動画マーケティング

触れられる動画「インタラクティブ動画」のメリットと活用方法・事例5つ

こんにちは、シングメディア編集部です。

インタラクティブ動画とはどんなものなんだろう、インタラクティブ動画を導入するメリットにはどんなものがあるんだろう・・・。

そんな「インタラクティブ動画について知りたいあなた」は必見です。

インタラクティブ動画は従来の動画とは異なり、ユーザーが操作できる動画ということで、さまざまなメリットや可能性を抱えています。そのためマーケティング活用を検討する企業も増えており、注目度の高い動画と言えるのです。

そこで今回は、「インタラクティブ動画のメリットと活用方法・事例」をご紹介します。

触れられる動画「インタラクティブ動画」とは

インタラクティブ動画とはなにか

インタラクティブ動画の「インタラクティブ」という言葉には、「双方向」「相互作用」「対話」という意味があります。

つまりインタラクティブ動画とは、動画の中にクリックやタップなどユーザーがアクションを起こすことができる何らかの仕掛けを設置してある動画のこと

通常の動画は一方通行で、視聴者はただ受動的に動画を視聴するだけという状態でした。

しかしインタラクティブ動画は、動画をクリックしたりタップしたりしてアクションを起こすことにより、ユーザーが自発的に動画コンテンツへ参加することを促す形式になっているのです。

わかりやすいところで言うと、テレビゲームをイメージしてもらうといいでしょう。

ゲームの中で、「戦う」か「逃げる」かを選択するシーンや、敵への攻撃方法を選ぶシーンなどがありますよね。視聴者はそういったアクションの選択を動画の中でできるということです。

たとえばインタラクティブ動画では、動画に仕掛けられたリンクにユーザーが興味を持てば、そのリンクをクリックすることで外部サイトへ遷移することができたり、動画で紹介されている商品をタップするとポップアップで詳細情報が表示されたり、地図アプリが起動されたりといったことが可能になります。

そんな双方向のやり取りができるインタラクティブ動画を活用することにより、動画の視聴完了率や視聴時間、接触回数を増やすことができるのです。

インタラクティブ動画のメリット6つ

インタラクティブ動画のメリット

企業がインタラクティブ動画を導入することによって、次のようなメリットを得ることができます。

  1. 強い印象を与えることができる
  2. PR効果が高くなる
  3. エンゲージメントが高くなる
  4. 動画を最後まで見てもらいやすくなる
  5. 動画の効果測定・改善に役立つ
  6. 独自性の高い動画が制作できる

一つひとつ、詳しく見ていきましょう。

1. 強い印象を与えることができる

インタラクティブ動画は、従来の動画にはない「自分が動画を操作している感覚」をユーザーに持ってもらうことができます。

そのため一方向性の動画では興味を示さなかったユーザーにも、「おもしろそう」と興味を持って視聴してもらうことが可能になります。

興味を持って能動的に動画コンテンツを視聴してもらうことにより、動画の内容も記憶としてインプットされやすくなり、結果的に強い印象を与えることができるのです。

2. PR効果が高くなる

インタラクティブ動画にはさまざまな仕掛けが組み込まれており、ユーザーに驚きや感動、おもしろさといった体験を与えることができます。

ユーザーが動画の内容に驚いたり興味を持ったりしてくれた場合、SNSなどでシェアされ、拡散されればより多くの人に情報を伝えることが可能です。

3. エンゲージメントが高くなる

インタラクティブ動画を視聴するユーザーは、自分で選んだ操作の先にどんな内容が展開されているのかに興味を持って視聴し続けるため、視聴時間が長くなります。

視聴時間が長くなれば、それだけ動画から多くの情報を得ることになりますから、企業や商品、サービスへの理解が自然に深まって購買意欲が向上するなど、目的に対するエンゲージメントが高くなる効果にも期待ができるのです。

4. 動画を最後まで見てもらいやすくなる

インタラクティブ動画はユーザーが自ら動画コンテンツに参加して視聴するものなので、飽きられることなく最後まで視聴される確率が高くなっています。

選択する項目によってストーリー展開を変えるなど動画の中でユーザーを楽しませる仕掛けを作ることで、最後まで楽しんで視聴してもらうことが可能です。

5. 動画の効果測定・改善に役立つ

インタラクティブ動画は、動画内でユーザーがクリックした箇所や回数、離脱された場所などを解析して、データ化することも可能です。

そのデータから「動画内でコンバージョンにつながりやすかった経路はどこか」「どこで離脱されてしまったか」「どういった操作が多くされたのか」などユーザーの行動パターンを可視化することが可能になり、動画の効果測定に役立ちます。

