こんにちは、シングメディア編集部です。
テレビCMを流すことでどんな効果が期待できるんだろう、テレビCMの効果測定はどうやってするんだろう・・・。
そんな「テレビCMのもたらす効果や効果測定方法について知りたいあなた」は必見です。
テレビCMを出稿するにはそれなりにお金がかかりますが、得られる効果も大きなもの。効果測定を行ってより効果的な出稿方法を探すことも可能です。
そこで今回は、「テレビCMの効果測定方法」をご紹介します。
三行まとめ
- テレビCMの効果は知名度・認知度・信頼度の向上
- テレビCMの効果測定方法は「GRP」と「GAP」の2つの指標がある
- テレビCMの料金・値段についても解説
テレビCMに期待できる効果とは?
ついテレビCMの曲やフレーズを口ずさんでしまう、店頭で商品を見た瞬間にテレビCMを思い浮かべる、などという経験がある人は少なくないでしょう。
それだけ私たちにとってテレビCMというのは身近な存在であり、印象に残りやすいものなのです。
そんなテレビCMについて、放映することでどんな効果が期待できるのか詳しく見ていきましょう。
1. 企業や商品・サービスの知名度が上がる
テレビCMを流すことによって、会社名や商品、サービスを多くの人に知ってもらうことができます。
NHK放送文化研究所の行った世論調査「テレビ・ラジオ視聴の現況」によると、個人の1日におけるテレビ視聴時間(週平均)は3時間31分とのことです。
テレビ・ラジオ視聴の現況〜2017年6月全国個人視聴率調査から〜
テレビ離れが進んでいると言われている現代ですが、それでも多くの人が1日数時間をテレビ視聴に費やしているということがわかります。
テレビを見ている人が多いということは、それだけテレビCMを見ている人も多いということです。
しかもテレビの強みは、子どもからお年寄りまで幅広い年齢の視聴者がいること。
一度に幅広い層に会社名や商品名、サービスを周知できるということは、知名度アップに大きな期待が持てるということなのです。
なお番組のスポンサーになると、「タイムCM」と呼ばれる種類のCMを流すことになります。
タイムCMは番組枠内で複数回にわたってCMを流すことができるため、より視聴者に覚えてもらいやすくなるのです。
また特定の番組を選べるため、ターゲット層をしぼって効率良くCMを流すことができますし、視聴率の高い番組を選んでよりたくさんの人にCMを見てもらうこともできます。
視聴率の高い番組のスポンサーになれば、短期間で知名度を上げることも可能です。
しかもドラマであれば3ヶ月、情報番組であれば6ヶ月というように、一定の期間にわたってCMを流すことができるので、視聴者の目に触れる機会も多くなります。
一方「スポットCM」という、時間帯や地域、契約期間を指定してCMを流す方法であれば、季節限定商品や期間の限られたイベントなどの周知を短期間で効果的に行うことが可能です。
このように、どれくらいの期間をかけてどんな層へアプローチしたいのかによってCMの種類を選べば、より効果的に知名度アップを狙えます。
2. 信頼を得ることができる
テレビCMを流すことによって、商品や企業の信頼度を高められるという効果にも期待ができます。
なぜならテレビCMを流している企業は視聴者にとって、
「テレビCMを流せる会社ということは有名な会社なんだろう」
「テレビCMが流せるくらい資金に余裕がある会社なのだろう」
「テレビCMで大々的に宣伝しているということは、それだけ商品に自信があるのだろう」
と思える対象になるからです。
逆に言えば、商品やサービスに自信がなければ公共の電波を使って宣伝なんかしないだろう、というのが視聴者心理というわけです。
そのためテレビCMは企業や商品ブランドの価値を高め、視聴者に安心感や信頼感を与える効果があると言うことができます。
3. 人の印象・記憶に残りやすくなる
テレビCMの特徴と言えば、時間が短くわかりやすいこと。そしてインパクトのあるものが多いこと。
多くのCMは15秒、長くても30秒程度です。その短い時間で顧客に商品やサービス、会社の魅力を伝えなければならないため、CMは必然的に端的でわかりやすいもの、インパクトの強いものになります。
CMのフレーズや音楽が耳から離れない、気付くと口ずさんでいる、CMの映像が頭から離れない・・・などの経験がある人が多いのはそのためです。
また繰り返し放映されることも加わり、より人の記憶・印象に残りやすくなります。
記憶・印象に残れば、店頭などで実際に商品を見かけたときに「あ、これはあのCMの商品だ」と手に取ってもらいやすくもなるでしょう。
指標はGRPとGAP! テレビCMの効果測定方法
Web広告であればインプレッション数やクリック数などで広告の効果を比較的容易に測定することが可能ですが、テレビCMの場合はそうはいきません。
テレビCMは視聴者が家でテレビをつけていたとしても実際にそのCMを見ているかどうかまではわかりませんから、Web広告に比べて効果を測定しにくいのです。
そのためテレビCMの効果測定は難しいという側面はあるものの、効果を検証する方法はあります。
確実とは言い切れませんが、テレビCMの効果測定方法には伝統的な方法が2種類あり、それが「GRP」と「GAP」と呼ばれる指標を使った効果測定方法です。
ではこの「GRP」と「GAP」が、それぞれどのような効果測定方法なのかを詳しく見ていきましょう。
テレビCMの効果測定方法「GRP」とは?
