韓国映画

韓流作品の先駆け的存在「猟奇的な彼女」の二度見ポイント!知っているとさらに楽しめるシーンや裏話も【映画レビュー(ネタバレあり)】

上映日:2001年
製作国:韓国
上映時間:122分

監督:クァク・ジェヨン
原作:キム・ホシク
脚本:クァク・ジェヨン
音楽:キム・ヒョンソク
出演者:チョン・ジヒョン、チャ・テヒョン、キム・インムン

あらすじ:

性格の優しい大学生のキョヌは夜の地下鉄ホームで美しい“彼女”と出会う。でもその時“彼女”は泥酔状態。酔っぱらい女は嫌いだったが、車中で倒れている“彼女”を放っておけず仕方なく介抱してホテルへ運ぶ。ところがそこに警官がやってきてキョヌは留置場で一晩を過ごすハメに。翌朝、昨夜の記憶のない“彼女”は怒ってキョヌを電話で呼び出した上、詰問するのだった。しかし、これがきっかけで、そのルックスとは裏腹にワイルドでしかも凶暴な“彼女”に振り回される、でもキョヌにとっては楽しい日々が始まるのだったが…。

『猟奇的な彼女』予告編

『猟奇的な彼女』シングメディア編集部レビュー

韓流という言葉が世の中に定着して、はや十数年。映画、ドラマ、音楽をはじめ、常にエンタメ界に新しい風を吹き込んできました。

そんな韓流作品の先駆けとも言える存在が、2001年に公開された映画『猟奇的な彼女』です。猟奇的な言動を繰り返す彼女に振りまわされつつも、次第に彼女の心の傷と向き合う決心をした大学生・キョヌの恋模様を描くラブコメディ。

今回は笑って泣ける『猟奇的な彼女』の二度見ポイントについてご紹介したいと思います。

「猟奇的な彼女」の二度見ポイント1:見返すほど楽しめる猟奇的な彼女の言動と戸惑うキョヌのやりとり

「猟奇的な彼女」の二度見ポイント1

今作一番の見どころといえば、やはり彼女とキョヌのハチャメチャなやりとり。本当にこのふたりの相性は良すぎる! 最初はキョヌがかわいそうに感じることも多々ありましたが、後半からは羨ましさしか感じません。

そんなふたりのやりとりの中でも、特に注目していただきたい二度見ポイントがいくつかあります。

リアルすぎる嘔吐シーンにもらいゲロしかけるキョヌ

彼女とキョヌが初めて出会った地下鉄のシーン。明らかに泥酔している彼女、嘔吐寸前です。その様子を不安そうに見守るキョヌ。

そして次の瞬間。盛大に吐き散らかし、目の前に座っていたおじさんの頭から服までが悲惨なことになります。本当に恋愛映画かなと疑いたくなるほど、見るに堪えかねない吐しゃ物があたり一面に広がります。

このシーンの何がすごいかって、嘔吐寸前の彼女ともらいゲロしかけているキョヌの演技がリアルすぎるのです。

「やばい、吐きそう。ああ、何とか我慢でき……いやダメだわ、吐くわ」と、お酒で失敗した経験のある方ならよくわかるであろう、嘔吐までの一連の流れがめちゃくちゃリアルなのです。恋愛映画のヒロインでここまで本格的な嘔吐シーンを演じた方は、おそらく彼女くらいではないでしょうか。

そして彼女を心配そうに見ながらも、自分自身ももらいゲロをしかけてしまっているキョヌの表情も、これまためちゃくちゃリアルなのです。

画的にキツいシーンではあるものの、いざ見返してみるとこの時からふたりのやりとりの完成度の高さは仕上がっていたのだと、改めて感じてしまうシーンです。

彼女のお酒の飲み方はまさかの遺伝だった

お酒は大好きだけど、いかんせん高確率でつぶれてしまう彼女。

そんな彼女とキョヌが初めてふたりで飲みに行くことになった夜。飲み屋に入るなり、彼女は駆け付け一杯ならぬ、駆け付け三杯で焼酎を一気飲み。そして突然泣き出したかと思えば、ものすごい勢いでテーブルの上に倒れ込み熟睡します。飲み方が弾けすぎています。お酒でのつぶれ方がワイルドすぎます。

