動画マーケティング

「動画広告」の種類と特徴、市場環境と効果測定方法。YouTube TrueViewが主流?

こんにちは、シングメディア編集部です。

動画広告の出稿を検討しているけれどどんな種類があるんだろう、動画広告を出すにはどうすればいいんだろう・・・。

そんな「動画広告について知りたいあなた」は必見です。

通常のインターネット広告やテレビCMと比較して需要が急速に高まっている動画広告。今や企業のブランディングにおいても重要な存在となっています。

そこで今回は企業の広報・マーケティング担当者に向けて、「動画広告の種類と特徴、市場環境と効果測定方法」をご紹介します。

動画広告は商品・サービスへの理解度や認知度が他のインターネット広告よりも高くなりがち/動画広告市場は前年対比163%で成長している(2017年調べ)。2023年には3,485億円に達する見込み/動画広告にはインストリーム動画広告など5つの種類がある

通常のインターネット広告と動画広告の違いは?

通常のインターネット広告と動画広告の違い

動画広告はインターネット広告のうちの一つであり、広告手段としては新しいものです。

同じインターネット広告であるバナー広告やリスティング広告との違いは、表現方法が映像であること。

文章や画像といった静止画で構成されたバナー広告やリスティング広告と比べ、動画広告はストーリーやセリフ、ナレーション、BGM、演技などさまざまなクリエイティブ要素から構成されているため、情報量が圧倒的に多いのが特徴です。

そのため広告を見た人の商品・サービスへの理解度や認知度が他のインターネット広告よりも高くなります

印象に残りやすいため、動画広告を見た後に自社サイトへアクセスする人の割合も高い傾向があり、商品やサービスの購買・利用といったアクション率も高いと言えます。

また動画広告は他のインターネット広告に比べ、拡散されやすいという特徴もあります。

動画広告を視聴した消費者が興味を持ったり感動したりした場合や、実際にその商品・サービスを利用して「良い」と思った場合、その口コミを自身のSNSやブログで投稿・共有してくれる可能性が高いです。

結果、動画広告や商品・サービスの口コミが拡散され、一気に世の中へ広まっていくことも期待できます。

こうした拡散効果の高さは動画広告ならではと言えるでしょう。

動画広告を出稿する主な目的とは?

動画広告を出稿する主な目的

動画広告の出稿には、まず「認知拡大」といった目的があります。さまざまな競合他社がある中で、自社の商品やサービスを認知してもらうために効果的なのが動画広告です。

動画コンテンツはSNSなどでシェアされる可能性も高く、最適なツール。ただしシェアしてもらったり認知度を向上させたりするには、ユーザーの印象に残るインパクトの強い動画を作る必要があります。

動画広告を出稿する目的の2つめが、「販売促進」。商品やサービスの魅力をわかりやすくしっかりと伝えられるよう、そしてユーザーに飽きられず興味を持って視聴してもらえるよう、短い時間でも印象に残る動画広告作りが求められます。

そして3つめの目的が「ブランディング」です。企業や製品の価値を高めるためには、ストーリー性のあるブランディング動画が効果的になります。

目的によって動画広告の作り方や出稿先が変わってくるため、まずはこの目的を明確にすることが大切なのです。

急成長している? 動画広告の市場環境

動画広告の市場環境

今やWeb上で頻繁に目にするようになった動画広告。すっかり広告手段として定着したという印象があります。

実際、目覚ましい成長を遂げている動画市場において、動画広告もどんどん拡大しているのです。

その背景として、ネット需要の高まりと動画配信サービスの充実、動画を閲覧する端末の充実の3つが挙げられます。

若者のテレビ離れが叫ばれる昨今、テレビよりもネットの需要のほうが高くなりつつあると言われています。

そんな中で高い料金をかけてテレビCMの出稿をするより、安いコストで需要の高いネット上での動画広告を検討する企業が増えてきているのでしょう。

また動画を視聴するスマホの普及とともに、YouTubeなどをはじめとする動画配信サービスも増えており、若い世代を中心に動画視聴の機会が急増。

それに伴い動画広告の市場も拡大してきたと言えます。

『株式会社サイバーエージェント』が『株式会社デジタルインファクト』と共同で行った国内動画広告の市場動向調査では、2017年の動画広告市場は1374億円で前年対比163%に達する見通しだと発表されていました。

