hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)

「葛藤と苦悩と感動と歓喜と」hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)沖縄ライブに密着・MCゆかりん編【第7話】

MCゆかりん&ちゃんちゃらの二人からなる、ガールズ・ラップ・デュオ「hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)」。その圧倒的なライブ・パフォーマンスと破天荒で予測不能な言動が多くの人々を魅了し、各界著名人にも多くの支持者を持つ、注目のアーティストだ。

そんな二人への密着ドキュメンタリー・第7話となる今回は、アルバムリリースツアー1発目となる沖縄ライブでの様子を、MCゆかりんへのロングインタビューを交えてお届けする。

予想外な、ちゃんちゃらの涙を目撃した前回。今回、MCゆかりんは一体何を語ってくれるのだろうか?

安室奈美恵に憧れてアーティストを志した

2019年1月26日。20代最後となるアルバムのリリースツアーで、ハイパーヨーヨは沖縄のライブハウスに来ていた。

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20代最後となるアルバムのリリースツアー。それとはまた別に、特別な思いがMCゆかりんにはあった。

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「もともと私は安室奈美恵に憧れていたので、歌って踊る人になりたかったんですね」と話す。

日本を代表する歌姫、安室奈美恵に憧れてアーティストを志したという、MCゆかりん。しかし最初は、なかなか思い通りにいくことばかりではなかったという。

「体操服着たり、スクール水着着て野球拳やったり、そういうことしながら、でも本当にやりたかったことは歌だったので。でもなかなかできなくて。今回アルバムを作ったときに、初めていっぱい涙が出て。Pちゃん(プロデューサー)の仮歌聴いたとき。まずその、安室さんのことを歌った歌があったんですけど、すごい、すごい涙が出ちゃって。それをチャンが面白がって動画撮ってたんですけど。あとは、蓮等-hastler-聴いたときも車で、初めて聴いて。それ聴いたときもすごい涙が出ちゃって」と笑いながら語る。

その経験はMCゆかりんにとって、貴重なものだったようで、

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「そういうことは今までなかったんですよ。曲を聴いて感動することはいっぱいあったんですけど。我慢できなかった。出てきちゃった」と話してくれた。

曲を聴いて自然に涙が流れた。そんな初めての経験を与えてくれたのが、8th.アルバム『LAST ALBUM 20s』だったのだ。

そんなさまざまな思いをのせたアルバムのリリースツアー。気合が入らないわけがない。

MCゆかりんの手には、常にライブの構成をメモしたノートが。そのノートは本番直前まで彼女の手から離れることはなかった。

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そしてライブ本番。最後の曲を披露する際、ステージ上でMCゆかりんは、ファンに向けて自分の思いと共にある曲を紹介した。

「これは沖縄で歌えることは夢のようでございます。私のヒーローに捧げた、この曲をお送りします。タイトルは、『2018年、9月16日、沖縄』!」

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そう、それこそ憧れの歌姫である安室奈美恵のことを歌ったという曲だ。大好きな人のことを歌った歌を、その人の出身地である沖縄で歌えるということは、MCゆかりんにとって大変感慨深いことだったのだろう。

自分の思いがこもった大切な曲を、丁寧に歌い上げる。その表情からは感謝と喜びの気持ちが伝わってきた。

今までよりも一番大きい会場を選んで、挑戦ですね

ライブ終了後、4月に行われるワンマンライブに向けて、MCゆかりんの率直な心境を聞いてみた。

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「あれは決まったというか決めた感じなんですけど、自分たちで。やらなきゃなーなんて言ってて。会場から決めて。じゃあどの会場にしようかって言って。もう10月ぐらいに決めてて。今までだったら多分もう一個(キャパが)下のライブハウスにしてたと思うんですけど、やっぱおんなじところでやってても、変わんないねってなって。で、今までよりも一番大きい会場を選んで、挑戦ですね」と語ってくれた。

これまでと同じではなく、進化を求めて新たなステージに挑戦する。それは実にハイパーヨーヨらしい心意気だ。

音楽に対するモチベーションについても質問してみると、

「あそこに行きたいって気持ちと、これじゃまだ終われないっていう、そういうような気持で。負けず嫌いなのかな。でも昔より負けず嫌いじゃなくなったと思います。昔はそういうのが全部ガソリンだったから、蓮等-hastler-にもあるように。けどなんか、あいつらを見返すってのは、結構やってきたんですけど。ここ最近は、喜んでほしいって気持ちも出てきました。親孝行したいと」と語った。

それが彼女の今の素直な気持ちなのだろう。

なにがあっても一緒にいるような、そんな感じです

では相方である、ちゃんちゃらについてはどう思っているのだろうか。

「チャンさんは本当に今後の人生どこに進んでいっても、多分チャンみたいな人には出会わないと思います。関係性っていうのかな。友達でもないし、家族でもないし、なんだろうっていう。でもなんか、わかるし、切っても切れないというか。なんか感覚が多分同じなのかな。明らかに違うと無理じゃないですか。でもそれは、チャンだけじゃなくてPちゃんにも言えることで。最終的に全部わかってくれる気がします。なにがあっても一緒にいるような、そんな感じです」と、MCゆかりんは語る。

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彼女にとって相方ちゃんちゃらの存在は、一言で表現するのが難しいくらい、唯一無二の存在なのだろう。

自分たちにできることをやらなきゃな

ファンについての思いも聞いてみた。

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「本当にね、ありがたいです。その日に、予定を空けてくれて、そこまでの電車に乗って、来てくれるわけじゃないですか。それってめっちゃありがたくないですか」と笑顔で嬉しそうに語る。

そして、「そこに、じゃあ自分たちが何ができるかなって思って。そう思うと、一人でも(お客さんが)いてくれたらやるとか、言うけど、実際それはできないじゃないですか。お客さん一人だったら私たちは活動できないし。だけど、気持ちは本当にそういう感じで。こんな自分ら見てくれるの?っていう感じだから、自分たちにできることをやらなきゃな、という感じです」と続けた。

自分たちのためにわざわざライブを見に来てくれる、そんなファンに真摯な気持ちで応えたいというMCゆかりんの思いが、非常に熱く伝わってきた。

インタビューをしていると、ちゃんちゃらと言い、MCゆかりんと言い、ハイパーヨーヨの二人は本当にファンに対して感謝の気持ちを常に持っているのだなということが伝わってくる。そしてその感謝の気持ちこそが、二人を動かす原動力になっているに違いない。

今回の密着はここまで。次回は、ハイパーヨーヨの魅力を余すことなくお届けする。