GRP(Gross Rating Point)とは、テレビ番組の平均視聴率にCM放送枠内で流したCM本数を乗じた数値のことです。
たとえば番組の平均視聴率が10%で、その番組放送中に3本のCMを出稿した場合のGRPは、10×3=30GRPとなります。
このGRPの数値が高ければ高いほどCMが多くの世帯で見られていると判断されるのです。
しかしGRPはCM放映中にテレビ(特定のチャンネル)をつけていたかどうかを測定することはできても、実際にそのCMを人が見ていたかどうかまでは判断できません。
テレビをつけていても他の部屋へ行っていたり、スマホを見ていたりして肝心のCMを見ていないという可能性もあるためです。
またCMを実際に見ていたとしても、CMのターゲット層となる人が見ているかどうかもわかりません。
テレビCMの露出量を計測するという意味では有効なGRPですが、こうした事情によってテレビCMの効果を正確には計測しきれないという問題点もあります。
この問題点を補ってテレビCMの効果測定を行う方法として出てきたのが、次に説明する「GAP」という効果測定方法です。
テレビCMの効果測定「GAP」とは?
GAP(Gross Attention Point)とは、株式会社デジタルインテリジェンスが提唱するテレビCMの効果検証方法です。視聴者のCMに対する注目度を計測します。
GAPの具体的な特徴は、センサーカメラによる顔認識技術を活用し、テレビCMを誰が見ているか識別できるという点です。
またテレビの前にいる人がテレビ画面を実際に見ているかどうかを測定することができます。
そのためGAPであれば、実際にテレビCMが見られているかどうか、ターゲット層が見ているかどうかを知ることができるのです。
GRPだけではわからない点がGAPによって明らかになるため、両方の方法をあわせて測定すれば、テレビCMの効果測定を有効に行えます。
ただしGAPは2015年に実証実験が開始されたばかりで、現在はまだデータを計測中という段階。
評価指標として確立されたものとなるには時間がもう少し必要だと言われています。
テレビCMの費用対効果を高めるコツとは?
テレビCMの費用対効果を高めるためには、まずペルソナに合った時間帯や局、番組内容を見極めることが大切です。
事前に自社商品やサービスを使ってくれるであろうユーザーのモデルとなるペルソナを明確にしましょう。年齢や性別、居住地、職種など細かく設定し、その属性の人がよく見るであろうテレビ局、時間帯、番組内容を見極めれば、ターゲットへ効果的に訴求できます。
またテレビCMとWeb広告を併用するというのもテレビCMの費用対効果を高めるコツです。
Web広告とは、YouTube広告やTVer広告、リスティング広告などのこと。近年ではインターネット回線に接続されたテレビであるコネクテッドTVを利用する人も増えており、TVとWeb両方からアプローチすれば、費用対効果を高められます。
さらにテレビCMと併用することで、普段テレビを観ない層にもリーチできますし、Web広告であればより細かくターゲティングすることも可能です。テレビCMの素材を流用できるというのもメリット。YouTube広告なら効果分析もできて便利です。
テレビCMの費用対効果を高めるためには、CM放送前後の消費者のWeb上の動きを分析するというのもコツ。
放送されたら終わりではなく、放送前後のサイト流入数や商品の売上数などの変化を調べる効果検証をおこなうことが大切です。
テレビCMとSNSを連動させるというのも、テレビCMの費用対効果を高めるコツ。
特にTwitterはテレビを見ながら番組の感想をツイートしているユーザーが多いため、連動させることでキャンペーンの統合リーチが伸びるというメリットがあります。
ブランドへの態度変容が起きやすく、ブランドのツイート数も増えて多くの人の目に触れやすくなるという効果も。SNSなどのネットメディアしか観ないという層にもリーチ可能です。
テレビCMの効果測定に役立つWeb上のデータ
テレビCMの効果測定に役立つWeb上のデータの一つが、Webサイトへの流入数です。
テレビCMが放送された期間とその前後でWebサイトへの流入数を比較すれば、テレビCMによってどれだけ流入数が増減したかを測定でき、どのくらい商品購入にまでたどり着いたかを分析することもできます。
Webサイトへの流入数が増えていればテレビCMに効果があったと推測可能です。Web解析ツールの利用で、時間帯ごとのセッション数を調べられるので、ぜひ活用しましょう。