サイバーエージェント、2017年国内動画広告の市場調査を実施

しかもスマートフォンにおける動画広告需要については、前年対比190%の成長を遂げているとのこと。これは動画広告市場において全体の約8割にもなります。

動画広告市場の目覚ましい急成長ぶりが伺えますね。

そしてこの成長は今後も続いていくと見られており、同調査によると2023年には動画広告市場規模は3485億円にも達し、そのうちスマートフォンによる動画広告市場規模は3104億円になると予想されています。

動画広告市場は将来的にもまだまだ伸び続けていくと言えそうです。

どんなフォーマットがある? 動画広告の種類と特徴

動画広告の種類と特徴

動画広告にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴が異なります。

動画広告の効果を高めるためには、配信する目的に合わせて使い分けることが大切です。

そこで動画広告にはどのようなものがあるのか、代表的な動画広告の種類5つとそれぞれの特徴を詳しくご紹介していきます。

インストリーム動画広告

インストリーム動画広告のイメージ画像

インストリーム動画広告は動画広告の中でも主流となっている広告フォーマットで、YouTubeやGYAO!などの動画サイトにおいて動画再生の前や途中、最後に流れます。

音声についてはONとなっているのがデフォルト。バナー広告に比べて大画面で表示され、映像や音声、文字などで大々的に商品やサービスを訴求することができるのが特徴です。

ユーザーが視聴しようとしている動画の前に流れる広告を「プリロール動画広告」と呼び、再生途中で流れる広告を「ミッドロール動画広告」、最後に流れる広告を「ポストロール動画広告」と呼びます。

また動画広告が流れてから数秒後にユーザーが動画広告をスキップする選択のできるものを「スキッパブル広告」と呼んでおり、スキップができない強制視聴タイプのものを「ノンスキッパブル広告」と呼んでいます。

基本的にスキッパブル広告は1分30秒~数分という動画広告が多くなっており、ブランディング活用という目的で選ばれている傾向が強いです。

一方、ノンスキッパブル広告はテレビCMと同様15秒で構成されていることが多くなっています。

なおインストリーム動画広告はユーザーに視聴されることが大切になるため「CPV課金」という方式になっていることが多く、広告が最後まで視聴されず中断された場合や30秒未満しか再生されなかった場合には課金されない方式です。

そのため広告主は広告投資のリスクを抑えて動画広告を配信することができるというメリットがあります。

インバナー動画広告

インバナー動画広告のイメージ画像

インバナー動画広告は「インディスプレイ広告」と呼ばれることもあり、従来のバナー広告の枠に配信される動画広告です。

音声は基本的にOFFがデフォルト。スキップは基本的にできないので、ユーザーに最後まで視聴してもらうことが可能です。

また動画DSPなどによって動画サイト以外の広告枠にもプログラマティック(データに基づき広告枠を自動で買い付けること)に配信することが可能となっています。

そのため動画サイトを利用する機会の少ないユーザーにも、通常のディスプレイ広告と同じようにしてターゲティングを行い広告を配信できるのが特徴です。

DSPによっては動画広告をマウスオーバーすることで拡大できるなどの設定を行うこともできます。

インバナー動画広告の配信費用についてはファイルサイズに応じて変動することが多くなっており、場合によっては静止画のバナー広告と比べて数倍~数十倍と高額になることも。

表示される位置もサイトの右上などになるため、インストリーム動画広告に比べるとユーザーへの訴求力は低いと言えるでしょう。

インリード動画広告

インリード動画広告は複数ある動画広告のフォーマットの中でも新しいタイプのもので、Webページのメインコンテンツ中に設置されており、ニュース系サイトなどでよく見かけます。

