こんにちは、シングメディア編集部です。
「動画マーケティングに興味はあるが、どのくらい効果が出るのだろう?」
「動画マーケティングはどうやって効果を測定すればいいのだろう?」
「動画を効果的にマーケティング利用するためにはどうしたらいい?」
などの疑問をお持ちの方はいませんか?
動画マーケティングの導入を検討しているものの、効果がどれくらい出るのか、どう効果測定をするのかを知ってから取り掛かりたいと考える担当者は少なくないでしょう。
また効果が見込めそうだという説明を上司や経営層にしたいという場合もあるはずです。
そこで今回は、「動画マーケティングの効果やメリット、効果測定方法、考えらえる課題」などをご紹介します。
データでわかる! 動画マーケティングの効果って?
多くの企業が取り組み、勢いを増している動画マーケティング。でも本当に効果があるのかどうかわからない……という方も少なくないと思いますが、実際に効果を実感する企業が多いのも事実です。
株式会社エコンテが2014年にコンテンツマーケティング担当者600人を対象に実施した調査の結果「コンテンツマーケティング調査レポート2015年版」によると、担当者の5人に3人は動画マーケティングを実施して成果があったと答えています。
またYahoo! JAPANが2016年に動画を活用している企業の社員4,120人を対象に実施した調査でも、動画を活用している企業の6割以上が効果を感じていると回答しています。
動画市場は拡大しており、2019年における市場規模は約2,592億円にものぼり、多くの企業が動画マーケティングを始めていることがわかります。今後もさらに動画市場は拡大を続けていくでしょう。
動画が効果的である理由
動画マーケティングで効果を得やすい理由として、動画は動きがあるため目を引きやすく、かつ情報をわかりやすく伝えられるため記憶に残りやすいからだということが考えられます。
文章や写真(静止画)では多くの人の注意を引くのは難しい面がありますが、動画であれば動きや音声などもあるため自然に注目を引くことが可能です。
情報量についても文章や写真より多くを伝えられますし、視覚や聴覚へ同時に訴えることができるため、よりわかりやすく短時間で直感的に伝えられます。だからこそ視聴者の印象に残りやすく、効果を出しやすいのです。
またスマホの普及にともない、動画サイトやSNS上で動画視聴をする人が増えたことも動画が効果的な理由と言えます。
気軽に動画を見られる環境が整ったことで多くの人が動画を視聴するようになったため、動画によるマーケティングが効果を発揮しているのです。
さらにSNSを経由して拡散もされることにより、投じたコストに対して高い広告効果を得られるのも動画が効果的な理由です。
5Gが普及すればユーザーはさらに動画視聴をする機会が増えるため、動画のマーケティング利用はより効果が得やすくなると考えられます。
動画はどう使うのが効果的? 動画の使い道について
具体的にどのように動画を活用すれば効果的なのか、動画の使い道についてご紹介します。
商品・サービスの宣伝販促
動画を活用して、商品・サービスを直接販売することもできます。
動画にECサイトへのリンクを埋め込んだり、ECサイトに商品紹介の一環として動画を埋め込んだりすれば、動画を見て興味を持ったユーザーをそのまま商品購入というアクションへ導くことができるのです。
また商品の実際の使用イメージを動画で見せることで、購入の後押しをすることもできます。
商品の購入を迷っている人には、実際の使用イメージを見せることにより、「こういう場面で使えるなら便利」「こういう使い方ができるなら買ってみようかしら」「こんなに簡単に使えるならいいかも」などと思ってもらいやすくなり、購入のハードルを下げることができるのです。
動画はテキストや画像のみよりも商品の魅力をわかりやすく伝えることができるため、高い宣伝販促効果が望めます。
自社商品やサービスと親和性のあるインフルエンサーやYouTuberなどに商品を紹介してもらえば、大きな宣伝効果が得られるでしょう。
ブランディング
動画はブランドや企業イメージの向上にも使えます。
動画でブランドの世界観を表現したり、企業紹介をして信頼感・安心感を与えたりできるので、ブランドや企業に対する好感度を上げるにもピッタリです。
