動画マーケティング

ライブコマースサービス・アプリ9選! 市場動向や事例、 優れた点は?

こんにちは、シングメディア編集部です。

ライブコマースとは一体どのようなものだろう、ライブコマースのメリットや課題にはどのようなものがあるのだろうか・・・。

そんな「ライブコマースについて知りたいあなた」は必見です。

日本では2017年頃から本格的にサービスが立ち上がっていったライブコマース。商品の売上増加につながる新しいeコマース・サービスの形として今、注目を集めています。

そこで今回は、「ライブコマースサービス・アプリと市場動向や事例、 優れた点」をご紹介します。

EC×ライブ動画! 「ライブコマース」とは?

ライブコマースとは

次世代のECとも言われるライブコマースは、ライブ配信の動画を活用したeコマース・サービスのことで、ライブ動画を見ながら商品を購入することができる、テレビショッピングのインターネット配信版といったところ。

視聴者はさまざまな商品を紹介するライブ動画(生放送の動画配信)を見ながら、リアルタイムで販売者・出品者に対して質問をしたりコメントをしたりしながら買い物をすることができます。

テレビショッピングは販売者が一方的に商品を紹介するだけですが、ライブコマースは販売者と視聴者が双方向のコミュニケーションをとりながら商品の売買を行えるのが特徴。

視聴者はその場で疑問点などを販売者に対して質問し、回答を得ることができるため、商品について深く理解することができます。

そのため消費者の購買意欲を高めることができ、売り上げ増加につなげられる可能性が高い販売手法となっています。

ライブコマースの市場動向は?

ライブコマースの市場動向

日本では2017年頃からサービスが本格化してきたライブコマースですが、現在の市場動向はどのようになっているのでしょうか?

これからライブコマースを導入したいと考えているWeb担当者の方へ、ライブコマースの市場動向についてご紹介します。

ライブコマースの利用状況

ネットリサーチを行う株式会社マクロミルが、2018年に15歳~49歳の男女2万人を対象に行った「ライブコマースサービスの利用状況」調査の結果を踏まえて、ライブコマースの認知率と利用状況を見ていきましょう。

まずライブコマースの認知率ですが、ライブコマースサービスについて「知っている」と回答した割合は全体の30%ということです。

なおこの認知率は年代によって、以下の通り大きく異なっています。

【ライブコマースサービスの認知率】
・10代……40%
・20代……37%
・30代……30%
・40代……22%

若い世代ほどライブコマースサービスについての認知率が高いことがわかります。これは若い世代ほど動画視聴の習慣が浸透していることとも関係しているでしょう。

またライブコマースサービスの認知者である5,941名に対して、ライブコマースの視聴経験と購入経験について質問した結果、「視聴経験がある」と答えた人は41%、「視聴して商品を購入したことがある」と答えた人は14%だったということです。

そしてこれを男女別に見ると、男性の視聴経験者は49%、うち購入経験者は20%、女性の視聴経験者は32%、うち購入経験者は7%という結果になったと言います。

男性のほうがライブコマースサービスを利用している人が多いという傾向がわかります。

ライブコマースサービスはファッション分野での活用が目立っているため、男性のほうが積極的にライブコマースを利用しているという結果は、少し意外な気がしますね。

参考:ライブコマースの利用状況を大調査!ライブ配信の視聴も商品の購入も男性が積極的

ライブコマースの課題

海外では成功例の多いライブコマースですが、日本では注目度が高いもののいまいち定着していない様子が見られるのも事実です。

実際、サービスを開始してから1年あまりで終了してしまったライブコマースサービスもあります。

その背景には、ライブコマースが抱える次のような課題があるのです。

まずライブコマースは多くの視聴者を集めることが必須となるため、ファンの多いインフルエンサーを採用する例が多くなっています。

しかしどれほど多くのファンがライブ配信を視聴してくれたとしても、それが必ずしも顧客になってくれるとは限らないのです。

みんながみんな、「大好きなあの人が紹介している商品だから無条件で買う!」というわけではないのですね。

商品を売るためには、商品を紹介している人の熱量や商品に対する愛着感、必要な情報を伝える力が問われます。

配信者が紹介する商品に対して本当に愛着を持っていることと、リアルタイムで視聴者から来る質問に的確に答えられること、商品の魅力や視聴者が知りたい情報をきちんと汲み取って伝えられることが求められるのです。