Webページをユーザーがスクロールしていき、画面に動画広告が表示されると動画が再生されるという仕組みです。

メインコンテンツの中に表示されるためバナー広告より視認性が高くなり、ユーザーに注目してもらうことができるのが特徴と言えます。

また画面に広告が表示されて初めて動画が再生されるため、ユーザーに動画広告を最初から見せることができます。

そのためストーリー性のある動画広告と相性が良いのも特徴です。

インフィード動画広告

インフィード動画広告のイメージ画像

インフィード動画広告はTwitterやFacebookなどのSNS、ニュースアプリなどで利用されることが多く、コンテンツとコンテンツの間に表示されるタイプの動画広告です。

インリード動画広告と同様、メインコンテンツの間に配置されているため、視認性が高くユーザーに注目してもらえる可能性が高いことがメリット。

また広告をメインコンテンツの記事に溶け込ませることで、ユーザーに警戒心やストレスを与えることなく情報を表示させることができるのが特徴です。

インターステイシャル動画広告

インターステイシャル動画広告は、Webページにおいてユーザーが見ようとしているコンテンツを表示させる前に広告専用ページが全面表示されるタイプの広告です。

スマホのゲームアプリやニュースサイトなどで使われることが多く、ユーザーの意思に関係なく強制的に広告がポップアップされてしまうのが特徴。

そのため視認性は高いですが、ユーザーに不快感を与えてしまうことが多い広告とも言われています。

CPVだけじゃない?動画広告の課金形式の種類

動画広告の課金形式の種類

動画広告で使われる課金形式には、「CPV」「CPCV」「CPM」「CPC」などの種類があります。ではそれぞれどんな特徴があるのか、ご紹介しましょう。

「CPV」とは「cost-per-view」の略で、動画広告を一度視聴されることで課金される形式です。再生されてから何秒経過したら「視聴された」と判断されるのかという判断は媒体ごとに違うため、確認しましょう。

「CPCV」とは「cost-per-completed-view」の略で、動画広告を最後まで視聴されることで課金される形式です。視聴途中で離脱されてしまった場合には課金されません。

「CPM」とは「cost-per-mille」の略で、動画広告を1000回表示されたら課金される形式です。きちんと再生されたか、閲覧されたかという点は関係ありません。

「CPC」とは「cost-per-click」の略で、通常の広告と同様、動画広告がクリックされるたびに課金される形式です。

主流はYouTube TrueView? 動画広告の出稿方法

動画広告の出稿方法

動画広告を出稿するにはいくつかの方法があります。

出稿する媒体それぞれの特徴を知り、自社にとって最適な方法を選ぶことが重要です。

ではどのような出稿方法があるのか、詳しく見ていきましょう。

YouTube TrueView

YouTube TrueViewはYouTubeの動画広告配信枠の名称で、動画広告の出稿方法として主流です。

主流となっているのは、ユーザーが視聴しようとしている動画の前に配信するプレロール動画広告のフォーマット。

音声がONの状態で自動再生されるのが特徴で、5秒以上経過するとユーザーがスキップできるようになっている仕様が多いです。

課金の仕組みとしては、30秒未満の動画広告の場合は再生が終了した時点で課金され、30秒以上の動画広告の場合は30秒が経った時点で課金されるようになっています。

そのため広告に興味のないユーザーへの出稿費用が発生しにくく、無駄がないのが特徴でありメリットです。

ターゲティングの種類も多く、精度が高いというのも特徴。性別や年齢、地域などを絞ってターゲットになるユーザーへ広告動画を視聴させることも可能です。

またYouTubeの画面右上に、「コンパニオンバナー」と呼ばれるバナーを設置することができるのもポイント。

クリックされると広告主のサイトへ遷移されますが、ユーザーが動画広告をスキップした場合にクリックしても課金対象にならないため安心です。

アドネットワーク

さまざまなメディアやニコニコ動画などの動画配信プラットフォームにおける広告出稿枠をまとめたものが、アドネットワーク。

アドネットワークを利用することで、YouTubeやFacebook以外でも動画広告を出稿できるようになります。

またアドネットワークでは女性向けのメディアや尺の短い動画専用などさまざまな特徴ある動画広告ネットワークが傘下にあるため、ターゲットに合わせた広告出稿が可能です。

DSP

DSPはDemand Side Platformの略称で、広告出稿枠の売買取引を行う市場やSSP(メディア側の広告枠販売システム)から購入が可能な広告出稿枠について、リアルタイム入札・配信を行う仕組みを指します。

