動画マーケティング

パーソナライズド動画のメリットや活用方法は? 成功事例も紹介!

こんにちは、シングメディア編集部です。

パーソナライズド動画とはどんなものだろう、パーソナライズド動画のメリットや活用方法にはどんなものがあるのだろう・・・。

そんな「パーソナライズド動画について知りたいあなた」は必見です。

一人ひとりに合わせた広告配信ができることから、有効なマーケティングツールとして注目を集めているパーソナライズド動画。顧客への訴求力の高さもあり、導入する企業が増えています。

そこで今回は、「パーソナライズド動画のメリットや活用方法、成功事例」をご紹介します。

個別にカスタマイズ! 「パーソナライズド動画」とは?

パーソナライズド動画とは?

IT技術が進歩したことによって、より顧客にパーソナライズされたマーケティングが可能となった中で注目を集めているパーソナライズド動画。

パーソナライズド動画とは、一人ひとりの顧客に合わせてカスタマイズされた動画のことを指します。

よくメルマガやニュースレターで自分の名前が入っていたり、自分が興味のある分野の商品をおすすめされていたりしているものを受け取ることがありますが、それの動画版と考えていいでしょう。

画一化された動画ではなく、視聴する顧客の年齢や性別、居住地域、家族構成、購入履歴、検索履歴などをもとに最適化された動画広告を表示するのが、パーソナライズ動画です。

動画の中で顧客の名前を呼んだり、その人が興味関心のある情報を表示したり、ソーシャルメディアのプロフィールから写真を取り込んだり、居住地域の情報を取り上げたりと個別化の手法やレベルはさまざま。

またパーソナライズド動画は商品やサービスを説明するツールとしても活用されています。

パーソナライズド動画が注目を集める背景

パーソナライズド動画が注目を集める背景

パーソナライズド動画が注目を集めるようになった背景には、まずスマホが普及し、動画コンテンツが一般的になったということが挙げられます。

総務省が2018年に実施した調査によると、スマホ保有率は約8割となっており、パソコンの保有率を超えていました。

文字情報より多くの情報がわかりやすく伝えられる動画コンテンツも一般的になり、スマホで動画視聴をする人も多くなったことで、パーソナライズド動画も注目されるようになったのです。

また新型コロナウイルス感染症の拡大による非対面アプローチの需要が増えたということも、背景の一つに挙げられます。

対面での営業活動が制限されたことにより、非対面でアプローチできるパーソナライズド動画の活用が活発になっているのです。

さらにパーソナライズへのニーズが高まっているというのも注目される背景の一つ。アドビ社が実施した調査によると、約6割のユーザーがデジタル上でパーソナライズされた体験を望んでいるということです。

実際に多くのSNSがタイムラインをユーザーの興味関心に合わせた表示に変えており、動画でも同じように個別に最適化された情報発信が望まれているといえます。

・参考サイト:令和元年版 情報通信白書 | 総務省

・参考サイト:消費者のデジタル体験に関する調査結果 | アドビ

パーソナライズド動画のメリット・成功事例

パーソナライズド動画のメリット・成功事例

パーソナライズド動画のメリットは、顧客の属性や嗜好に合わせた情報を提供することで興味を持ってもらうことができるという点です。

商品やサービスを認知してもらうためにダイレクトメールで新商品案内を送る企業も多いと思いますが、それが開封してもらえなければ意味がありません。

ダイレクトメールから購入や来店にもなかなか結び付かないのが現状でしょう。

しかしそれぞれの顧客にパーソナライズされた動画では、クリックしてもらえる可能性が高まります。顧客はパーソナライズされた動画を見て、「自分のために作成されたもの」「自分向けの情報」と認識するためです。

動画を視聴してもらえれば、直接購入や来店に結び付かなかったとしても、商品やサービスを認知してもらうことはできますから、従来のダイレクトメールや画一的な動画より効果的と言えます。

またアメリカのテキサス大学が237名を対象に行ったパーソナライズド動画に関する調査では、興味深い結果が出ているのです。

調査対象者を事前アンケート→パーソナライズされたコンテンツと一般的なマーケティングコンテンツに触れる→事後アンケートという3ステップに分けて調査したところ、パーソナライズされたコンテンツのほうが一般的なマーケティングコンテンツより楽しめるという結果が出たと言います。

この結果から、消費者は自分の興味やニーズに合わせてパーソナライズされたコンテンツを求めているということがわかりました。

自分向けに情報がパーソナライズされていれば、消費者はニーズに合った情報を手に入れることもできます。

報が氾濫する時代において、自分が必要な情報だけを受け取れるというのも大きなメリットと言えるでしょう。

パーソナライズド動画の成功事例としては、スポーツに特化した旅行会社であるSass Global Travel(SGT)のケースが有名です。

SGTではそれまで通常の動画が入ったニュースレターを配信していたものの、動画をクリックされることがほとんどないという状況でした。

そこで動画を顧客に合わせてパーソナライズ化。動画に顧客名を挿入し、最後に「さあ、〇〇(顧客の居住地域名)を脱出しよう」というメッセージを表示しました。

この動画についてニュースレターで「あなたのために作成された動画メッセージ」として配信した結果、メールの開封率は10%から48%にまで増加。動画のクリック率も1.8%から19.5%まで上がったと言います。

このケースからも、パーソナライズド動画は顧客に興味を持って視聴してもらいやすいということが言えます。

パーソナライズド動画の活用方法

パーソナライズド動画の活用方法

パーソナライズド動画がどれだけ効果的かということは理解しても、顧客一人ひとりに合わせて動画をカスタマイズするのは大きな手間とコストがかかってしまうというのは、企業にとって悩みの種となるでしょう。