そのため配信者にこれらの力が備わっていなければ、どれだけファンである視聴者がいようと商品は売れません。

視聴者が配信者に対して、「商品の良さを随分アピールしているけど、商品への思い入れが感じられない」と思えば、購入には至らないということです。これはファンであればあるほど、配信者の本心がわかってしまうということもあります。

結果、商品が売れる人と売れない人に二分化されてしまうという現象が起こっているのです。

ライブコマースで商品を売るためには、商品の魅力とそれを伝える人の力・魅力が必要となるのですが、十分な力を持った配信者がまだまだ少ないという課題を解決しなければ、日本のライブコマース市場が今以上に拡大していくことは難しいかもしれません。

終了したライブコマースサービス・アプリ

ライブコマースサービスを立ち上げる企業が多く、「ライブコマース元年」とも呼ばれた2017年。あれから2019年7月現在に至るまでに複数のライブコマースサービスが誕生しました。

しかしこの短い期間で早々に終了してしまったサービスもあります。終了したライブコマースサービスは以下の4つです。

  • メルカリチャンネル
  • CHIPS
  • Laffy
  • PinQul

それぞれの特徴を簡単にご紹介します。

メルカリチャンネル

2017年7月31日に配信が開始された「メルカリチャンネル」は、テレビ番組でも紹介されるほど知名度が高く、利用者数も多かったライブコマースサービス。

サービス形態はアプリ(ECモール型)で、20~40代の女性ユーザーが多く、販売されていた商品はアパレル、食品、子ども用品など。

配信者はタレントや一部の一般ユーザー、法人企業となっており、フリマアプリであるメルカリならではの親しみやすさや配信コンテンツの多様性が人気でした。

運営会社である株式会社メルカリによると、サービス終了の理由は「グループ全体で経営資源を集中するため」とのことです。

CHIPS

DMMグループであるピックアップ株式会社が運営していたライブコマースサービス「CHIPS」は、2017年10月に配信を開始。

サービス形態はアプリ(ECモール型)で、ユーザー属性は女性。配信者は一般ユーザーとなっていました。

扱っている商品はファッション、コスメといったもので、「女の子のためのLIVE配信アプリ」をうたっており、女性ユーザー同士のコミュニケーションに特化したサービスであることが特徴でした。

Laffy

DeNAが運営する「Laffy」は、2017年4月7日に配信を開始したライブコマースサービスの先駆け的存在。

サービス形態はアプリ(ECモール型)で、女性ユーザー向け。配信者は誰でも投稿可能となっていました。

「作りながら売ろう」がコンセプトで、販売されている商品はハンドメイドに特化。クリエイターのためのライブマーケットという特色がありました。

運営会社であるDeNAによると、サービス終了の理由は「継続的な運用が困難であるため」とのことです。

PinQul

「PinQul」は株式会社Flattが運営するライブコマースサービスで、2017年10月5日に配信が開始されました。

サービス形態はアプリ(キュレーション型)で、その後アプリに加えてWeb版も運用。ユーザーは10~20代の女性が多く、配信者はマイクロインフルエンサー。

販売商品はファッションアイテム、インフルエンサーの私物となっていました。

創業者である代表取締役社長の井手康貴さんはサービス終了の理由について自身のブログで、「目指していた形から変わってしまっていたため」と説明しています。

ライブコマースの最先端は中国?

ライブコマースは主に中国、台湾・タイといった中華圏にて盛り上がりを見せていますが、中でもライブコマースの最先端とも言えるのが中国。

デロイト トーマツが発表したところによると、2018年の中国におけるライブコマース市場は44憶ドルで、前年比の32%増になったとのこと。ライブコマースの視聴者は4億5,600万人と推定されるそうです。

参考:Deloitte.|Live thrives in an online world(PDF)

また中国ではライブコマースにより年間で50億円を売り上げた配信者もいると言います。

このように中国でのライブコマース市場は世界最大となっており、社会現象となっているほどです。

ライブコマースの特徴・優れた点は?