同時に問題点を見つけることも可能になるため、動画の改善にも役立つというメリットがあります。

6. 独自性の高い動画が制作できる

企業がプロモーション用に動画を制作する場合、従来の動画に比べてインタラクティブ動画は表現や演出方法の幅が広がり、独自性の高い動画を制作することが可能になります。

一方向性の動画ではなく、視聴者に参加してもらう仕掛けを組み込んだインタラクティブ動画であれば、競合他社とは異なる独自の世界観を伝えることも可能です。

インタラクティブ動画を利用するときの注意点

インタラクティブ動画を利用するときの注意点

インタラクティブ動画にはメリットも多いですが、制作にあたっては専門知識が必要だという点に注意が必要です。

動画内でアクションを起こす仕掛けをしなければならないため、通常の動画を制作するよりも専門的な知識やスキルが必要になります

そのため自社で制作が難しい場合は、制作会社へ依頼することもおすすめです。ただし制作会社を選ぶ際は、インタラクティブ動画に対応できるかどうかを見極めるようにしましょう。

またインタラクティブ動画はユーザーに時間がないときは見られにくいというのも注意したいポイントです。

再生時間が比較的長いため、時間があるとき以外はなかなか最後まで見てもらえない可能性があります。夜や休日など、ユーザーが視聴しやすい時間に配信するのがおすすめです。

さらに参考になる活用事例が少ないというのも注意したいポイント。そのため手探りで制作や活用をおこなっていかなければならないことが多くなっています。

インタラクティブ動画の作り方

インタラクティブ動画の作り方

インタラクティブ動画を作る流れについて、順番を追って解説していきます。

1. 目的とターゲットを明確にする

まずはインタラクティブ動画をなんのために作るのかという目的と、誰に見てほしいのかというターゲットを明確にしましょう。

目的とターゲットを明確にすることで動画の内容や長さなども決まってきますし、訴求力の高い動画になり、効果を得やすくなります。

2. 全体のシナリオを作成する

目的とターゲットが決まったら、全体のシナリオを作りましょう。動画の長さやセリフ、撮影アングルなども含めて伝えたい情報を整理し、どのような順番で伝えればいいのか構成を決めていきます。

視聴者にどのような体験をさせたいのか、そのためにはどのようなインタラクティブ機能が必要なのかも考えることが大切です。

またインタラクティブ動画は視聴者の選択によってストーリーが変化するため、選択肢に合わせて複数のストーリーを用意する必要があります。

3. 撮影する

全体のシナリオが作成できたら、それを元にして撮影をおこないます。

視聴者の選択によってストーリーが変わる場合は、それぞれの選択肢に合わせたカットを撮影します。

またポップアップ機能を使うシーンでは、視聴者がクリックする時間を考慮し、被写体があまり動かないよう撮影することも必要です。

4. 編集(インタラクティブ化)する

撮影後は動画の編集と合わせて、専用のツールを使いながらインタラクティブ機能の実装をおこないます。音声や音楽、テロップなども入れていきましょう。

視聴者が操作しやすいよう、ボタンやテキストの大きさに考慮したり、リンク切れがないか確認したりすることも大切です。

5. 効果測定や分析を通して改善する

動画を制作したら終わりではなく、視聴者により良い体験をしてもらえるように効果測定や分析をおこない、改善していくことが大切です。

視聴データに基づいて、目的を達成できるよう改善していきましょう。

インタラクティブ動画制作のポイント

インタラクティブ動画制作のポイント

インタラクティブ動画を制作する際には、複数のストーリーを用意するというのがポイントです。

通常の動画はストーリーを一つ用意しておけば完結しますが、インタラクティブ動画の場合は、ユーザーがクリックというアクションを起こした後のストーリーまで用意しておく必要があります。

またターゲットを明確にし、最終的なゴールを設定することも大事なポイントです。

年齢や性別だけでなく、住んでいる地域や価値観、ライフスタイルなども詳細に設定しましょう。

ターゲットを絞って明確にし、ゴールをしっかり設定することで、より印象的で訴求力の高い動画になります。

インタラクティブ動画を制作する際は、動画内のアクションをなるべくシンプルにすることもポイントです。

どこをクリックすればいいのかわからない、仕掛けが多すぎるといったことになると、ユーザーは視聴するのを面倒だと感じてしまい、離脱されてしまいます。

仕掛けを多く設置したり複雑にしたりしないよう注意し、ユーザー目線でアクションはシンプルでわかりやすいものにしましょう。

インタラクティブ動画の活用方法と事例5つ

インタラクティブ動画の活用方法

「これからインタラクティブ動画をマーケティングに活用したい」と考えている企業の担当者様の参考になるよう、インタラクティブ動画にはどのような活用方法があるのか、事例とともにご紹介します。

動画コマース

インタラクティブ動画の活用法として最もポピュラーなのが、動画コマース。ユーザーを商品購入サイトへ誘導することが目的です。

たとえば動画内でユーザーが気になる商品をタップするとポップアップで商品説明が表示されるようにして、「詳しくはこちら」「購入はこちら」とECサイトなどへ誘導する仕掛けをします。

事例としては、下記ヘアアイロンメーカー『アゲツヤ』の動画コマースが挙げられます。

http://agetuya.com/

動画のテーマは「星の数だけ可愛くなれる」。ヘアアイロンを通した女性同士のコミュニケーションをいくつかのストーリーシーンで描いています。

動画の中で登場するヘアアイロンにハートマークのタグをつけ、ユーザーがそれをタップすると商品画像と商品名、商品説明が表示され、「詳細はこちら」と商品購入サイトへ誘導する仕組みです。