たとえば自社の工場見学動画で安全性をアピールしたり、企業の取り組みをストーリー性のある動画にして共感を呼んだりしている企業もあります。
ブランドや企業のイメージアップができれば、リピーターやファンの増加、人材採用にも役立ちます。
SEO対策
新規顧客の開拓として、動画によって検索上位を目指すという方法もあります。
自社のWebサイトやブログなどの記事コンテンツ内に動画を埋め込むことにより、Google検索で上位表示される効果に期待ができると言われています。
ただGoogleは動画内容を見られるわけではないため、動画タイトルなどのテキスト情報を整備する必要があります。動画の内容に合ったタイトルかつ検索されやすいキーワードをタイトルに入れるよう意識するといいでしょう。
またYouTube内で検索上位にし、新規顧客の開拓を目指す企業も多くあります。検索上位に表示されれば、それだけ注目度も高まりますから効果的です。
簡単なことではありませんが、動画そのものがGoogle検索上位に上がることもあるため、可能性を上げるためにもクオリティの高い動画を制作しておきましょう。
企業の動画マーケティング事例
実際に企業がどのように動画をマーケティングに活用しているのか、2つの事例を見てみましょう。
まずはスポーツ用品メーカーである「Under Armour」が、『I WILL WHAT I WANT ―私の意志のままに―』というキャンペーンで行った、動画を活用した企業ブランディングの例です。
なりたい自分になろうとする女性を表現した動画で、有名モデルのジゼル・ブンチェンが消費者からのさまざまなツイートが映し出される壁を背に、ひたすらサンドバッグを叩き続けるという内容になっています。
消費者からのツイートの中には否定的なものもありますが、そんなものには目もくれず自分の揺るぎない意志でトレーニングに打ち込む彼女の姿は、ターゲットである女性顧客に響き、Webサイトへのアクセスが42%アップ、売上が28%アップするという効果を発揮しました。
続いては、パナソニックによる『くるくるドライヤー ナノケア』の商品説明動画です。
自社が販売するドライヤーについて、そのさまざまな使い方を詳しくレクチャーする内容となっており、動画によって商品の魅力を丁寧に伝えています。
複数あるアタッチメントの種類の紹介、どのアタッチメントを使えばどんなスタイリングができるのかといった情報から、具体的なドライヤーの使い方まで細かく解説しているため、視聴者は使用イメージをしっかり描くことができ、購入意欲が高まります。
さらにハウツー動画として、実際に購入してからも役立つのが特徴です。非常に視聴者目線の動画と言えるでしょう。
企業が動画を活用するメリット
改めて、企業が動画を活用することでどんなメリットが得られるのか、詳しくご紹介していきます。
多くの情報を短時間で伝えられる
動画は静止画に比べて5000倍もの情報量があると言われています。そのためテキストや静止画で伝えようとすると膨大な説明量になってしまうことも、動画でなら短時間で伝えることが可能です。
また言葉でどれだけ良さを伝えようとしてもなかなか伝わりにくいもの。そもそもユーザーはわかりづらいテキストを読み続けることができず、たくさんの文章量を見ただけで最初から読むのを諦めてしまったり、途中で離脱してしまったりするという壁があります。
その点、動画であれば視聴のハードルが低いですし、短時間でわかりやすく魅力を訴求できるため飽きずに最後まで見てもらうことができます。
特に複雑なサービス説明などは、動画で説明したほうがわかりやすいものです。
拡散により高い広告効果を見込める
動画はSNSとの相性が良く、拡散されやすいというのもメリットです。
TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSで動画を配信すれば、動画を見て「楽しい」「おもしろい」「感動した」など感情を揺さぶられたユーザーは、それをシェアしたりリツイートしたりしてくれるため、一気に拡散されて話題になることもあります。
広く拡散された場合、かけた費用に対して非常に大きな広告効果を見込めるのは大きなメリットと言えるでしょう。
動画制作の課題
動画を使ったマーケティングには大きなメリットや効果が期待できますが、一方でデメリットと捉えられる部分もあります。そこで企業の動画制作で課題となりやすい点をご紹介します。