ライブコマースの特徴・優れた点

ライブコマースをうまく活用するにはその特徴や利点を知ることが大切です。

そこでライブコマースの特徴・優れた点について、以下の6つをご紹介していきます。

  1. 生配信ならではの臨場感を楽しめる
  2. ECが持つ不安を解消できる
  3. 配信者とコミュニケーションをとることで購買体験が向上する
  4. 視聴者のニーズに応じたアプローチができる
  5. ライブ動画を視聴してから購入までがスムーズに完了する
  6. さまざまな商品ジャンルで活用できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 生配信ならではの臨場感を楽しめる

ライブコマースは生放送の動画配信であるため臨場感があり、何が起こるかわからないワクワク感をユーザーに与えています。

通常のECサイトではこうした臨場感は味わえないため、まさにライブ動画ならではの魅力と言えるでしょう。

2. ECが持つ不安を解消できる

通常のECサイトでは商品の説明が文章と写真だけとなっており、ユーザーにとっては疑問点が多いものと言えます。

たとえば洋服であれば、着心地やサイズ感などは実際に手に取って見なければわかりません。

しかしライブ動画では配信者が実際に着用した様子を見せながら、着心地やサイズ感など文章や写真だけではわからないことを紹介してくれます。

そのため「購入してみて合わなかったらどうしよう」「見た目はいいけど着心地がイマイチだったら嫌だな」「実際の生地がペラペラで安っぽかったらどうしよう」などのユーザーの不安が解消されるのです。

3. 配信者とコミュニケーションをとることで購買体験が向上する

ライブコマースは配信者と視聴者であるユーザーの双方向のコミュニケーションが可能です。

ユーザーは都度、気になることや心配なことを配信者に質問することができますから、商品についての理解を深めた上で購入に至ることができます。

自分の不安な点や疑問点を解消し、納得した上で商品を購入できるため、購買体験が向上するのです。

また配信者はインフルエンサーと呼ばれる多くのファンを持つ有名人。自分の好きなインフルエンサーとリアルタイムでコミュニケーションをとりながら商品を購入できるという点でも、購買体験が向上すると言えるでしょう。

4. 視聴者のニーズに応じたアプローチができる

通常のECサイトでは一度商品紹介ページを作成してしまったら、そのページをすべてのユーザーに見てもらうことになります。

そうなるとそのページに書かれた情報だけでは満足できないユーザーや、もっと違った角度から商品を見たいユーザーなどが出てきても、それぞれに個別の対応をすることができません。

しかしライブコマースはその瞬間、瞬間におけるユーザーの反応を見ながら配信ができるため、そのときの視聴者のニーズに応じたアプローチが可能となるのです。

5. ライブ動画を視聴してから購入までがスムーズに完了する

ライブコマースは、動画の視聴から購入までを1つの導線で完了させることが可能です。

動画配信を見ていて「これが欲しい!」と思ったらすぐにそのまま購入することができるという手軽さは、ユーザーにとって魅力的と言えるでしょう。

6. さまざまな商品ジャンルで活用できる

ライブコマースはファッションや美容といったジャンルと相性が良いですが、それ以外にも食品や雑貨、電化製品などさまざまなジャンルにおいて活用ができます。

またBtoC、CtoCだけでなく、オンライン即売会などを行うBtoBでの活用も可能です。

幅広いジャンルで活用できるライブコマースには、まだまだたくさんの可能性が広がっていると言えます。

ライブコマースを始める前に整えておきたい準備は?