このDSPを利用すれば、アドネットワークと同様、YouTubeなど以外のメディアや動画配信プラットフォームにて動画広告を出稿することができます。

またDMP(Data Management Platformの略称)と合わせて使うことにより、非常に細かいターゲティングも可能になります。

Twitter広告

Twitterのタイムラインに動画広告を表示させる配信枠です。

ユーザーがタイムラインをスクロールしていく中で動画広告が画面に表示されると、音声が出ない状態で動画広告が自動で再生されます。

動画広告が3秒以上再生された時点で課金される仕組みです。ターゲティングメニューが多彩で個性的なのも特徴。

Twitterの特性上、スマホで視聴するユーザーが多い傾向です。

Twitter広告で動画広告出稿を行うには、Twitter広告の管理画面経由にて運用型広告を購入する、またはメニュー化されている専用枠を購入するという方法があります。

Facebook広告

Facebookのニュースフィードに動画広告が表示されます。

ユーザーがニュースフィードをスクロールしていき、画面に動画広告が入ると音声が出ない状態で自動的に動画が再生される仕組みです。

Twitter広告と同様、動画広告が3秒以上再生された時点で課金となります。

Facebookはその特性上、ユーザーの多くが正確な個人情報を登録しているため、精度の高いターゲティングが可能になるのが特徴です。

Facebook広告で動画広告を出稿するには、メニュー化された専用枠を購入する、またはFacebook広告マネージャを経由して運用型広告を購入する必要があります。

GYAO!広告

GYAO!広告は、Yahoo! JAPANが運営する動画視聴サービス『GYAO!』の動画広告枠。

ユーザーが視聴しようとしている動画の再生前や再生途中で動画広告が流れます。

動画広告をユーザーがスキップできないのが特徴で、広告を最後まで視聴してもらうことができます。

動画広告の尺は15秒~30秒と時間制限があり、テレビCMと近い広告を出稿できる方法となっています。

ターゲティングはYahoo! JAPANが持つデータに基づいて行われるのが特徴です。

GYAO!広告に出稿するには、メニュー化されている専用枠を購入することになります。

ネイティブ広告

ネイティブ広告は、『Yahoo!映像トピックス』『Grape』など動画を紹介するメディア内にて動画広告を取り上げてもらう方法です。

YouTubeやFacebookへ配信した動画広告を記事に埋め込み、動画広告の内容を記事で紹介するというものが多くなっています。

いかにもという広告や強制的に視聴を促すというやり方ではなく、タイトルでユーザーの興味を引き、記事の中で自然に動画広告を見てもらうことが可能です。

ユーザーが自ら興味を持って見に行くというスタイルになるため、ユーザー目線で見ると押しつけがましさがなく好印象と言えるでしょう。

動画広告用の動画を制作するには?

動画広告用の動画を制作するには

動画広告を出稿したいのであれば、まずは当然ながら広告用の動画を制作しなければなりません。

動画広告用の動画制作は、映像・広告制作会社へ依頼しましょう。

「どこに依頼していいかわからない」「制作会社がたくさんあって迷ってしまう」という場合は、シングメディアにおまかせあれ!

シングメディアではCGや実写、アニメーション、ミュージックビデオなど幅広い映像制作を行っています。

それぞれの企業様に寄り添い、一ファンとなって最適な映像表現で最大限の魅力が伝わる動画広告を制作いたしますので、お気軽にご用命ください。

シングメディアの映像制作実績一覧はこちらからご覧いただけます。

動画広告制作の流れは?

