだ6体しか見つけられていません。

いや残りの2体どこにいるんだよ、ジャスタウェェェェェイ!!!

ジャスタウェイを探すためだけの二度見も楽しいぞ!

ちなみに正解の一部はアニメ公式アカウントにて発表がされているので、ネタバレを気にしないという方はぜひ「#ジャスタウェイを探せ」のハッシュタグで検索をかけてみてください。

意地でも自力で8体見つけきりたいという銀魂愛が深い人は、ぜひとも今作を何度も見返し、ジャスタウェイ探しをしながら銀魂の世界観を何度も楽しんでみてはいかがでしょうか。

銀魂の集大成でもある『銀魂 THE FINAL』は永久に不滅です!

アニメ大国とも呼ばれる日本には、すばらしい作品が数えきれないほど存在します。銀魂も間違いなくそのひとつです。

『銀魂 THE FINAL』は長年愛され続けてきた作品の集大成でもある完結編!何度見返しても笑って涙できる作品なので、ぜひ二度見、三度見と繰り返しの鑑賞を楽しんではいかがでしょうか。

あと散々完結編!これで本当の本当に最後!と言われた今作ですが…

2023年に『3年Z組銀八先生』のアニメ化が決定しましたよね。銀魂本編ではないものの、さすがに言わせてください。

「いや、結局終わる終わる詐欺じゃねえかよ!」

(嘘です、めちゃくちゃ嬉しいです!楽しみすぎます!もうここまできたら永遠に詐欺を続けてください!!!)

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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。