ライブコマースを始める前に整えておきたい準備

ライブコマースを成功させるためには、しっかりと事前に準備を整えておくことが大切です。どのような準備をしておくべきなのか、一つひとつ紹介していきます。

通信環境・配信機材

ライブコマースは生配信のため、安定した通信環境を整えることが重要です。事前にテスト配信をおこなって、映像や音声に乱れがないか、途中で止まったり回線が落ちたりすることはないか、などを確認しておきましょう。

配信機材はスマートフォンかパソコン、専用のアプリやライブコマース用プラットフォーム、またはSNSがあれば簡単に始められます。

ただし画質をきれいに保ちたい、クオリティの高い動画を配信したいという場合には別途、撮影用のカメラや照明、マイクなどの専用機材を揃えるのがおすすめです。

配信者

ライブコマースの配信は、誰にでもできるというものではありません。商品の魅力をしっかり伝えることはもちろん、どんどん流れてくるコメントを読んで即時回答するなど、生配信ならではのトークスキルが求められます。

自社の社員が配信者となる場合には、人選が重要。カメラの前で会話するなどの練習を十分におこなう、商品についての知識をしっかり身につけるといった準備が必須になります。

社員が配信するのは難しい場合には、ライブコマースを専門におこなう配信者である「コマーサー」や、ライブ配信を専門におこなう「ライバー」、トークスキルが高く話題性のあるタレントやインフルエンサーに依頼するという方法もあります。

また商品に詳しい開発者やバイヤーなどを起用するのもおすすめです。

商品在庫・購入導線

商品は過剰在庫を避けるためにも、予想される視聴者数からどれくらいの在庫が必要なのかを逆算して確保しておくことが大切です。

コンバージョン率をアップさせるためには、ライブ配信からのスムーズな購入導線を整えておくことも大切。

たとえばライブコマースをSNSでおこなうのなら、配信を見た人を誘導するランディングページを作成しておくなどが必要になります。

集客施策

ライブコマースをおこなう際は、いきなり配信をするのではなく、配信前にSNSでライブ配信の予告を投稿しておく、メルマガやLINEなどで告知しておくなどの集客施策が必要です。

しかしSNSのフォロワーやメルマガ会員数がある程度確保されていないと、それらも無駄になってしまうため、普段からSNSのフォロワーやメルマガ会員の獲得施策に取り組んでおく必要があります。

台本・想定質問への回答

ライブコマースをスムーズにおこなうためには、あらかじめ台本を用意しておくことも大切です。配信者の言動によっては企業やブランドのイメージを損なう可能性もあるため、言葉遣いやコメントへの対応の仕方、態度などにも注意しましょう。

また視聴者からの想定される質問について回答を準備しておくことも大切です。

ライブコマースを成功させるポイントは?

ライブコマースを成功させるポイント

ライブコマースを成功させるには、いくつかのポイントをおさえておく必要があります。どのようなポイントを意識すればいいのか、詳しく見ていきましょう。

視聴者との円滑なコミュニケーションを図る

ライブコマースでは、視聴者とのコミュニケーションが重要です。配信者は視聴者からのコメントを一つひとつチェックし、質問には明確に応えるようにしましょう。

またファンを増やせるよう、視聴者との交流を積極的におこなうことも大切です。

コンテンツとしての面白さを重視する

ライブコマースは商品をPRして販売することが目的ではありますが、エンターテイメントとして視聴者を楽しませることも大切です。

視聴者を飽きさせず楽しく見てもらえるように、そしてリピーター・ファンの獲得のために、商品のPRだけでなくコンテンツとしての面白さを重視するようにしましょう。

ライブ配信のタイミングをターゲット層に合わせる

ライブ配信の間隔や配信時間については、自社商品のターゲット層に合わせることも大切です。

1か月に1度の配信では間隔が開きすぎてしまい、物足りなく思われるため、多くの企業が週に1度くらいの間隔で配信しています。

配信時間は長すぎても飽きられてしまいますし、短すぎると視聴者が集まらないまま終わってしまう可能性もあります。そのため1~3時間程度がベストといえるでしょう。

限定感や特別感を演出する

視聴者を楽しませる工夫として、限定感や特別感を演出することも大切です。

たとえば先行販売をおこなったり、視聴者限定の割引クーポンを出したりといったことで限定感・特別感を演出でき、購入を促すことができます。

コメントやデータを分析する

視聴者から寄せられた質問内容を分析したり、販売データを分析したりすることも大切。

顧客のニーズを把握することによって、今後の配信に生かすこともできますし、商品開発やプロモーションなどにも生かしていくことができます。

事例が知りたい! ライブコマースサービス・アプリ9選

ライブコマースサービス・アプリ

では実際にどのようにライブコマースサービスが使われているのでしょうか?