しかし何も動画を一人ひとりに合わせて一から作り変える必要はありません。すでに制作した動画を活用するという方法もあります。

たとえば顧客のニーズに合った動画コンテンツを選び、動画の冒頭に顧客の名前を入れるというだけでもパーソナライズド動画として機能するのです。

動画に自分の名前が入っているだけでも、それを見た顧客は「自分のための商品・サービスを紹介してくれている」と思い、興味を抱く可能性が通常の動画に比べて高くなります。

動画を視聴している消費者の起こしたアクションや操作に応じた反応を返すことができるライブ動画も、有効なマーケティングルールとなるでしょう。

パーソナライズド動画を効果的に活用する方法としては、2パターンあります。

1つめは集客や売り上げを伸ばすためにEメールなどを使ってパーソナライズド動画を活用する方法。

メールを受け取った顧客は自分のためにカスタマイズされた動画を見て興味や愛着心を抱きます。その心情を利用すれば、画一的な動画をメールで送ることに比べてクリック率やコンバージョン率の向上といった大きな効果を得られるでしょう。

2つめの活用方法は、事前の説明やサポートなど複雑なサービスにおいてパーソナライズド動画を活用する方法です。

たとえば旅行会社の場合。顧客への旅行プランを提案する際に活用できます。

顧客の行きたい場所や予算、宿泊日数、年齢などをヒアリングした上で、パーソナライズド動画として一人ひとりに合った旅行プランを提案するのです。

保険会社であれば、顧客の年齢や年収、家族構成、必要な保障内容などをもとに、パーソナライズド動画で最適な契約プランを提案するということができます。

他にも不動産会社や結婚式場など、さまざまな業界で顧客の属性や嗜好に合わせてカスタマイズされたパーソナライズド動画を活用することが可能です。

パーソナライズド動画を活用するときのポイント

パーソナライズド動画を活用するときのポイント

パーソナライズド動画を活用する際には、顧客データを適切に取り扱うことが大切です。パーソナライズド動画では個人情報を扱うため、外部への流出などのリスクを防ぐことが重要。

情報の抽出がしやすいよう顧客データベースを整理することはもちろんですが、それだけでなく顧客情報の管理体制やセキュリティ対策をしっかり講じることも必要です。

情報に間違いがないよう定期的にデータの確認をおこなったり、データ管理の工程やルールを定めておくようにしましょう。

またパーソナライズド動画を活用する際には、動画の配信体制や仕組みを整えることも大切になります。

動画データを保存しておく環境やメール配信の仕組み、ルールなどを整備しておくことが必要です。社内だけで対応できない場合は外部へ依頼することになると思いますが、その際は費用対効果なども考慮して運用体制を整えましょう。

さらに効果を分析して次につなげることもパーソナライズド動画を活用する際のポイントになります。

顧客ごとに視聴時間や離脱か所、最後まで視聴したかどうか、リンク遷移をしたかどうか、動画内の選択項目はどのような選択がされたかなどを細かく分析しデータを蓄積していくことで、顧客ごとの嗜好をより深く探ることが可能。今後の動画コンテンツに生かすことができます。

パーソナライズド動画の事例

実際にどのようなパーソナライズド動画が活用されているのか、その事例をいくつか見てみましょう。

パーソナライズド動画ソリューション「PRISM」パーソナライズした動画

一人ひとりのユーザーに最適化された動画を、サーバ上で自動生成・配信できる動画生成ソリューション「PRISM」で制作された、記念日におすすめのプレゼントを提案する内容のパーソナライズド動画です。

ユーザーの誕生日、名前、年齢、性別、プレゼントの予算、おすすめのプレゼントなどの箇所をカスタマイズしたパーソナライズド動画となっています。

参考:パーソナライズド動画生成エンジン|PRISM

チューリッヒ保険による自動車の事故解決までの流れをご案内する動画

チューリッヒ保険会社は、事故に遭った顧客へ向けて、電話連絡だけでなくパーソナライズド動画のリンクを貼ったメールを送信しています。

個人名での呼びかけと、それぞれの事故状況や保険内容に合わせた案内を動画でおこなうことにより、事故後の対応方法の流れがしっかり理解できるようになっているのが特徴です。

顧客に安心感と信頼感を与えるだけでなく、この動画によってカスタマーサービスへの問い合わせを減らし、負担を軽減することができるようになっています。

パーソナライズド動画配信ソリューション「WebBureau Movie」サンプル動画

パーソナライズド動画配信ソリューション「WebBureau Movie/ウェブビューロー ムービー」にて制作された、信託銀行が顧客に運用状況を説明するパーソナライズド動画です。

顧客の名前、運用プラン、運用結果などの部分を一人ひとりに合わせて最適化した動画となっています。

またインタラクティブ箇所も設けられており、より顧客一人ひとりのニーズに対応した動画となっています。


シングメディアでは、顧客のニーズごとに複数パターンの動画を制作することが可能です。

興味のある方はぜひお気軽にお問合せください

まとめ

「パーソナライズド動画について知りたい」という方のために、パーソナライズド動画のメリットや活用方法、成功事例をご紹介してきましたが、いかがでしたか?

顧客一人ひとりに最適化されたパーソナライズド動画は顧客の心を掴みやすく、うまく活用することで商品・サービスの認知度アップや売上促進にもつながります。

顧客の名前を入れるだけでも効果に期待ができますから、興味を持ったWeb担当者・マーケティング担当者は、ぜひパーソナライズド動画の導入を検討してみてはいかがでしょうか。


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WRITTEN BY
シングメディア編集部

映像・動作制作を手掛けるTHINGMEDIA株式会社のメンバーで構成しています。制作現場で得た映像・動画の知見をお伝えしていきます。