動画広告制作の流れ

動画広告を制作するステップについて一つひとつ詳しく見ていきましょう。

1. 動画広告を制作する目的を明確にしてペルソナを設定する

まずは動画広告をなぜ、なんのために制作するのかという目的を明確にする必要があります。

販売促進、認知度のアップ、キャンペーンで集客を増やしたいなど、目的やゴールを明確に設定しましょう。

目的を明確にしたら、その目的に合ったターゲットを決めます。具体的な年齢や性別、居住地、職業、学歴、よく使うSNSなどのペルソナを設定することが大切です。

あわせて動画広告を配信する媒体も決めてしまいましょう。

2. ペルソナに合わせてメッセージを設定する

目的とペルソナを設定したら、ペルソナに合わせて訴求したいメッセージを設定します。

商品を使った効果や価格の安さ、利用の手軽さなど、動画広告で何を伝えたいのかを具体的に考え、設定しましょう。

メッセージはペルソナに合わせて、興味を引きそうなものを複数用意しておきます。

3. メッセージに合った広告素材を作成し、脚本や構成を考える

訴求したいメッセージが決まったら、それに合う広告素材を作成します。メッセージと素材のテイストを合わせることがポイントです。

たとえば商品の質の高さを訴求したい場合は落ち着きのある上品な素材、高級感のある素材などを作成し、安さを訴求したい場合はポップな素材、カラフルな素材などを作成するといいでしょう。

広告素材を作成したら、それをもとに脚本や構成を考えます。

冒頭で商品・サービスの説明をおこなう、メイン部分でその商品の魅力を説明する、結末でその商品を今買う意味や限定訴求などをおこない、最後に視聴者に商品購入などのアクションを促すという構成が一般的です。

4. 動画を配信し、PDCAサイクルを回す

動画広告を配信したら、リーチ数や視聴数、レスポンス数などを確認し、その結果に基づいてPDCAを回すことが大切です。

たとえばリーチ数が低い場合にはターゲット間違いの可能性が高いため、ターゲットを変えるなどの改善をおこないます。

動画広告の効果測定方法は?

動画広告の効果測定方法

動画広告によって商品・サービスの認知度が高まったか、消費者が商品・サービスの利用を検討するに至ったか、購入するに至ったかといった効果を測定するにはいくつかの方法があります。

ではどのような効果測定方法があるのか、代表的なものを見ていきましょう。

再生回数・視聴回数

動画広告が再生された回数によって、動画が何回再生されたのか、視聴されたのかを知ることができます。

この再生回数・視聴回数からどれくらい認知されたのかを測定することが可能です。

視聴完了率

動画広告がどれくらい最後まで視聴されたかを示す指標で、認知や検討のKPI(重要評価指標)となります。

動画が最後まで視聴されたということは、動画広告に興味を持ってもらえたということです。

逆に再生はされたものの最初の3秒、5秒で離脱した人が多かったという場合は冒頭でユーザーの心を掴めなかったということになりますから、アイキャッチを見直す必要があります。

インプレッション

動画広告が画面に表示された回数がインプレッション。

この回数が多いほど多くの人が動画広告を目にしたということになり、認知度を測定することができます。

問い合わせ件数

動画広告を出稿してから商品やサービスに関して問い合わせがどれくらいあったかを調べることが、ユーザーの行動促進という目的に対するKPIになります。

問い合わせ件数が増えたのであれば、それだけ多くの人に商品やサービスが認知され、「もっと知りたい」と思ってもらえたという証明になるのです。

ユーザーの反応

動画広告を視聴したユーザーのコメント数やコメント内容、いいね!を押してくれた数、シェア数、Twitterのツイート・リツイート数などをチェックすることも大切です。

ユーザーが動画広告を視聴してそういったアクションを起こしてくれたということは、それだけその動画が心に響いた、心を掴んだということになります。

アンケート調査

動画広告を視聴したユーザーと動画広告に接触していないユーザーに対してアンケートを行い、商品やサービスに対する認知度や興味関心、好感、利用意向などを比較します。

アンケート調査を実施する方法は、調査会社と連携して行う方法や動画広告の配信事業者が提供している調査を利用する方法などがあります。

このアンケート調査によって、動画広告を視聴したことによるユーザーの商品・サービスに対する意識・態度の変容を知ることが可能です。

効果測定ツール・サービスの利用

動画広告の効果を測定するためのさまざまな解析ツールやサービスもあります。

たとえばGoogleが提供している『Google Adwords』では、YouTubeチャンネルとリンクすることで動画広告の視聴数や視聴率、共有回数、チャンネル登録者数、高評価回数、視聴者維持率、視聴者の属性などをチェックすることが可能です。

YouTubeに配信した動画広告の効果測定ができる無料ツールである『YouTubeアナリティクス』では、Google Adwordsと同じように動画広告に対するユーザーのアクションやユーザー属性などをチェックできます。

Facebook広告の効果測定ができるツール『Facebookオーディエンスインサイト』では、ユーザーの属性や行動、趣味嗜好、世帯情報、購買行動などユーザーの個人情報を詳しく確認することが可能です。

動画広告を活用するためのポイントは?