ライブコマースサービス・アプリについての事例を9つ、ご紹介します。

1. SHOPROOM

SHOWROOM株式会社が運営する「SHOPROOM」は、アイドルやアーティストなどのライブ配信サービスを提供する「SHOWROOM(ショールーム)」内のライブコマース機能。

サービス形態はアプリ(ECモール型)ですが、単発の配信が多いです。

配信者はアイドルやタレント、モデルなどの有名人が中心で、自らプロデュースした商品や自分の写真集などを販売することもあり、話題を集めています。

ユーザー層は10代~30代の男性が多く、販売される商品はタレントグッズやアパレル商品が多くなっています。

2. LiveShop!

株式会社Candeeが運営する「LiveShop!」は、日本のライブコマースの先駆け的サービス。

サービス形態はアプリ(ECモール型とキュレーション型)で、販売されている商品はアパレルやコスメがメイン。

配信者はタレントやインフルエンサー、法人。ユーザー層は20代の女性がメインとなっています。

特徴はライブ動画のクオリティの高さ。自社の撮影スタジオで撮影を行っているのが強みです。

また商品を直接的に売るというより、ファッションコーディネートのコツやメイク術紹介、韓国情報紹介などといったノウハウ系の動画が多かったり、アイドルを活かしたライブコマースを行ったりと、企画力にも定評があります。

3. BASEライブ

BASE株式会社が運営する「BASEライブ」は、ショップやメーカーがライブ配信できるのが特徴のライブコマースサービス。

サービス形態はアプリ(ECモール型)で、配信者は法人や個人の商品販売者、タレント、インフルエンサーです。

インフルエンサーやタレントなどだけでなく、出店しているショップやメーカーが直接、商品の魅力を伝えることができるのが強み。

販売している商品は幅広く、アパレル商品、雑貨、食品、ハンドメイドグッズなどさまざまです。

ライブ動画を配信している時間は毎日10:00~21:59の間。1回の配信時間は60分間となっています。

4. Yahoo!ショッピング LIVE

ヤフー株式会社が運営する「Yahoo!ショッピング LIVE」は、Yahoo!ショッピング内に設けられたライブコマース機能。

サービス形態はアプリ(ECモール型)で、販売されている商品は多種多様。オールジャンルとなっています。

配信者はYahoo!ショッピングの出店者。インフルエンサーではなく法人出店者の配信に特化しているというのが特徴です。

ユーザー層は女性が多く、幅広い年代が利用しています。中高年層の利用が多いのも他のライブコマースサービスと異なる点と言えるでしょう。

配信時間は毎日12:00~23:30の間で、30分ごとの番組枠となっています。

5. ヤフオク!ライブ

ヤフー株式会社が運営する「ヤフオク!ライブ」は、オークションサイト「ヤフオク!」内のライブコマース機能。

サービス形態はアプリ(ECモール型、オークション)で、販売されている商品は幅広いジャンルの中古品。アパレル商品やハンドメイドグッズ、おもちゃ、カメラ、自動車、雑貨、ゴルフグッズなど多種多様です。

配信者はヤフオク!出品者なら法人でも個人でも誰でもOK。自分の販売したい商品を手軽にライブ配信できます。

ライブ配信時間は毎日8:00~25:00の間。通常のオークションで出品していてもなかなか売れない……というときにライブ配信を利用して、商品の魅力を自分の口からアピールするという使い方ができるのも特徴です。

6. 買えるAbemaTV社

株式会社サイバーエージェントが運営する「買えるAbemaTV社」は、AbemaTVの一番組として放送されているライブコマース。TVショッピングに一番近い構成となっているのが特徴です。