コストがかかる
動画制作には、当然ながらコストがかかります。お金をかけずにスマホで撮影して制作した動画が拡散される可能性もゼロではありませんが、そう簡単ではありません。
どの企業も動画マーケティングに力を入れていますから、クオリティの低い動画では埋もれてしまうでしょう。
また制作会社に依頼すればクオリティが高いものができると思いますが、コストはその分かかります。
かと言って社内で制作する場合も、撮影機材や動画編集ソフトが新たに必要になることも多いため、コストはどうしてもかかってしまいます。
動画制作にかかる費用は、どのような動画が欲しいかにもよりますが、基本的に数十万円はかかると思っておきましょう。
時間がかかる
企業がビジネスで制作する動画であれば、ある程度の時間がかかるというのも心得ておきたいことです。
動画制作はおおまかに、企画・撮影・編集という工程を踏む必要があるため、すぐにはできません。
動画によって、また制作を自社でするのか外部に依頼するのかによっても異なりますが、完成まで数週間から数か月程度はかかってしまうのが一般的です。
期間が決まっているキャンペーンなどにより、「今すぐPR材料が欲しい」という状況なら動画は合わない可能性もあります。
動画を活用したい場合は、動画を公開したいタイミングに合わせて、早くから企画をして動画制作に取り組まなければなりません。
動画マーケティングの効果を高めるポイント
動画マーケティングで効果を最大化するためのポイントを詳しく見ていきましょう。
冒頭5秒のインパクトとストーリー性を重視する
スキップ可能な動画は5秒でスキップされてしまうことが多いため、一番伝えたいメッセージを冒頭に持ってくることや、視聴者の興味を引き付けるため、冒頭でどれだけインパクトを与えられるかが重要なポイントとなります。
冒頭5秒でインパクトを与えて興味を持ってもらえれば、その後もスキップされずに最後まで見てもらえる可能性が高くなるのです。
またインパクトを与えるだけでなく、共感してもらえるようストーリー性を重視することも有効。続きを見たいと思える、または自分事として捉えられるストーリー性のある動画にすることで、スキップされるのを防げます。
動画の目的を明確にした上で媒体や手段を選定する
動画マーケティングにおいて、動画を活用する目的を明確にしてから、その目的を達成するために有効な媒体や手段を選定することも重要なポイントです。
ターゲット層に届けたい情報がしっかり伝わるよう、目的とそれに合わせた媒体・手段を選ぶようにしましょう。
効果測定をおこない、PDCAを回す
動画マーケティングはYouTubeや自社サイト、SNSなどに公開した後、効果測定をおこない、PDCAを回すことも重要です。
動画の再生回数やクリック率、最後まで視聴された率などのデータを収集し、分析して改善点があれば改善をおこない、より効果の出る動画にしていく必要があります。
動画の効果測定の指標
動画のマーケティング活用の成功・失敗を判断するための指標は、再生回数や視聴継続率、再生完了率、コンバージョン数などとなります。
中でも一番わかりやすいのが、再生回数です。YouTubeに配信すれば、再生回数を簡単に確認できます。他の指標についても多くがYouTubeで確認可能です。
再生回数を伸ばしたいのであれば、自社のWebサイトだけでなく、YouTubeの動画広告や各種SNSなどにも掲載するのが効果的。せっかく動画を制作したのですから、さまざまな媒体を併用して多くの人の目に触れるようにしましょう。
視聴継続率は、動画をどれくらいまで視聴者が継続して見てくれているのかを表す指標。動画が再生されたとしても、始まって数秒で離脱されてしまえばあまり効果は発揮できていないと言えます。
視聴継続率から離脱率の高さがわかった場合は、動画を改善する必要があります。冒頭で視聴者の興味を引く工夫をして、「最後まで見たい」「続きが気になる」と思ってもらえるような内容に改善しましょう。
また長い尺の動画は視聴者に飽きられてしまったり、視聴のハードルが高かったりするため、なるべく2分程度の短い尺で完結にまとめましょう。
なお動画の目的によって、どの指標を重視すべきかという点は変わってきます。自社の目的に合った指標をチェックして、改善点があれば改善し、より良い動画にしていきましょう。