ただ、二度見ではその後中盤で登場する彼女の父とキョヌにご注目いただきたい。

娘の彼氏を初めて紹介され、多少なり不機嫌そうな父。やけ酒のように焼酎を一気飲みしたかと思えば、彼女とまったく同じつぶれ方でテーブルの上に倒れ込みます。まさかの独特な飲み方とつぶれ方は父の遺伝だったという展開。

ストーリー上、特に必要な流れでもなければ伏線でもないのですが、父と娘の飲み方のシンクロ率がめちゃくちゃ高いのです。

なにより彼女と父、ふたりがつぶれた瞬間に「見てはいけないものを見てしまった……」といわんばかりのキョヌの表情が印象的なこのシーン。

二度見では、ぜひとも彼女と父、ふたりの飲み方を見比べながら鑑賞してみてください。驚くほど同じすぎて、思わずニヤニヤしてしまいます。

ふたりの相性の良さが感じられる靴交換のシーン

繰り返し見ても飽きないふたりのやりとりが、作中中盤での靴交換シーン。

慣れないハイヒールで足が痛いという彼女を気遣うキョヌ。しかしそこは猟奇的な彼女。「あなたの靴と私のハイヒールを交換しましょう」とこれまたぶっとんだ提案をしてきます。さすがのキョヌも「さすがにそれはやべえ」といわんばかりの表情でその場を立ち去ろうとしますが、まあ彼女が簡単に逃がしてくれるはずもありません。

その後、機嫌が悪くなった彼女をなだめるため、泣く泣く靴交換を了承するキョヌですが、この瞬間、振り向いた彼女の笑顔がめちゃくちゃ幸せそうなのです。

靴を交換した後も、嬉しくて駆け回る彼女を慣れないハイヒールで必死に追いかけるキョヌ。周りからすれば不思議な光景にしか見えないふたりのやりとりですが、今作を見返せば見返すほど、このシーンから出るふたりの相性の良さや目に見えない幸せ感がひしひしと伝わってくる。なんとも味わい深いワンシーンなのです。

見返すごとに知ることができるふたりの相性の良さ

乱暴で言葉遣いも悪く、ハチャメチャな言動を繰り返す彼女に振りまわされるキョヌですが、何度も見返すごとに、このふたりだからこそ醸し出せる空気感や相性の良さに気づくことができます。

二度見の鑑賞では、ぜひ、何気ないふたりのやりとりに再注目してみてください。

「猟奇的な彼女」の二度見ポイント2:二度見前に知っておくとさらに楽しめる裏話

「猟奇的な彼女」の二度見ポイント2

笑いどころ満載でありながらも、最後にはウルっと泣かせられてしまう今作。

そんな感動ラブコメディ作品ですが、二度見前に知っておくとさらに楽しめる裏話があるのです。

『夕立』を知ったあとに見ると感動する雨宿りのシーン

中盤、彼女とキョヌの会話の中で登場する『夕立』という作品。キョヌいわく、韓国人は思春期に『夕立』を読むからラブストーリーが好きになんだと熱く語っておりました。

そして次のシーンから『夕立』のパロディネタが入り、このシーンが韓国人の間では大ウケだったのだとか。

しかしいかんせん、元ネタを知らない日本人には伝わりにくく、初見ではよくわからないと感じた人も多いのではないでしょうか。

この『夕立』という作品、韓国では国語の教科書にも載っており、韓国人で知らない人はいないと言っても過言ではない有名な作品。

作中で夕立にあい、雨宿りをする男女の肩が触れ合うことでお互いを意識するという描写があるため、韓国の人にとっては、恋愛作品に雨は欠かせない存在となっているのです。

そう言われると、確かに今作でもデート後に突然の夕立にあい、雨宿りをしている彼女とキョヌも肩が触れ合ったことで何となくいいムードになっているシーンがあった!