サービス形態はアプリ(キュレーション型)で、販売されている商品はコスメや食品、雑貨、電化製品など。

配信者はタレントや芸能人。ユーザー層は20代~40代の男性が多くなっています。

AbemaTVならではのユーザー数の多さを活かした集客力が強み。購買力のある視聴者層を取り込むことと、商品説明を楽しくきちんと行うことを戦略としています。

7. C CHANNEL

C Channel株式会社が運営する「C CHANNEL」は、女性向け縦動画メディアである「C CHANNEL」内のライブコマース機能。

サービス形態はアプリ(キュレーション型)で、販売されている商品はアパレル商品やメイクアイテム、タレントグッズです。

配信者はインフルエンサーやモデル、タレント。ユーザー層は20代~30代の女性が多くなっています。

人気ファッションブランドが自社商品を販売したり、韓国の人気ボーイズグループがグッズや写真集の販売を行ったりと話題性があるのも特徴です。

8. CHECK

株式会社エブリーとKDDI株式会社が共同で運営する「CHECK」は、“楽しいショッピング体験と豊かなライフスタイル”を提案するライブコマースサービス。

サービス形態はアプリ(キュレーション型)で、販売されている商品は日用品やファッションアイテム、コスメ、家電、便利グッズ、食品、雑貨など幅広いジャンルの商品が揃っています。

配信者はモデルやミュージシャン。ユーザー層は20代~50代の女性です。

24時間365日のライブ動画配信を実現するライブコマースプラットフォームへと展開していくこと、KDDIの運営するショッピングモール「Wowma!」との連携によりサービスを拡大していく予定ということを発表しています。

9. TAGsAPI

株式会社MOFFLYが運営する「TAGsAPI」は、自社ECにライブコマース機能を導入できるSaaS型のサービス。大規模な配信やHD配信も可能です。

配信者はブランドの販売員やイメージモデル、インフルエンサーなど。

既存ECサイトのHTMLに数行のコードを書き加えることにより、簡単にライブコマースを導入することができる仕組みとなっています。

しかも動画配信ノウハウのない企業には導入設計から撮影サポートまでも行っているため安心。配信レポートの活用により、ライブ配信の効果や改善点も可視化できるのが特徴です。

アパレルブランドとしておなじみの株式会社ナルミヤ・インターナショナルなど、大手企業の導入実績もあり。

配信コンテンツは店舗やショールームからなどさまざまです。

ライブコマースの活用事例を紹介!

ライブコマースの活用事例

ライブコマースをほかの企業がどのように活用しているのか、3社の活用事例を見ていきましょう。

ユニクロ

ファストファッションでおなじみの『ユニクロ』は、専用のプラットフォームである「UNIQLO LIVE STATION」からライブコマースを配信しています。

ファッションのプロであるスタイリストやモデルを配信者として起用し、視聴者の興味を引くことに成功。ライブ配信を見ながら気になる商品をそのまま購入できるようになっています。

・参考サイト:ユニクロ公式オンラインストア

三越伊勢丹

百貨店の『三越伊勢丹』は、2018年にライブコマースを導入。「三越伊勢丹ライブショッピング」という独自のライブコマースが人気を集めています。

お中元やお歳暮などの催事にあわせて、バイヤーやスタッフなどさまざまなゲストを交えて百貨店ならではの商品の魅力を配信しているのが特徴です。

・参考サイト:三越伊勢丹ライブショッピング

資生堂

化粧品メーカーの資生堂は、最初に中国でライブコマースをおこなって成功をおさめ、2020年から国内向けにもライブコマースを導入。

ビューティコンサルタントを配信者に起用し、商品の特徴や使い方を詳しく説明しています。視聴者からの質問に答えたり、オンラインカウンセリングをおこなったりして、視聴者との交流を大切にしています。

・参考サイト:SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE ライブ配信

まとめ

「ライブコマースについて知りたい」という方のために、ライブコマースサービス・アプリと市場動向や事例、 優れた点をご紹介してきましたが、いかがでしたか?

ライブコマース市場は日本ではまだまだ盛り上がり切っていないのが実情ですが、上手に活用すれば売上アップにつながる効果的な販売手法と言えます。

そのため各企業がライブ動画の配信ノウハウを蓄積していくことによって今後、どんどん伸びていくことが予想されます。

興味のあるWeb担当者は、次世代のECと呼ばれるライブコマースを研究し、いち早く取り入れてみてはいかがでしょうか?


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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。