動画広告を活用するためのポイント

動画広告を活用するには、どんなポイントをおさえておく必要があるのか、ご紹介します。

目的とターゲットを明確にする

動画広告を活用するのに大切なことは、目的とターゲットを明確にすることです。

まず動画広告を何のために、誰をターゲットにして制作するのかという点を設定しないと、何を伝えるべきか判断できず、あいまいな内容になってしまいます。あいまいな内容では見る人の心に響きませんし、誰の印象にも残りません。

伝えたい情報を伝えたい相手にきちんと伝えられる動画広告にするためにも、最初に目的とターゲットを明確にして方向性を固めることが重要です。

適切な媒体を選ぶ

動画広告を活用するには、媒体選びも大事。動画広告を配信できる媒体にはさまざまなものがあり、それぞれに異なった特徴がありますし、ユーザーの年齢層も異なります。

そのため各媒体の特徴をよく理解し、設定した目的を達成しやすい媒体を選ぶべきです。

視聴者の視点に立って動画を作る

動画を作るときは常に視聴者の視点に立ち、企業側の理想を押し付けないように注意することも大事なことです。

「うざい」「邪魔」「押しつけがましい」などと思われる動画広告は逆効果になってしまいます。

特に強制視聴となるインストリーム動画広告やインターステイシャル動画広告では、視聴者にストレスを与えない工夫が必要です。

ランディングページの世界観を動画に合わせる

動画広告を活用するためには、ランディングページの世界観を動画に合わせることも大切です。これは意外と見落としがちな点ですが、ユーザー視点に立つととても重要なこと。

せっかく質の良い動画を制作してユーザーに興味を持ってもらえても、クリックした先のランディングページが手抜きだとガッカリされてしまい、離脱率が高くなります。

ユーザーの期待を裏切らないようにするためにも動画制作と並行して、世界観を統一したランディングページを用意することが大切です。

冒頭5秒で視聴者の心を掴む

視聴者に「つまらない」と思われてしまうと、すぐにスキップされたり途中で離脱されたりして、動画広告を最後まで見てもらうことができません。

そのため動画広告を活用するためには、冒頭5秒で視聴者の心を掴めるよう、目が離せないアクションを入れる、続きが気になるストーリー性のあるものにする、共感を引くものにするなどの工夫が必要になります。

短くクオリティの高い動画を作る

長い動画広告は飽きられてしまい、最後まで見てもらえないため、動画広告を活用するためにはできるだけコンパクトに短い動画にする必要があります。

ポイントをまとめて伝えたいメッセージをわかりやすくするとともに、クオリティの高さにもこだわるようにしましょう。

テロップを活用する

動画の音声に頼りすぎるのはNGです。テロップがあれば、内容がより伝わりやすくなります。

また視聴者が動画を視聴する環境によっては音声を出すことができません。そういった理由からも、音声がなくても内容がわかるよう、テキストやテロップを効果的に活用することが大切になるのです。

アクションを促す

動画の最後では、視聴者のアクションを促す内容を盛り込むことも大切です。

たとえば登録ボタンが表示されるような広告なら、「今すぐ登録!」「たった1分で簡単登録!」などとアピールし、視聴者に望むアクションを明確に伝えるといいでしょう。

まとめ

「動画広告について知りたい」という方のために、動画広告の種類と特徴、市場環境と効果測定方法をご紹介してきましたが、いかがでしたか?

通常のインターネット広告よりも高い効果が期待できることから急成長した動画広告の市場は、将来的にもまだまだ大きくなっていくことが予想されます。

動画広告のマーケティング利用を検討している企業の広報・マーケティング担当者は、この機会にぜひ動画広告の制作・出稿を行ってみてはいかがでしょうか。


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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。