動画マーケティングの効果測定に使えるツール
動画マーケティングでは効果測定をおこない、PDCAを回すことが重要とお伝えしましたが、この段落では効果測定に使えるツールを2つ紹介します。
Googleアナリティクス
Googleが提供している無料のGoogleアナリティクスは、Webページのアクセス解析ができるサービス。
アクセス数やCV(コンバージョン)、ページごとの離脱率などを測定することが可能です。
アクセス解析したい動画を、Googleタグマネージャーというツールに埋め込むと、Googleアナリティクス上で動画のアクセス解析をおこなうこともできます。
YouTubeアナリティクス
YouTubeに投稿した動画の効果検証をおこなうには、YouTubeアカウントがあれば無料で利用できるYouTubeアナリティクスの使用が便利。
動画の総再生回数や視聴維持率などといった視聴状況、視聴者の年齢層、男女比などを確認できます。
これらのデータを収集、分析することで、動画がターゲットに届いているかを確認するとともに、動画の改善点を見つけることも可能です。
動画マーケティングでやりがちな失敗
動画マーケティングでなかなか成果が出せないという企業も多いもの。そういった企業がやってしまいがちな失敗を見ていきましょう。
訴求軸ありきで動画制作を進める
動画広告を制作する際、訴求軸から内容を考えていくという方法は失敗のもと。ターゲットが異なれば訴求内容も当然ながら違ってくるため、まず明確に設定すべきはペルソナです。
訴求軸ありきで進めていくと、精度の高い動画広告を制作することは難しいため、動画は「誰に」「なぜ」「何を」「どのように伝えるか」という順番で制作していきましょう。
テレビCMの動画をそのまま広告に流用している
テレビCMの動画素材を動画広告にも使用するのはよくあることですが、成果を出したいのであれば避けるべきです。
動画広告はテレビCMと視聴者の視聴態度が違うため、同じものを使ってもテレビCMと同じように成果が出せるわけではありません。
基本的にテレビCMは視聴者にスキップされることがないため、最後まで視聴してもらえるという前提で作られており、冒頭の数秒で視聴者の興味を引けるような構成にはなっていません。
しかし動画広告は数秒経つとスキップできてしまうため、冒頭の数秒で視聴者の心を掴む必要があるのです。
だからこそ、テレビCMの動画素材をそのまま動画広告に使うのはNG。動画広告は訴求力の高い冒頭になるよう独自の構成で制作しましょう。
直接コンバージョンをKPIに設定している
視聴者は動画広告自体を見ようと思って見ているわけではなく、自分の目当ての動画コンテンツを見ようと思って来ているため、動画広告を最後まで見てコンバージョンするというのは稀なこと。
そのため動画広告では、潜在層を増やすという意識が重要になり、間接コンバージョン(媒体コンバージョン)をKPIに設定することが大切になります。
そしてKPIを2週間~1か月単位で振り返って、改善していくことが必要です。
動画の制作方法
動画の制作方法は大きく分けると、内製か外注かに分かれます。
内製なら費用を安く抑えられるのが魅力ですが、動画を最低限作れる機材や編集ソフト、スキルのある人材が必要になります。ただ慣れていない人が作るとクオリティの高い動画を作ることは難しいですし、時間も余計にかかってしまいかねません。
外注する場合は、フリーランスか制作会社が考えられます。費用はかかってしまいますが、その分プロが制作するためクオリティの高い動画ができ、効果が期待できるでしょう。
なお外注する際は、見積もりをとって数社を比較することをおすすめします。
また料金の安さだけを見るのではなく、対応がスムーズで丁寧かどうか、自社のことをきちんと考えてくれているかどうか、自社の制作したい動画の種類について制作実績があるかどうかなども考慮するようにしましょう。
効果的な動画を制作して成果を得よう
動画のマーケティング利用にはさまざまなメリットがあり、宣伝販売効果を生みやすいもの。動画はまさに今の時代に合ったマーケティングツールと言うことができます。
効果的な動画を制作し、認知度アップや売上アップ、企業イメージの向上などといった目標を達成しましょう。
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