また指名検索数も、テレビCMの効果測定に役立つWeb上のデータの一つです。
企業名や商品名、サービス名などで検索された指名検索数についても、テレビCMが放送された期間とその前後の増減を比べることによって、測定できます。
ただしテレビCMと同期間にほかの広告も出稿していると、正確に計測できないため、出稿時期をずらすようにしましょう。
テレビCMの効果測定に使えるツール・サービス
テレビCMの効果測定に使えるツール・サービスについて、それぞれの特徴をご紹介します。
ノバセル
多くの企業で導入されている「ノバセル」は、ラクスル株式会社が提供する分析ツール。
特徴はPDCAサイクルを回すのに役立つ機能が搭載されていること。効果を可視化して、テレビCMを成功に導くポイントを見つけることが可能です。
全国の放送局に対応しているので、最も高い効果が見込める枠を指定することにより、費用対効果が高い選定・放映ができます。
SMART
視聴データを簡単に分析できる「SMART」は、株式会社スイッチ・メディア・ラボが提供するマーケティングツール。
特徴は視聴データをリアルタイムで分析できることと、個人単位で視聴傾向が分析できること。CMは3日後から確認可能です。
システム上では企業名やCM名、番組名で検索することや、GRPデータを出力することもできます。
TVISION INSIGHTS
「TVISION INSIGHTS」は、TVISION INSIGHTS株式会社が提供するツール。
特徴は、誰がどのようにテレビ番組を見ているのかということを数値化した視聴質が計測できることです。
視聴の質がわかることで、CMのターゲットがどんな番組をどのように見ているのかを把握でき、ターゲットにリーチできるCM枠を判断しやすくなります。
Madison
「Madison」は株式会社PTPが提供する、テレビCMの効果測定が可能なサービス。
特徴は、全国エリア別にCMデータの効果測定ができることや、分析機能が豊富なこと、GRPベースでPDCAによる予算管理ができることなどです。
テレビCMの効果測定や分析ができるため、テレビCMを放送すべきエリアやタイミングを検討しやすくなります。
テムズ
テレビCMの効果測定ができる「テムズ」は、株式会社テムズが提供するサービス。
特徴は、広告クリエイティブの評価と改善、テレビCMの詳細な分析や評価ができることなど。
豊富な調査実績から、広告全般に関するサポートをおこなってくれるため、テレビCMの改善や広告効果を最大化したい場合に有効です。
テレビCMの料金・値段は?
テレビCMの料金・値段は、「放映費+制作費」によって決まります。
そして放映費は放送局やCMの種類(スポットCMかタイムCMか)、CMを流す番組の視聴率によって異なるという特徴があります。
特に放送局による放映費の値段には大きな差があり、ローカル局であれば15秒CM1本あたり3万~4万円程度であるのに対し、東京キー局では40万~100万円程度となります。
またCMを流す番組の視聴率が高ければ高いほど多くの人にCMを見てもらえるということから、値段も高くなるのが特徴です。
制作費についての内訳は、「企画費用+撮影・編集費用+タレントなどの出演料」となっています。
企画費用の目安は15秒CMなら3万円~というのが一般的。有名なCMプランナーに依頼しようとすれば値段はグッと高くなります。
撮影・編集費用についても誰に頼むかによって値段は変動しますが、大手制作会社に依頼すれば高くなる傾向にあります。
出演料についてもピンキリで、タレントの知名度・人気度はもちろん、撮影日数や契約期間によっても大きく異なるため、事前に確認が必要です。
テレビCMの値段・料金について詳しくは下記の記事にて解説していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
まとめ
「テレビCMのもたらす効果や効果測定方法について知りたい」という方のために、テレビCMの効果測定方法をご紹介してきましたが、いかがでしたか?
会社名や商品・サービスの知名度向上、売上アップなどを実現するためには、テレビCMの効果をしっかり検証することが重要。
テレビCMの効果を正確に測定するというのは難しいことではありますが、GRPとGAPを活用すればある程度の効果測定が可能です。
テレビCMを出稿する際には、自社の目的に合った効果測定方法を選んでみてくださいね。
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