『夕立』という作品を知ったうえで今作を見返すと、パロディネタでくすっと笑えるうえ、雨宿りをするふたりのシーンで初見以上にドキドキしてしまうこと間違いなしです。

感動シーンでキョヌが叫んでいた意外な言葉

終盤、ふたりが一度離れることを決め、最後に訪れた山のシーン。これまで猟奇的な言動でキョヌを振りまわしていた彼女が涙ながらに彼への思いを伝える感動シーン。思わず涙してしまった方も多いのではないでしょうか。

しかしこのシーン、キョヌ側の音(セリフ)は入らないため、ただ叫ぶという画を取るだけになりました。そこで監督がキョヌ役のチャ・テヒョンに「何でもいいから叫んでみて」とお願いしたところ、「クァク・ジェヨン監督のバカ!」と叫んだそうです。

彼女が涙ながらに「キョヌ、ごめんね」と叫んでいる向こう側で、おそらくキョヌも彼女に対して普段直接は伝えられない思いを叫んでいたのかななど、色々妄想をかきたてられたシーン。まさか「監督のバカ」と叫んでいると、誰が夢に思ったことでしょうか。

初見でこの裏話を知ってしまうと、せっかくの感動シーンも一切泣けなくなってしまいます。

しかしひと通りのストーリーを知ったあとの二度見だからこそ、こんな裏話を知ったうえで鑑賞すると、重要な感動シーンでちょっと笑え、また違った見方ができるかもしれません。

参考 – CINEMATOPICS

『猟奇的な彼女』クァク・ジェヨン監督インタビュー

初見とは違う見方ができる裏話

ちょっとした裏話ではあるものの、知っておくと初見とはまったく違う見方ができる今作。

二度見鑑賞の際は、そんな裏話も頭のすみに置きつつ、雨宿りや山のシーンを見返してみてはいかがでしょうか。

「猟奇的な彼女」の二度見ポイント3:彼女の誕生日に出会った脱走兵とのくだり

「猟奇的な彼女」の二度見ポイント3

彼女の誕生日を盛大に祝おうと、夜の遊園地でサプライズを用意したキョヌ。しかし不運なことに脱走兵の人質となってしまう……というくだりが中盤にありますが。

実はこの一連の流れ、改めて見返してみると、初見とは別の角度から鑑賞することができるのです。

きれいに脱走兵の頭と肩を使って降りる二人

夜の遊園地の壁を登り、こっそり園内に忍び込んだ彼女とキョヌですが、その際、足場に使われたのがタバコを吸いながらひと息ついていた脱走兵のお兄さん。もうこの展開から現実ではまずありえないことなのですがね。

そしてよく見ると、彼女とキョヌ。しっかり脱走兵の頭と肩を使い、まるで階段かのように器用に降りていきます。何気ないワンシーンなのですが、じっくり鑑賞してみると、人間の体を使ってそんなうまく降りられる? といわんばかりの態勢で、落ちることなく地上に到達します。よくタバコの火で足をやけどしなかったな。

なにより突然現れたカップルふたりに足場代わりに使われているときの脱走兵の何とも言えぬ表情。注目して見ると、かなりシュールでじわじわと笑えてしまいます。

背中越しに見えるキョヌの何とも言えない表情

彼女に浮気をされたあげく、可愛がっていた愛犬も野良犬と駆け落ちし、自暴自棄になっていた脱走兵のお兄さん。ふたりを人質にとり、キョヌが巻き込まれる寸前と言うところで何とか確保され、事件は無事解決しますが……。