動画の最後には商品一覧の画像を配置し、商品それぞれにハートマークのタグを設置。そこからもユーザーを商品購入サイトへ誘導できる仕掛けがしてあります。

採用動画

インタラクティブ動画は採用動画にも活用できます。

テキストや写真だけでは企業の雰囲気や社員の熱量、社長の思いなどが伝わりにくいものですが、動画であればそういったものも伝わりやすくなります。

採用動画を企業のHP上に載せておけば、就活生はそこから十分な情報を得ることができ、OB・OG訪問や会社説明会などへ赴く手間やコストも省けるというメリットがあります。企業側としても、説明会などを頻繁に開催する手間やコストが省けるでしょう。

さらに採用動画をインタラクティブ動画にすることで、より企業の個性を出しやすくなり、就活生にも興味を持って見てもらうことができます。

事例としては下記の『株式会社エムフロ』の採用動画が挙げられます。

https://recruit.mfro.net/

こちらは就活生に企業理解を深めてもらうことを目的として作られた採用動画です。「新米エンジニアの1日」がテーマとなっており、新米エンジニアの1日の業務の流れを時間軸で紹介しています。

ゲームのようなストーリー性のある構成で、新米エンジニアの仕事中にトラブルが発生するところで選択肢が登場。選択肢によってその後のストーリーが3つに分岐するという形式になっています。

またオープニングでは先輩社員、副社長、社長の3人のインタビューも、「Interview」というタグをクリックすることで視聴できるようになっています。

トラブル対応の仕方でストーリーが分岐するという点はユニークで、就活生は楽しみながら企業理解を深めていくことができる動画です。

動画アフィリエイト

インタラクティブ動画は動画アフィリエイトとしても活用可能です。

動画はテキスト+静止画に比べてより多くの情報をわかりやすく伝えることができますから、ユーザーの商品・サービスへの理解促進にも多いに役立ちます。

さらにインタラクティブ動画は動画内でユーザーのアクションを促すことができますから、動画だけでコンバージョン獲得まで完結することが可能です。

従来のアフィリエイトというと、テキストと画像ページで詳細を説明してから問い合わせフォームへ誘導するという形式でしたが、それをすべてインタラクティブ化した動画で行うことにより、コンバージョン獲得という目的をしっかり達成できるようになります。

フォーム動画

「動画上でフォーム回答率を向上させたい」という目的を達成するためにも、フォーム動画としてインタラクティブ動画を活用することが有効です。

一般的には、ユーザーに問い合わせやアンケート回答などを行ってもらう場合、「お問い合わせはこちら」「アンケート回答はこちら」などというリンクを設置して外部ページへ誘導し、そこからフォームを表示して必要事項を入力してもらい、送信という流れになります。

それだとユーザーは現在見ているページから他のページへ遷移するなどいくつかのステップを踏むことになり、手間だと感じてなかなか回答してもらえません。

そこにインタラクティブ動画を活用すると、動画上でフォームを表示させることができ、そのままユーザーに回答してもらうことが可能となるのです。これならユーザーの手間も省け、回答率が上がります。

問い合わせやアンケート、採用動画のエントリー、キャンペーン申し込みなどさまざまな利用用途が考えられるでしょう。

事例としては、下記のヘアアイロンメーカー『アゲツヤ』のフォーム動画が挙げられます。

https://blog.mil.movie/howto/1577.html

こちらはプレゼントキャンペーンにインタラクティブ動画を活用した例。

女性がヘアアイロンを利用しているシーンが流れ、動画を視聴し終わると動画の終了画面にキャンペーンの応募フォームが表示されるという仕組みです。

動画を視聴して商品に興味を持ったユーザーが、その流れでキャンペーンに応募できるようになっています。

レクチャー動画

インタラクティブ動画は、レクチャー動画としての活用にもおすすめです。

講義形式の動画やストーリー性のある動画で、ユーザーに参加してもらいながら物事についての理解を深めてもらうことができます。

たとえばある物事について説明した後に問題を出し、いくつかの選択肢から回答を選んでもらうという形式にすると、ユーザーは楽しみながら理解を深めていくことが可能です。

事例としては、下記の『高橋矯正歯科』のレクチャー動画が挙げられます。

https://www.takahashi-ortho.com/

受付での待ち時間を利用して、患者さんに治療についての理解を深めてもらい、治療への意思決定の準備をしてもらうため、インタラクティブ化したレクチャー動画を活用。

患者さんが気になる点についてタップし、詳しい解説を視聴できるような仕組みになっています。

インタラクティブ動画により、患者さんにこれから受けようとしている矯正治療について能動的に理解してもらうことが可能です。

まとめ

「インタラクティブ動画について知りたい」という方のために、インタラクティブ動画のメリットと活用方法・事例をご紹介してきましたが、いかがでしたか?

インタラクティブ動画はまだ事例が少ないものですが、視聴者と双方向で情報を伝達することができ、認知やエンゲージメントの向上に高い効果を発揮します。

マーケティングに動画の活用を考えている方や、ワンステップ上の動画活用を考えている方は、この機会にインタラクティブ動画を導入してみてはいかがでしょうか。


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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。