その瞬間、彼女のサプライズのために用意していたバースデーソングとともに何発もの花火が夜空を飾ります。その光景を見て、「ありがとう、今日は俺の誕生日なんだ」と泣きじゃくりながら連行されていく脱走兵のお兄さん。

この時、キョヌの後ろ姿しか映っていませんでしたが、まあ、その後ろ姿を改めてじっくり見てみてください。

一切映ってはいないものの、いつもの「いやいや違うんだよ」「ああ、もうまた彼女に怒られる」といわんばかりのキョヌの表情が浮かんできます。そして案の定、その後彼女にめちゃくちゃキレられます。

泣きじゃくる脱走兵の表情と、背中しか映っていないのに何かを物語っているキョヌの表情。注目して見ると、これまたシュールであとからじわじわきます。

二度見でようやくわかる、彼女の涙の理由

いつも通りのお決まり展開が待ち構えていた脱走兵との一連のくだりですが、ただシュールで笑えるだけではありません。

脱走兵が逃げることをやめ、おとなしく捕まることを決意したのは、彼女の涙ながらの説得。めちゃくちゃ熱い説得でした。そりゃ脱走兵のお兄さんも心を打たれるはずです。

ただ、正直初見の段階では、このときの彼女がなぜそこまで必死で説得しているのかがわからないという状況でした。

しかし物語が進むにつれ、彼女の過去が段々明らかになり、ストーリーをすべて知ったうえで再度この説得シーンを見返してみてください。

ああ、なるほど! と点と点がつながったようで、ものすごく腑に落ちます。同時に彼女の心境を考えると、思わずこちら側まで涙を誘われてしまいます。

見返すほど別の角度で見られるシーン

物語の中で特に重要というシーンではないかもしれませんが、筆者個人としては、この脱走兵とのくだりが見返せば見返すほど好きになってしまうお気に入りのシーンです。

脱走兵とキョヌの表情、そして彼女の涙。二度見だからこそ、別の角度で鑑賞できる瞬間も多々あるかと思います。

何度見ても飽きない彼女とキョヌの物語

「彼女といると1日があっという間に過ぎます」

作中に登場するキョヌのセリフ通り、「猟奇的な彼女」は何度見返してもふたりの物語に引き込まれ、あっという間に2時間が経ってしまう色あせない作品です。

二度見鑑賞では、ぜひ伏線回収気分を楽しみつつ、相性ピッタリなふたりのやりとりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

『猟奇的な彼女』を配信中の動画サービス

動画サービスで『猟奇的な彼女』を観よう!

「U-NEXT~日本最大級の動画サービス~」
今なら31日間無料トライアル実施中!
U-NEXT
「FODプレミアム~フジテレビ公式~」
動画見放題+人気雑誌、漫画も読める!
FODプレミアム

映像制作、ライブ配信パートナーをお探しではありませんか?

私たちシングメディアは、大手広告映像制作会社、テレビ番組制作会社で培った経験を元に、貴社の映像コンテンツ、ライブ配信を“企画、制作、配信”まですべてワンストップでプロデュースいたします。

ライブ配信ではYouTube、Twitter、Instagram、Facebookなどのさまざまなプラットフォームで配信可能です。

オンライン視聴であれば場所や人数の制限を受けることなく、幅広い顧客様にリーチが可能になります。またライブ配信した動画はアーカイブとして残るので、ストック資産として積み上がっていくメリットもあります。

セミナー、トークイベント、講演会、社内イベント、社員総会、決算説明会、音楽イベント、スポーツ中継など、さまざまなシーンでご活用ください。

まずはお気軽にご相談ください!

WRITTEN BY
LISA

フリーライター/コラムニスト。2011年よりライター活動開始。元ギャルのオタク。映画は出演俳優とジャンル重視で選びがち。特にサメとゾンビとイケメンが大好物です。でも現実世界ではどれとも遭遇したくないと思いながら毎日を生きています。

Blog:https://ameblo.jp/lisa-ism9281/